ヤマネコ目線

大体独り言、たまに写真その他、レビュー等

ツイ速由来のデマ

 Xで「鈴木財務大臣が『円安の原因はNISAにある』と発言」したというような内容がトレンド入りし、NISAに早くも規制が入るのではという憶測が飛び交っていた。

 しかしこの内容、リンク先を見ればツイッター速報というまとめサイトばかりで、まともなニュースサイトの記事リンクが1つも無かった。Xではツイート自体に「デマです」とコミュニティノートが付いている。

 ツイッター速報はたびたび事実を誤認させる方向で煽るまとめ記事を作成し、Xで人々の怒りを煽って拡散させてアクセス数を稼ぐ手法を取っている。これまでも一次ソースとは異なる内容で何度かトレンド入りしたのを知っている。私は一次ソースがどこかに気をつけているので釣りデマだと理解できたが、まとめサイトはXに限らず様々な場所からアクセス可能なのでこうした内容には気をつけたい。

 一次ソースとして挙げ得るのはロイター通信の以下の記事。

jp.reuters.com

(記事題|為替円安、新NISAだけに変動要因求めること困難=鈴木財務相

 内容を一部引用すると

鈴木俊一財務相は19日、新しい少額投資非課税制度(NISA)が年初来の為替円安を招いているとの指摘が出ていることに対し、「新しいNISAだけに変動要因を求めるということは困難」との見方を示した。

 とある。日本語の読解能力がある、あるいはあえて事実をねじ曲げる意図が無ければ鈴木財務大臣が「NISAに円安の原因がある」などとは欠片も言っていない、むしろそうした指摘を否定していることが理解できる。

 鈴木財務大臣の発言を誤認させるようなソースらしきものが他に無いか探したが、FinancialJuiceという海外の投資系メディア、それも英語で書かれた数行のツイート程度だった。それもネット記事ですら無いので取るに足らない。

余談:汚職議員の沈黙

 地元区議らに現金を配って公職選挙法違反で逮捕された柿沢議員が裁判所で黙秘している。

news.yahoo.co.jp

 黙秘権を行使することは自由だが、起訴内容を認める一方で詳細の解明に非協力的な態度はいかがなものか。検察側がイラっと来るのも分かる。普通の感覚で言えば「答えを差し控えさせていただきます」などと言うのが通用するのは国会くらいなものだ。こういう議員を見るに、やはり国民は国会議員を甘やかし過ぎなのかも知れない。少なくともこいつは二度と当選させないで欲しい。本当はこういう人間を一発で実刑にするべきなのだが、どうせ執行猶予付きの判決が出るのだろう。

雑多な時事ネタ

 雑記。細々とした内容について

確定申告会場で文句を言う日本人

 自民党の裏金問題をめぐって、政治資金収支報告書の修正だけで済む=追徴課税が無い、裏金が課税対象とならないことへの批判が税務署職員に向けられる場面があった。

news.yahoo.co.jp

(リンク切れ対策| 記事題:議員は非課税「不公平」 確定申告会場で批判相次ぐ)

 気持ちは分からなくも無いが、税務署職員に言ったって仕方がないと思う。彼らに制度を変えることが出来る訳でもないし、彼らへの抗議内容が政治家へ伝わる訳でもない。そんな相手にいくら上に対する文句を言っても相手を困らせてしまうばかりで何も変わらない。

 かと思えば裏金問題に関してデモをしたとか、国会議事堂の前に集結しただとかそんな話は一切聞かない。私もあまり人のことを言えないが、言っても何にもならない所で文句を垂れて、選挙では結局自民党に入れる。一体何がしたいのか。政治家、特に自民党の政治家は国民の怒りを全くもって真に理解してはいないと思うが、その理由は国民が正しい形で怒りの意思表示をしないことにもあるのかも知れない。

 Xでは「確定申告ボイコット」なんてタグも見かけたが、そんな事をしても損をするのは自分だけ。どうせ言い出しっぺはさっさと済ませてるか、大した事のない内容を来年あたりに過去へ遡っての申告でもするのだろう。

 私は医療費控除のために既に申告を済ませた。2023年の医療費は約24万円でした(アトピー性皮膚炎治療の注射薬で1月2万円かかる)。

 政治資金収支報告書については修正がある場合、追徴もするべきだと思う。もちろん普通の税と同じ基準で。連座制についても必要。連座制にしなければ今回のように会計責任者になすりつけて逃げられる。政策活動費についても具体的な内容を1円単位で明らかにするべきだ。事務の手間がどうのとは言わせない。インボイス制度と同じ苦しみを味わってもらう。

伸び悩む野党

news.yahoo.co.jp

(記事題:「支持政党なし」最多の 52%ナゼ? 小渕優子議員「野党転落を思い出す」……自民支持率“最低”の 24% 野党は受け皿になれず)

 自民党の致命的な不祥事の一方で、野党の支持率は伸び悩んでいる。この原因は明確で、彼らが国民に対して自民党に取って代われるレベルの明確な将来へのビジョン、政策を打ち出していないからだ。そういえば「マニフェスト」という言葉をしばらく聞いていない気がする。もちろん、この将来へのビジョンの中には「消費税を即刻廃止する」といったような非現実的な人気取り政策は含まれない。あくまで現実的な路線でなければ国民は納得しない。

 同時に、国民にはどこかで「野党も結局はやることが自民党と変わらないのでは」という見方がある。よく「誰がやっても一緒」というが、その一言にそうした意識が隠れている。そしてこれは間違いとは言い切れない。結局、野党の政治家も現役世代の感覚を理解するには歳を取り過ぎており、浮世離れしている。支持を広げるためには現役世代の感覚に即した少子化対策や経済対策が求められるが、それが出来ないのなら支持は伸びない。

