ヤマネコ目線

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X-S10は自分には合わなかった

 書き散らし。

 数ヶ月前に買った富士フイルム、X-S10だったが、結局数ヶ月使っていない。そもそもサブ機としての購入だったが、あまりにも使っていないので売却を検討している(コロナの影響もあるにはあるが)。

画質はやはりAPS-Cなり

 使っていない理由の一つは画質である。フルサイズを使った後に

APS-Cの画質を見るとやはり見劣りしてしまう。富士フイルムは今まで使ったことが無かったし、その評価の高さ、コロナによるストレスも相まって物欲に負けて購入に踏み切ったが、正直な感想は「やっぱりAPS-Cなりだな」だった。画質を求めるなら中判を買うべきだった(とはいえやはりアマチュアには手が出せる値段ではない)。その点で言えば富士フイルムは展開していないが、フルサイズと言うのはやはりバランスが良く感じる。アマチュアにも手が出せなくない値段で満足できる画質が得られる。

 使用レンズは18-55mmだが特に不満を感じたのは遠景の解像感。センサーサイズやレンズの関係から仕方ないのは仕方ないのだろうが、少し離れると解像感は満足のいくものでは無くなる。APS-C機全体に言えることだが、そろそろスマホに対するアドバンテージが減って来ているのではないかと思う。スマホスマホで撮影してから自動で補正をかけるので、それを撮って出しとして比較するのはフェアではないが、広角~標準での解像感を見る限り、これからAPS-Cまではスマホにシェアを奪われてもおかしくないと感じる(レンズ交換が可能な点や光学的優位性は揺るがず、望遠に関してはそう追いつかれないだろうが)。

富士フイルム独特の色味

 富士フイルムのカメラは独特の色味、フィルムシミュレーションが強みだ。むしろそれ目当てで買った面もあったし、富士ユーザーの中にはフィルムシミュレーションがあるから撮って出し(加工しやすい形式で撮影せず、JPEGで撮影してそのまま使う)にこだわる人もいる。

 ただそれは私個人には合わなかった。私はどちらかと言えば見たままに、解像度カリカリに撮りたい人間であり、その私からすれば富士フイルムの色味は少々独特過ぎた。

 もちろん雰囲気がかなり良いと感じることは多々ある。豊富なフィルムシミュレーションを切り替えながら、この場面はあれが良いこれが良いと試して撮るのは楽しいし、実際かなり趣のある写真が撮れる楽しさはあった。

 ただこのフィルムシミュレーションと、見たままの色味を撮影することは両立しない、出来ない。あくまで富士フイルムのカメラはフィルムシミュレーションが前提のカメラであって、標準的な映りをするフィルムも選択可能とは言えど、見たままではなくフィルムを通した写りだけが体験出来る。

 この点で言えばどうしても色味が自分の感性に合わない部分もあったし、その合っていない状態がスタンダードであることにストレスを感じなくもなかった。記録写真などにも不向きだと感じる。逆に言えばフィルムシミュレーションが感性に合う人にはかなり合うのだろうなと思う。