ヤマネコ目線

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再委託を法で禁止しろ

 書き散らし。尼崎市USBメモリー紛失問題、市の許可を得ずに行われた再委託が原因で問題が起こった可能性が高い。元請けはBIPROGYで、そこから再委託された協力会社がさらに無断で再委託し、その委託先の社員が今回の不祥事を起こした。

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どこまで再委託すれば気が済むのか

 少し前に「再々々々委託」なる言葉をTwitterで目にした気がするが、日本の行政に関連した仕事は一体どうなっているのか。どれだけ再委託すれば気が済むのか。今回は尼崎市民以外からすれば他人事な訳だが、もちろん尼崎市以外でも同様の事が行われている可能性は高い訳で、そこで今回のような"ミス"というか人災が起きないとは限らない。

 そもそも委託先の業者で完結できない仕事をその業者に委託するべきなのだろうか。今回は再々委託な訳だが(BIPROGY→協力会社→協力会社)、だったら最初から最終委託先に委託すれば済む話ではないか。間に余計な会社が入り、マージンを取っているから余計に税金が浪費されている。許容するにしても「再委託」までにするべきで、それ以降の再委託かつ行政に関わるものは法で禁止するべき。もちろん罰則付きで。でなければ今回のような事はまだまだ起こるし、税金の浪費も止まらない。

お金と責任

manuller416.hatenablog.com

 以前にも少し書いたが、「お金の絡まない仕事は絶対に無責任なものになる」。お金は責任を担保するツールでもあり、それなりのお金をきちんと貰えれば「これだけ貰っているからには」と責任感が生まれる。一方で仕事に見合わない少額のお金しか貰えなければ、「これだけしか貰っていないのだから適当で良いわ」となり得る。

 今回のはおそらく後者な訳で、再々委託される中でどれだけ予算が減り、仕事内容がどれだけ割に合わないものになっていったのか察するに余りある。やらかした社員が単純にだらしない人間だった可能性もあるが、それはそれで色々と別の問題があるのでいずれ追及されるだろう(追及されるべき)。

 最も問題なのは、再委託がゆえに業務内容に責任を負えるだけのお金が最終委託先に(おそらく)渡っていない現状。尼崎市以外の行政についてもおおよそこれがあるのではないだろうか。マイナンバーの入力や年金に関する業務、宙に浮いた年金問題*1なんかもそれが原因ではないのか。そう考えると問題はかなり根深く歴史も長い。

 行政の執行に関わる業務においてこれは明らかに改善すべき問題であり、税金のムダもこれが解消されれば大きく改善するのではないか。しかしこういった基礎的な問題は、安全保障やエネルギー問題といった大きな議題の影にずっと隠れている。議論される事もなければ、メディアは個別の問題を面白おかしく伝えるばかりで根底にある問題を報じようとしない。

 なのでネットで論じるくらいしか無いのだが、政治家は問題として扱わないだろうな・・・自分の金で委託している訳ではないから。パソナ電通はむしろ利害関係者というか、政治家にとっては利益をもたらす団体だろうし。パソナは選挙で落ちた政治家の面倒まで見てるもんな。

 何にせよ「尼崎市民全員のデータをUSBフラッシュメモリに入れて持ち運ぶ」という時点で、何の冗談だバカ野郎という感じだが。

*1:2007年7月の選挙で争点になっている