 本当に政権交代を狙うのであれば、現役世代の候補者を立てるまで行かずとも2、30代の政策アドバイザーくらい雇ってはどうか。

 それぞれ異なる伸びない理由もあるが。参政党、れいわ新選組あたりはビジネスで野党をしようという臭いがするし、どちらも信者の発言が異常。立憲民主党は問題のある議員が多く(特に原口)旧民主党の悪い部分がそのまま。国民民主党は良くも悪くも目立った人材がいないし、維新の会は劣化版自民党共産党は論外。「反共は時代遅れ」などと言うが共産主義そのものが時代遅れも甚だしい。いくら旧統一教会問題で対決の構図を作ろうとしてもムダ。共産主義勝共連合ももろとも日本国民にとっては敵。

広がる貧困

news.yahoo.co.jp

(記事題:神奈川の中学2年生「10人に1人が貧困家庭」 県が初調査、支援ニーズ把握へ)

 これだけ見ると「なんだ、10人に1人くらいは貧乏家庭くらいあるさ」と思うかも知れない。しかし記事をよく読むと調査サンプリング数が4,320件。このうち回答したのが1,715件(約40%)。なので実態はもっと酷い可能性がある。調査するにも調査に回答するだけの余裕が無ければ応じてもらえない。

 加えて「貧困」と見なされる基準について記事には

貧困率は、2022年の世帯所得の中央値の半分(187万5千円)以下で暮らす世帯の割合。

 とある。「年収」ではなく「所得」なので注意。これは果たして妥当な基準なのだろうか。根拠が無い訳ではなく今までもこの基準を適用して様々な調査が行われて来たのだろうが、では世帯所得200万円の世帯は「貧困ではない」のか。何とも、「貧困は広がってなんかいない」「格差拡大なんかしてない」と言いたい人間にとって都合が良さそうな基準だ。

 給与所得の算出方法に基づいてざっくり計算してみると、年収280万円で所得が188万円になる。あくまでざっくりした計算だが、世帯でこの所得なのにむしろ結婚子育てしている世帯がある方が個人的には驚き。

悪質な永住者の永住権取り消し

www3.nhk.or.jp

(記事題:故意に税金未納や滞納繰り返した場合 国が永住許可取り消しへ)

 記事では「永住者になっても税金や社会保険料を納めなかったり、資格を取り消されない、窃盗など1年以下の懲役や禁錮にあたる罪を繰り返したりするケースがある」ため、これに該当する外国人の永住許可取り消しが制度化されるとある。

 え・・・?今までは野放しだったんですか?日本国民からはこれだけふんだくってキッチリ追徴もするのに?まあ、悪質な輩に退去を迫ることが出来るのは良いことだ。ただ永住許可を剥奪されたからと言って、彼らが大人しく母国へ帰るかはまた別問題だろうが。クルド人とかマジでどうにかしろよ。

 逆に言えばそれだけ永住する外国人は増える見込みであり、税・社会保険料を納める限りは外国人に永住して欲しいと政府与党は考えている訳だ。技能実習生制度から育成就労+特定技能の制度へ移行し、将来的に外国人の永住者が増える見込みであることは以前の記事でも紹介した通り。

manuller416.hatenablog.com

統一教会問題

 文科省は旧統一教会(現:世界平和統一家庭連合)を指定宗教法人に指定する方針で調整に入った。

news.yahoo.co.jp

(記事題:文科省、旧統一教会を「指定宗教法人」に指定へ 財産の監視強化)

 旧統一教会については2023年10月に裁判所へ解散命令請求が行われている所だが、2024年2月20日時点でまだ裁定は下っていない。その中で指定宗教法人への指定は今さら感がある上に、より扱いの厳しい特定指定宗教法人への指定では無いあたりに甘さを感じずにはいられない。

 安倍元総理暗殺事件が発生したのは2022年7月8日。現時点で1年と7ヶ月が過ぎている。あまりに動きが遅い。

日経平均高騰と景気

 日経平均は歴史的な高値をつけている。記事を書いている時点で約38,458円と1991年以降で最高値。一方で実質賃金は下落を続け90年以降で最低水準。

www.nikkei.com

(23年の実質賃金2.5%減、2年連続減 90年以降で最低水準)

 円安による物価高もあって、実感としても景気が良くなったという感じはしない。日経平均株価実体経済はますます乖離している。アベノミクスが始まった当初は日経平均が上がっているから景気は回復に向かっているんだ」と言われていたものだが、今やそれも手垢のついた嘘という感じ。未だにそう言ってる人間がいるが何が見えているのだろうか。そういう人はいわゆる”上級国民”か。

2024/2/20日経平均ヒートマップ

 なお、日経平均ヒートマップを見て見ると主として上がっているのは電気機器つまり半導体関連。医療機器は第一三共が上がっていておそらく決算が良かったために上がっている。その他の上がっている業種も業績の情報修正を受けて、あるいは半導体が関連するゆえに多少上げている感じか。ごく一部の業種とアメリカの株高に牽引されて株高になっている。最近で言えば中国の投資家からの資金流入もあるだろう。逆にダウ平均が下がれば日経平均も下がる。アメリカ市場に付いてくるオマケのおもちゃ。

 政府はNISAで庶民に投資を呼びかけているが、国内の株式市場は特定の分野に投資しなければ儲けることは難しい。伸びない業種に投資してもムダ。日本政府は日本政府でアメリカ株に投資しているようなので、手を出すならアメリカ株では。もっとも、有名な所は既に手をだすのが難しいほど高騰しているが。

 投資で資産所得倍増などと言うが、まず投資できるほどお金に余裕が無ければそんな事は夢のまた夢。それもあくまで自己責任、儲けたら儲けたでおそらくそこに課税しようと目論んでいるのだろう。どこまでも格差是正に消極的で何かと金を取ることしか考えていない最悪の政府だ。

 ちなみにNVIDIAの株価は記事を書いてる時点で約726ドル。日本円*11株約108,900円スーパーマイクロの株価は今は約800ドルだが数日前は1,000ドルを超えていた。株約150,000円。ファ~wwwwww。まだ手を出しやすいARMで1株約128ドル=19,200円。買うとすれば100株~なのでそれだけで約200万必要になる。金持ちしかそんな投資は出来ない。まさに金持ちがより金持ちになっていく世界。

*1:1ドル150円換算

替え歌:千の金になって

私の所得に税を 課さないでください

そこに所得はいません 稼いでなんかいません

千の金に

千の金になって

この社会の中を

吹き渡っています

 

毎月肥やしになって タンスに降りそそぐ

いずれ老後のための きらめく財になる

今は株になって あなたを儲けさせる

先は富になって あなたを支える

 

私の所得に税を 課さないでください

そこに貯蓄はいません 貯めてなんかいません

千の金に

千の金になって

この 社会の中を

吹き渡っています

この 社会の中を

吹き渡っています

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 Xで見かけた画像からFull verを作りたくなって考えてみた。大きな声で歌うと楽しい?かも知れない。「千の金」は千円札を連想させるが、しみったれた現実には合っているのでは。個人的にお気に入りは「そこに貯蓄はいません 貯めてなんかいません」。

 なお現実は「千の税になって」。所得税、住民税、社会保険料と風は強まる一方。飛ばされる金はますます多く。勘弁してくれ。無能は千の風になってくれ頼むから。

 

教育勅語の是非

 X (旧Twitter)で不定期に盛り上がる話題の1つに教育勅語の是非に関するものがある。それも今回の火種は杉田水脈議員。日本国旗をアカウント名に入れた自称愛国保守の皆さまがこれに同調して多数のツイートをしているのだから気色悪い。

そもそもの話として

 教育に関しては既に現代に合わせた教育基本法が制定されており、1948年(昭和23年) 6月19日には教育勅語の失効を確認する文書が国会から出ている。記載されている発行の経緯としては「既に教育勅語等は失効はしているが、その失効に疑義を持つ者がいるので念のためここで明示する」というような流れ。

教育勅語等の失効確認に関する決議(第2回国会):資料集:参議院

 つまり教育に関しての教育勅語の出番など今さらどこにも無い。内容に関する正当性をもってして教育勅語復権を図ろうなど愚かな話。国会議員たる者がこうした流れを顧みず復古主義的な思想に流れることは嘆かわしい。一体どこの誰の代表者でいるつもりなのか。国会議員は主権者たる国民の代表者であって、大日本帝國における天皇の忠臣では無い。天皇陛下の忠臣にでもなったつもりか?

 身の程知らずが。今、現代日本における国会議員であるという自覚が足りない。それでいて教育勅語に準ずるような善良で賢明な日本人のつもりでいやがる。教育現場に必要な金も人員も回さず、教育勅語に沿った教育が様々な問題を解決するための一番の近道などと抜かす。極めて不愉快。極道に道徳を説かれたような気分だ。

現代でも通じる内容はあるか

 前述した内容に尽きる気がするが、では教育勅語の内容に関して現代に通用する内容はあるのだろうか。

 「教育ニ関スル勅語」は、元はと言えば勅語つまり天皇の政治的権威をもってして定められた教育方針である。杉田水脈氏らが引用している画像はあくまで都合の良い要約であり原文はこのような箇条書きでは無い。「朕惟フニ」、つまり「天皇である私が思うに」で始まるもので下記サイトに現代語訳が載っている。

www.tarojiro.co.jp

 保守を自称する者たちが投稿に貼り付けている画像には記載されていない(あえて載せていないのだろう)が、原文には

「我カ臣民、克ク忠、~(我が臣民はよく忠であり、~)」

「独朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス(ただ天皇である私の忠実で順良な臣民であるだけでなく)」

とあり、終盤で「天皇の子孫も臣民もともに(この在り方を)守り従うべき」としている。つまり教育勅語は日本国民が天皇の従順な臣民であることを奨励するものであり、純粋な教育方針の策定というよりは国家主義を掲揚するためのものと言える。

 実際、教育勅語全体の流れを要約すると

  • 神話的な国家観の提示
  • 国民がよき臣民であることの礼賛とそれを教育の根源とすること
  • 天皇および国家に忠実で道徳に厚い臣民たる在り方の教示
  • 順良な臣民であることが祖先に対しても誇りであるということ
  • 勅語そのものを絶対視させるための権威の発露
  • 天皇として臣民と一体となってこの道徳を体現する決意

という感じか。教育に関するくだりはどちらかと言えばおまけ、人々に「これは確かにそうだ」と思わせるための部分。実際に言いたいのは道徳に関して示した一文の最後、

「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ(非常事態のときには大義に勇気をふるって国家につくし、そうして天と地とともに無限に続く皇室の運命を翼賛すべきである。)」

であろう。

 本質的な部分は現代日本の政治体制=民主主義、国民主権とは相容れない。君主制も神話的な国家観も80年前に死んだのだ。いつまでその亡霊を引き摺っているのか。いつまで帝國臣民のつもりでいるのか。

 結局、「現代でも通用する内容」というのは都合の良い切り取りであって、やっていることは自称愛国保守の彼らが嫌うマスコミと大差無い。「なに一つおかしなことは書かれていない」は大間違い。

 問題無いと思える内容の部分についても本質的には国家主義的体制の下における価値観の押し付けであり、特に都合の良い要約verでも最後の一文、「正しい勇気をもってお国の為に真心を尽くしましょう」は明らかに現代の感覚に合わない。そう思わないのはもはや救いようが無い。

 それはそうと、あのような内容を日本国民が実践できるような国、社会を自民党政治は壊し続けて来たではないか。百歩譲ってよき臣民たる生き方も良しとしよう。しかしそれが可能であるためには政治経済も良くなければならない。国民に教育勅語のような道徳を押し付けられるほど国会議員、特に自民党公明党の政治家は相応の仕事をしているのか。して来たのか。そう思っているのなら甚だ大間違いだ。お笑いにもならん。追い詰めるだけ追い詰めておいて今さら出来もしない綺麗事を抜かすな。精神論でどうにかしようとするのはそれこそ戦時中と同レベル。

生ける亡者

 教育勅語を賛美するような復古主義的な流れを愛国保守とは認めない。最低限の道理も分からぬゆえに路頭に迷い、過去を美化することに囚われてそこに現代の諸問題を解決する手段すら求め、現実に合わせて物事を考えること、価値観を改めることを放棄した者は生ける亡者である。

 彼ら自身はそれでも「誇り高き日本人」であるつもりなのだろうが、まだこの国において「日本人であること」はそこまで特別な事でもない。私だって日本人だし、善良な日本国民は少子高齢化こそすれそこら中にいる。それでも彼らはXのユーザー名に日本国旗を入れたりなんかして、日本人であることを誇張したがる。自尊心の拠り所がそこにしか無いのだろうか。一周回って憐れ。

 見方を変えれば彼らもまた悪政の被害者の一員と言える。そのような状況になってしまった責任の一旦は政治に無いとも言い切れない。国家が危機に瀕すれば危機感を覚えるのは自然であるし、その過程で保守的な思想に寄ってしまうのは理解できる。しかし今、我々が目指すべき道は過去の帝國への逆戻りでは無い。国民1人1人が民主主義国家の主権者たる立ち位置を理解し、政治参加をもって国を変える、政治を変えさせることが必要ではないか。

 それにしても万が一、今から天皇制に戻したとしても今上天皇は困惑なさるのではなかろうか。政治の現状を見ればその方がうまく行くのではとさえ思えるレベルだが、こうもボロボロにされてから「どうにかしてください」と国権を渡されてもどう思われるか・・・

 耐え難きを耐え、忍び難きを忍び(現在進行系)

 

老人とSwitch

 久々に施設に入っている母方の祖父のところへパソコンの設定のために行った。弟も一緒に行ったのだがこういう時、割と時間が余る。パソコンの設定と言っても一太郎のインストールくらいなのだがそういう作業はいちいち時間が掛かったりするし、その間は暇というか私が苦手なタイプの沈黙が流れる。世間話をしようにも私のことなので政治のとりとめもない話をしがち。

 なのでNintendo Switchを持って行ったのだがこれが結構楽しめた。持っていったソフトは「世界のアソビ大全51」。先に書いておくが私は任天堂の回し者ではありません。案件は待ってます()。

*ダウンロード版とカセット版があるので注意

囲碁派には残念ながら囲碁は収録されていない(五目並べはある)

 詳細は製品ページを見てもらうとして、ざっくり言えばタイトル通り世界のボードゲーム等が1つのソフトに収まったもの。将棋やリバーシ(オセロ)といったメジャーなものから日本ではあまり見かけないチェス、マンカラ、バックギャモンもあるし、麻雀や花札もある。風変わりなもので言えばジョイコンを利用したダーツなどの体を動かすものまである。

 元は医大病院に行く時の暇つぶし用として買ったのだが、これがなかなかゲームソフトとして安い割に楽しめる。それもSwitch 1台あれば2人で遊ぶことが出来る手軽さ。少々画面が小さい*1のとSwitch 1台で2人プレイできるゲームが限られる*2のが玉に瑕だが時間を潰すのにはちょうど良い。

 なお、Switch 1台を使って2人で遊ぶ場合はコントローラーを人数分用意する、あるいはタッチで遊ぶしかない。Joy-Conを2つに分けてのプレイは不可。五目並べをしたが小さい画面に映る碁板はなかなかに小さく、ご老人には正確なタッチが難しかった。えんぴつで置きたい場所を指してもらって代わりにタッチして対処したが、タッチで2人プレイする場合はタッチペンがあった方が楽*3Amazonで適当なものを買った。

 念のため書いておくがSwitch 1台で遊ぼうとすると遊べるゲームが少なくなるだけで、Switchが複数台あればローカル通信やネット通信で遊べるゲームは多くなる。公式HPを見るとローカル通信限定*4では「世界のアソビ大全51」を誰か1人持ってさえいれば、「世界のアソビ大全51ポケットエディション」を無料ダウンロードすることですべての対戦ゲームが遊べるとのこと。ソフトを買う余裕が無くても友達がソフトを持っていれば対戦できる、そういう心遣いが素晴らしい。

 ただしネット対戦は任天堂オンライン(有料)に加入する必要があるので注意。それでも1人利用12ヶ月プラン2,400円(=1月あたり200円)とかなり良心的なのだが。

www.nintendo.co.jp

クラシックなゲームの良さ

 普段はもっとゲームらしいゲームというかお年寄りとはおよそ縁の無いゲームをしている人間だが、リバーシや将棋といったクラシックなゲームの良さを改めて感じたところがある。我々が普段消費しているゲーム(ポケモンでもドラクエでも何でも)は所詮は一過性の流行り物に過ぎないのであって、大昔からあるクラシカルなゲームの奥深さや普遍性には敵わない。

 何より大きく離れた世代ともほぼ何の前準備もなく遊べるのは良いものだ。ルールがシンプルで分かりやすい、それでいてゲームとして成立している。もし駒が無くても作れば良い。そうしたシンプルなゲームをちゃんと覚えていればどうしようもないくらい暇な時間を楽しく過ごすことが出来る。災害で電気が止まった時なんかにも良い。小さい頃、台風で長期間停電した時に父方の祖父とロウソクの灯りの中で将棋をしたものだ。

 普段からやる分にも楽しめるものだし、日本ではあまりメジャーでないゲームをやり込むのも良いだろう。ひょっとしたら海外でそういうボードゲームがきっかけでコミュニケーションを取れることがあるかも知れない。ボードゲームには言語も電力もネットの攻略サイトも要らない。

ゲーム機でやる良さ

 Nintendo Switchに限らずタブレットスマホなどの端末で遊ぶのはやはり利便性においてこの上ない。多数のゲームを気軽に持ち歩けることはもちろん、「世界のアソビ大全51」ではリバーシならどこに駒を置けるかの表示、決着後の白と黒どちらが多いかの自動カウントまでやってくれる。1手戻るいわゆる「待った」も出来るし片付けの必要も無い。

 もちろんネット対戦も出来るので、孫と離れて暮らす人でもネットとSwitch本体、電話は必要だがリモートで対戦することも出来る。前述した任天堂オンラインへの加入に加え、ネット回線はまた別に必要になる訳だが。VC*5が使えるかどうかは少し調べたがよく分からない。なので電話というか、スマホでDiscordあたりを使って通話する方が楽。

 今後はSwitchでは少々画面が小さいので、iPadPro 12.9インチで遊べるボードゲームを探す予定。それにしてもアプリを検索すると逆にあり過ぎてどれをインストールすれば良いか分からん・・・。そういう点、任天堂は間違いないので選ぶ段階から疲弊せずに済む。もうスマホアプリも作ってくれ。有料で良いから。

余談:ゲームと教育

 「ゲーム」と言って一般に認識される類のゲームが他に生きたことは無い。せいぜいMinecraftがデザイン面で遊び甲斐があった程度で、それ以外はただ一過性のものに時間を費やしただけ。いくらそのゲームが上手くなろうとそれはそのゲームの中の話でしかなく、現実世界では何ら役に立つことが無い。そのMinecraftだって実際にモノ作りには活かし難い。

 もう少し文化的な趣味に時間を費やせば良かった、という後悔はあるが、一方で「言えば何でもやらせてくれる」ような恵まれた家庭では無かったので、それはそれで諦めもつく。何にせよゲームは教育に良いか悪いか、などという単純な論点ではゲームと教育は語れない。現実世界で出来る楽しくて将来にも役立つこと、には金がかかる。

 上の世代は「最近の若いヤツは趣味がゲームばっかり」と嘆くだろうが、そういう世の中にしてしまったのも上の世代だ。ゲームが一番金がかからず楽しめる趣味。それもZ世代はPCやゲーム機を買う余裕すら無いのでスマホでゲームをやっている(そして射幸心を煽るガチャシステムの餌食になる)。

 その点、ボードゲームは金銭的にも手軽かつ将来的にも多少は役立つかも知れないのが良い。小さい頃に祖父と将棋をやっていたが、そこで得られたシーケンシャルな思考回路がプログラミングに役立っている気はしている。

 でも今の家庭、共働き前提だと子供に余裕もって構ってあげられる時間少ないんだろうな。可哀想だな。Z世代と遊ぶ時は「お金かかるけど大丈夫?」と訊くのが暗黙の了解なんて話もあるし、なかなか厳しい時代だ。

 暇が人を殺す

<以下、おまけコーナー(笑)>

弟と五目並べをする祖父

 ちなみに弟も私も五目並べで負けた。リバーシでは勝った。五目並べ超ムズいっすね()。

おまけの品

 これは一太郎に付いてきたおまけ。1キーのみのキーボードで生意気にもキーボード側の接続端子はUSB Type-C。裏面には「一太郎」のロゴがある。いやに長い付属ケーブルでPCに接続して押してみるとWindows標準の電卓アプリが起動した。小さい説明書も付いてきたがどうやらカスタムは出来なさそう。要らねぇぇえええええこんなの付けるなら少しでも安くしてくれよ。一太郎自体、5万円くらいする上にデジタルではなくDVDパッケージ販売で納期も遅いし何考えてんだこいつって感じ。これが中抜き癒着で競争を放棄した日本企業の歪さですか。

*1:テレビに繋ぐことも出来るが専用の台座とACアダプターが必要、Switch Liteはそもそもテレビへの接続不可

*2:麻雀等、相手の手札が見えるとゲームにならない、参加人数が多いものは選択不可

*3:SwitchはDSのような感圧式のタッチパネルでは無く静電容量式なのでそれ用のものを買うべき

*4:ゲーム機本体を持って集まってその場でゲーム機同士で通信させる

*5:ボイスチャット

技能実習生の今後と実態

 技能実習生制度が変わりつつある。と言っても今年や来年に変わる訳ではなく、しばらくの猶予期間を経て新しい制度へ変わることが見込まれている。予測では2027年あたり。

 以前書いた記事 ↓ もあるが少し内容が変わる。

manuller416.hatenablog.com

「コストカット」から「人材確保」へ

 これまで、技能実習生はコストカットのために雇われることが多かった。少しでも安くしなければ日本人は商品を買わない。安ければ安いほど売れる。そのために外国人を最低賃金と悪待遇に置き、転職も認めない技能実習生制度は現代の奴隷制であると国際的に非難を浴びて来た。これを変えることが制度改革の大義名分と言うべきか、理由である。

 一方で日本円の価値が落ち続け、賃金が低い上に待遇も悪い日本はオーストラリアや韓国などに優秀な人材を取られつつあることが現状であり、その中で待遇を改善してより国際的な人材=出稼ぎ労働者、労働力を確保しようというのが制度改革の本当の目的と言える。今さら改革に乗り出したのはそうした実利の面が大きい。

 実際、令和4年賃金構造基本統計調査(下表)を見ると平均とは言え技能実習生で月収約 177,000円。特定技能に至っては月収 200,000円を超えて来ている。もはや下手な日本人のパートよりも高い。

 注目すべきは金額だけでなく対前年増減率(%)≒賃上げ率で、いずれも5%オーバーと高い水準となっている。参考までに2024年1月配信の記事、春闘での賃上げ率について報じた記事では「平均で3.85%と、30年ぶりの高い水準となった去年を上回る見通し」とある。外国人労働者は元が低すぎたゆえか、日本人よりも高い賃上げ率となっている。

www3.nhk.or.jp

 つまり外国人労働者をコストカットのために雇うのではなく、単純に、純粋に少子化や待遇の悪さ故に敬遠されている業界の人手不足を解消するために雇うケースが主流となりつつある。人手不足解消のためという理由は以前からもあったが、これからの制度設計ではよりその側面が強い。

 ちなみに出入国管理庁によれば、令和4年末には既に在留外国人は300万人を突破している。永住者は+約 32,000人。

https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00033.html

「出稼ぎ」から「永住」へ

 これに伴って外国人労働者の将来設計も変化しつつある。これまでは技能実習という期限付きの都合の良い労働力であったが今、議論されている制度改革内容では母国へ帰らず永住することも十分視野に入るからだ。日本人が減り続け、待遇の悪い業界では人手不足が状態化している。そこで数年で帰る訳ではなく恒久的に働き続けてくれる労働力が日本全体として求められている。

特定技能とはどんな在留資格?制度や技能実習との違い、採用方法をわかりやすく解説 | 外国人採用サポネット | マイナビグローバル より

 上図を見れば分かる通り、特定技能2号まで行けば在留期間の制限が無くなる。図には無いが家族の帯同も可能。永住権は就労可能な在留資格を持ちながら10年間日本にいれば申請できる*1ため、在留期間に制限のない特定技能2号が一般化すれば永住権の取得は今より容易になる。現在も技能実習制度と特定技能を合わせて10年日本にいれば永住権の申請が可能*2であり、それを前提として来日している外国人もいる。

 技能実習生制度について無関心で未だに外国人労働者は期限つきの都合の良い労働力、日本に定住して増えたりする訳がない」、などと考えている者がいるならそれは大間違いと言っておこう。もはやこれは実質的な移民政策でもある。

 加えて外国人労働者にはキャリアアップのための制度設計も用意される。と言ってもこれは企業側が「用意せざるを得ない」よう制度的に誘導されるという話だが。外国人は育成就労( 3年、今の技能実習)あるいは特定技能1号として来日し、特定技能2号を目指すことになる。

 育成就労から特定技能1号へ、特定技能1号から2号へランクアップするためには試験を受けなければいけないが、その試験の合格率が企業別に公開されるため、当然ながら合格率が低い企業は敬遠されることになる。あるいはろくな人材が集まらない。となれば、日本人が来てくれない企業は人材確保のためには否が応でも外国人のキャリアアップのための教育体制を整えていくしかない。そうしなければ外国人にすら選ばれない企業になるから。

 逆に考えれば在留のためのハードルは今よりも上がる見通し。と言っても育成就労から特定技能1号へは技能検定随時3級と日本語の基礎的な試験で上がれるので、基本的には育成就労3年+特定技能1号5年の計8年間のキャリアが積める。日本語能力試験の合格基準も設けられるので、あまりに日本語が出来ない外国人は弾かれる・・・はず。

 さて、こうしたキャリアパスが明確になっている日本人労働者は一体どれだけいるだろうか。明確になっている、なっていて当然と言えるのは恵まれた部類ではないだろうか。制度改革の有識者会議が打ち出した改革のための3つのビジョンは

  • 外国人の人権保護
  • 外国人のキャリアアップ
  • 安全安心・共生社会

であるが、もはや日本人の待遇改善よりも熱心に見えてしまう。人権保護は当然ながら必要だが、ここで言う人権保護は主に職業選択の自由=転職の自由であることは留意すべきであろう。これはかねてより欧米からの批判が強い。

 とは言え韓国や台湾などの技能実習と類似の制度でも転職は原則不可であり、日本だけがことさら厳しい訳ではない。文句を言いやすいから日本に文句を言ういつものパターンな気もする。そこであえて欧米に寄せて転職の自由を認め、外国人からして少しでも魅力ある制度設計にすることが人材獲得競争においては有利に働く面もある。

 転職は制限付きで認められる見通しで、育成就労(現在で言う技能実習)の場合は就職後1年~2年は転職不可。1年にすべきか2年にすべきかは揉めている。と言うのも就職して1年で転職を可能にしてしまうと、外国人はさっさとより賃金の高い都市部の企業へ流れてしまう=地方の人手不足が解消しないから。なので最低でも2年は居させるべきとの声が強い。

 何にせよ単なる出稼ぎ労働者の確保ではなく、永住を視野に入れた人材確保・移民政策へと本質がシフトしつつある。少なくとも私にはそう見える。

その他の内容

 特定技能は限られた産業分野にしか認められない方針だがそこに林業・木材産業・鉄道業・運送業を追加することが検討されている。このうち運送業については運転マナーを懸念せざるを得ない。日本に来る外国人はベトナムインドネシア、中国、インド、カンボジアなどでいずれも運転マナーが良いとは思えない。当然ながら企業として講習は行うだろうが、中にはあえて日本語の通じにくい外国人に過積載で運送させるような悪質な業者も出る可能性があるのではないか。それにしても警察も大変だ。違反で停止させたらあまり日本語が通じない外国人だった、という事が起こり得る。いや、警察官も外国人がやるのか・・・?通訳は必要か。

 育成就労(技能実習生制度)については別の面でも環境が厳しくなる見通し。と言うのも外国人労働者が日本へ来るための費用を企業が負担するべきという指摘があり、その一部を負担することとなる可能性が高い。加えて在留条件が厳しくなって転職も可能=送り出し機関が変更される可能性がある以上、送り出し機関は少しでも利益を確保しようと管理費用を上げたり一括請求するようになる。総合すると

  • 敬遠されないように高い賃金を提示し
  • 来日のための費用を一部負担し
  • 送り出し機関にも今より高い管理費用を払い
  • キャリアアップのための教育体制を構築

する必要がある。もはや人手さえあるのなら日本人を雇った方が遥かに楽(でも来てくれないものは仕方ない)という感じ。なお、ここまでして受け入れた外国人がさっさと転職しても労働基準法第16条によって違約金等を請求することは出来ない。

 厳しいと言えば厳しいが、唾棄すべきブラック企業がこうした制度設計によって駆逐されそうなのは喜ばしい点でもある。まっとうな企業にならなければ選ばれない、定着しない、事業が存続できない。もっとも、安く買い叩く消費者心理も変わらなければそういった企業も無くならないのだが・・・(怪しい外国人労働者斡旋の業者の電話とかたまにあるし)。

余談:将来への危惧

 日本国内に永住する外国人はさらに増えるものと思われる。今以上の治安悪化は当然あり得るし、宗教絡み(特にイスラム教)のトラブルも増えるだろう。何より数が増えてくれば彼らの政治に対する意見を無視することはますます難しくなる。そうなれば限定的であれ、外国人参政権を認めるべきという動きは確実に出て来るだろう。そうなった時に日本の政治はどこへ向かうのか。良い方向へ向かう可能性も無くは無いが(そもそも日本人が舵取りを間違え過ぎているし修正できる見込みも少ない)、懸念すべき面がある。

 日本という国が何をしたいのか、政府がこの社会をどうしたいのかも危惧せざるを得ない。現状を客観的に見れば日本国民を苦しめて少子化へ追いやり、一方で人手不足を口実にどんどん外国人の流入を推奨している。はっきり言ってこれは日本国民、主権者に対する敵対行為ではないか。日本人絶滅計画とまで言わないまでも、それに近い所がある。

 いわゆる保守、エセ保守はそれでも自民党を支持し、高市早苗あたりを持ち上げて復古主義的な社会を目指すのかも知れないが、他ならぬ自民党が一番この国を壊し続けていることにいつ気づくのか。外国に媚を売って自国民を苦しめ、保守的に理想の正義感など一片たりとて持ち合わせていない。裏金問題でも政治家連中には潔さの欠片も無いではないか。野党が弱いのは理解できるし消去法で自民党、という意見も多いとは思うが、このまま自民党に任せ続けてもろくな事にはならない。

 若者に「政治に興味を持て」と言うのであれば興味が持てるような政治にするべきであるし、興味を持っていてもどんなに悪政を敷かれてようが政治を変えようとしないのは「興味が無い」のと何ら変わりが無い。

*1:審査はあるが素行が悪くないこと、納税をしていること等、普通に生きていれば通る

*2:就労可能な在留資格で10年が永住権取得の大前提

月500円の負担増もお断りします

 国会での岸田総理の答弁が反発を生んでいる。2028年度の負担額について、少子化対策支援金として国民1人あたり月平均500円弱の負担増が見込まれると答弁したためだ。

news.yahoo.co.jp

(リンク切れ対策|記事題:少子化対策支援金、国民1人500円弱負担…岸田首相「歳出改革と賃上げで増税にならない」)

お前は何を言っているんだ

 岸田総理はこの負担増について「歳出改革と賃上げにより、(国民に)実質的な負担は生じない。『子育て増税』との指摘はあたらない」と答弁しているがこれが私は到底納得できない。要は企業の賃上げを加味すれば月500円程度は相殺できるだろう、負担増よりも賃上げ幅の方が大きいだろうという話だと思われるが、そのロジックでいけば政府は企業に賃上げを要求しながら増税社会保険料の引き上げを延々と繰り返せることになる。

 一体何のための賃上げなのか。今の賃金水準のままでは生活が苦しいから賃上げ要求圧力が高まっているのに、そこで増税社会保険料の引き上げを繰り返して賃金の水準を上げさせず、賃上げに応えようという企業努力も減殺しようというのが許せない。平均とはいえ月500円、年換算6,000円の負担は庶民には軽く無い。国会議員ほどたんまり貰っていれば誤差の範囲で済むのかも知れないが、こと子育て世帯にとってはそれくらいも惜しい世の中である。

 そもそも「社会保険料は税ではない」、だから「増税にはあたらない」と思っているのだろうか。言葉だけ変えても国民からすれば取られるものが増えることに変わりは無い訳で、官僚的な言葉遊びが世間一般にも通用すると思っているならば大間違いだ。これでは財務省のポチの誹りは免れ無い。

 大体、今でも十二分に税も社会保険料も取っているではないか。こども家庭庁のような余計な役所まで作る余裕があるのだろう。だったら中抜きなり余計な組織なり潰して費用を捻出しろと思う。庶民はあらゆる節約術で削れる所を削って生活している。金が無くても誰かから絞り取れる訳では無い。無い袖は振れない。日本政府はその辺りを弁えていない。無いなら無いでどこかから捻り出せ。それが出来ないなら老人が考えた何の役にも立たない少子化対策など最初からやらない方が良い。むしろやるな、余計なことをやろうとして余計な負担を増やすな、経済政策に専念しろと言いたい。

 それにしても「聞く力」とは何だったのか。国民の声ではなく財務官僚の声しか聞こえていないではないか。これまで書いたような事に気づけないのは自分の眼も耳も頭も使えていないからとしか思えない。

負担増に応える意味はあるのか

 月平均500円増が本当に少子化対策につながる、その見込みがあると思えるのであれば負担増を受け入れるのも私はやぶさかではない。が、実際はそうではないしこれからも成果が上がるとは思えない。反発が大きいのはそう思っている人がそれだけ多いことの裏返しではないだろうか。

 事実、政府の行ってきた少子化対策は成果を上げてこなかった。その延長線、強化策でしかない少子化対策では少子化を止められないであろうことは容易に予測できる。これまで何度か書いてきたが、そも「結婚して子供が生まれた後」を前提として考えている時点で何ら効果が見込めない。もはやそうした対策でどうにかなる段階では無い。

 大義名分の下にいたずらに負担を増やし続ければ国民はよりコストとリスクに厳しくなり、より一層結婚や子育てを遠ざける人が増えてしまう。そればかりかそうした厳しい世の中で育つ子供は、今のZ世代より厳しい価値観を持つ大人に育っていく。それが少子化対策として正しいかは甚だ疑問。

 政治家は「将来世代のため」と言うが、今の世代の本音すら見えないし理解出来ない、理解しようともしない彼らに一体、将来世代の何を考えられると言うのか。日本の何を考えられると言うのか。いつまでも権力と金にみっともなくしがみついて考えるべきを考えず、視るべきものを視ず、やるべき事も物事の理非も分からなくなった岸田や二階、麻生その他の老人政治家をいい加減、与党の座から引きずり下ろすべきだ。

厳しい世の中と価値観

 前回の記事でも触れたが、コストやリスクに厳しい世の中で育つ人間は当然ながらそれらに厳しい価値観を持つことになる。これは恋愛、結婚、子育てにも適用される。つまり少子化において必要なのは「コストやリスクを受け入れる」前提の政策ではなく、コストやリスクを受け入れやすい社会・人間作りと言える。それが出来ないのであれば先は無いし、それは政治家だけでなく国民全体で考えなければならない問題でもある。

 政治家などアテにするのが間違いであって期待するだけムダ。主権者は国民なのだから原発問題でも何でも国民が考えない/政治家任せにするのはそもそもおかしい。

 裏を返せば今のZ世代あたりは「自己利益最大化の世代」とも言える。私もその域に片足を突っ込んでいるが、いかに自分が支払うコストは少なく、得られる利益を最大化するかが価値観において至上命題となっている。これは上の世代からすれば自分勝手なのだろうが、日本をそういう人間ばかり育つ社会にしたのは一体誰か。これを見誤ってあらぬ所に原因と解決を求めると変なことになる*1

 Z世代の中で一部が闇バイト*2に走ったりするのはそうした価値観の中で利益追求が先行し過ぎ、無知もあいまってリスクを過小評価してしまうから。SNSの普及も要素としては見逃せない。ただし、ゆとり世代も同じだったが一部が悪目立ちしているだけで、大半はやり過ぎでつまらないくらい堅実に生きている。価値観を変えるのは非常に難しいが、経済的な余裕が出てくればもう少し世の中、変わるのではないだろうか。

 ついでに書けばバイトテロはSNSの普及でバカが炙り出されただけ。Z世代どうこう言うが上の世代は知られていないだけで、一部の人間が同程度あるいはもっと酷い事を見えない所でやってきた筈だ。憶測の域を出ないがそうに違いない。

余談:二次元と少子化

 これまで、私は漫画やアニメの普及と少子化を結びつける考え方に懐疑的であった。と言っても完全に肯定するでもなく否定するでもなく、私自身の中にある理想の異性像と現実の異性を比較して、現実に幻滅してしまう感覚が否定出来ないゆえにその要素を完全に否定できないに留まっていた。

 反論を述べるならば理想(創作物)と現実の区別がついている前提ではその影響は無い、無視できるはずであるし、現実は現実ときちんと区別して考えて受け入れることも可能なはずである。創作物内での犯罪と現実の犯罪を安直に結びつけて考えるような浅はかな思考は明確に否定したい。

 一方で創作物は価値観の形成に少なからず影響するであろうし、その中で形成される恋愛への価値観や理想の異性像は現実の恋愛に影響が無いとは言えないのではないか。

 ここで先述したコストとリスクを回避する価値観が顔を出す。理想は理想であると理解して区別できるまでは良いが、そこで現実に目を向けるとどうしても理想には無いコスト*3やリスク*4が目に入ってしまうのだ。となればどうなるか。自分を満たしてくれる限りはコストやリスクの無い二次元の夢想に浸るのが心地よい、その方がずっとコストも節約できればリスクも無い、という流れになる。厳しい価値観が現実よりも理想を追い求めることを良しとしてしまう。

 もっとも、だからと言って安直に漫画やアニメを規制するのは反対だが。そんな事よりもコストやリスクを受け入れやすい社会を作ることの方が重要。欲求は押さえつけてもどこかで解消しなければならない。漫画やアニメを規制すればそれで解消されていた欲求はどこへ行くのか。正常な手段で発散されるならば良いだろうが、必ずしもそうとは限らないのがこの世の中。

 安直に性的コンテンツを規制すると欲求を発散する手段が限定され、そのはけ口があらぬ方向へ向かうことになる。もちろんそこには性暴力も含まれる。その他で見られるのは同性愛*5や人間以外の動物あるいはそれを模した人型のキャラクターを性的対象にするいわゆる”ケモナー”など。性的嗜好を否定する訳ではないが、少子化を考えるにあたっては性的嗜好が異性以外に後天的に反れることは良いことでは無い。

 いわゆるフェミニズム/ストは本質が単なるミサンドリーなので相手にしなくて良し。無視するのが最善。

 ↓MicrosoftCopilotで生成させたけどStableDiffusionDemoよりすごかった。

 

*1:精神論や家長制度の復活など

*2:強盗や特殊詐欺の受け子など

*3:相手探しや交際にかかる労力・お金・時間等

*4:分かれた場合はそれまでかけたコストがムダになる等

*5:悪と断じる意図はない