ヤマネコ目線

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激安ゲーミングPCを組むプラン

 最近PCを組み直したが、それとは別に可能な限り安くある程度ゲームが出来るPCを組むとすればどんな感じになるだろう、という事でプランを考えてみる。目標としてはFullHD画質でApexあたりのそこまで重く無いゲームが60fpsでプレイできるゲーミングPC。もちろんデスクトップ。

 予め断っておくが今、自作PCは安く作るためにはあまりオススメできない。普通にBTOで出来上がったものを買う方がマシ。トラブル対応や保証を含めればそちらの方が良い。特に激安での自作に挑戦する場合、安いパーツを追い求めるあまり1つ1つのパーツの出来はそこまで良くない。素人は安さを求めがちだが、安物をうまく組み合わせることはむしろ玄人向きというか難しい。特に初期不良があった場合の対応。もし組むのであれば参考までに&自己責任で。仕様もご自身で再確認してください(特にサイズ)。

ケース

 見た目は大事。とはいえガワだけと言えばガワだけなので、ハードオフなり何なりで中古デスクトップを買ってケースだけ利用するのがおそらく最安。ただしその場合、元からあったパーツが無かったりUSBポートが潰れていたり傷が付いていたり、といった事が予想される。

 なのでケースも新品で買うことを想定すると、この辺り。Thermaltake Versa H17。中身が見える場合は上位モデルのH18が良いと思うが、どうせ大したパーツは使わない想定なので普通のケースで良い。3,955円

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グラボ

 最も重要なのはグラボ。ゲームをする上ではもはや必須であり、逆にグラボを基準にパーツを選ぶのが基本と言って差し支えない。そこで大体これくらいので十分だろうというのがこれ。ASRock Radeon RX6500 XT Phantom Gaming D4GB OC、記事を書いている時点では20,800円。この前フォトレビューを上げたRTX4070Tiの約14万円と比べるとなんと目に優しいことか。これでもFullHDでちょっとしたゲームをするだけなら十分なのだ。ただし、AMD製なので今流行りの画像生成AIを使う上では不利かも知れない。また、VRAMが4GBしか無いので4KどころかWQHDは厳しい。最高画質でゲームをする場合はフレームレートを犠牲にする必要があるだろう。

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CPU

 続いてCPU。GPUとCPUでバランスが取れていないければ、どちらかが足を引っ張って結局ゲームが重いといった事態に陥る。極端な話、どれだけ良いGPUを選んでもCPUがCeleronなんてのは意味が無い。自動車で例えればF1のエンジンを買い物カートに乗せるようなもの。足回りがもたん。

 下手な例え話はさておきCPUはAMD Ryzen5 4500あたりが良さそう。そこまで性能が低い訳でもないのに販売価格は驚きの9,880円。なんと6コア12スレッドで1万円を切って来るとは。10年以上前のIntel core i3並に安い。AMD信者では無いが今回のコンセプトでは選ばざるを得ない。

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CPUクーラー

 とことんケチる構想としてはリテールクーラー*1で良いかなと。なので0円。

メモリ

 メモリの仕様はマザーボード、CPUの仕様をまず確認する必要がある。Ryzen5 4500の仕様を見ると大体DDR4-3200ならば良さそう。マザーボードの対応も問題ないだろう。なのでCFD W4U3200CS-8G 8GB×2枚3,780円を選ぶ。かなりお安い。これくらいの価格ならばマザーボードとの相性が悪くて買い替える場合でも、そこまでダメージは大きく無い。

 容量をケチることも出来るが、デュアルチャンネル動作でメモリは2枚差したほうが速い。なので1枚だけ買うのは論外。メモリ容量もゲーミングを謳うからには16GBは欲しい。なのでこの選択。

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マザーボード

 マザーボードは単純に安いASRock A550M-HDVを選択。執筆時点で10,979円と比較的目に優しい価格である。なお、PCI-Expressはx1とx16の1本ずつのみ。最初に選んだGPUPCI-Express x4での接続だがPCI-Expressは下位互換性がある、つまりx16のスロットにx4の機器を接続しても問題無い。フォームファクターはMicroATXなのでケースもそこまで大きくならずに済むだろう。

 これより安いA520もあるが、PCI-Expressの使用がA550はGen4.0に対しA520はGen3.0(つまり規格が古くて通信速度が遅いのでグラボのパフォーマンスが落ちる可能性がある)、なので少し値段は上がるが自分ならこちらを選択する。VRMフェーズ数はどちらも6。

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電源ユニット

 Radeon RX6500XTの消費電力は最大100W程度とそれなりだが、Ryzen 5 4500の消費電力は高負荷時で最大約260Wとなかなかな数字。あくまでフルパワーでぶん回した時の数値で、実際にゲームをしている時はそこまでの数字は出ない*2。なので過剰に見積もっても電源容量は5, 600Wあれば十分だと思う。

 という訳で安く済ませるコンセプトに合わせて選ぶなら500W電源かな、と。Thermaltake SMART 500W STANDARD。記事を書いている時点では5,245円。構想を練るだけなのでとにかく安いものを選んでいるが、余裕があるならもう少し良い電源ユニットでも良いと思う。こいつ、というか安い電源ユニットはケーブルがモジュラータイプではないものが多く、必要ないケーブルでも取り外すことが出来ないので、配線の勝手などを気にするのであればケーブルの仕様に注意。変換効率も80PLUS STANDARDと決して良くはない。

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 ケーブルがモジュラータイプでなおかつ信頼がおけそう?なメーカーの電源はこの辺り。

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 なお、電源のサイズによってはケースに入り切らない場合があるので注意。マザーボードやCPUクーラー、グラボいずれにも言えるが、物理的にサイズの制約があることを忘れてはいけない。冒頭に選んだケースなら入る・・・はず。

ストレージ

 今どきメインストレージがHDDはあり得ないので、SSDだけで考える。最低でも500GB程度は欲しいのと、耐久性もある程度は欲しい。なおかつ配線の手間が省けて、先に選んだマザーボードのM.2スロット(PCI-Express Gen4.0)を活かせるのはこの辺りか。Crucial P3 Plusの500GB。4,630円。

 SSDは可能ならば1TB以上が欲しいところだが、ちょっとしたゲームをやりたいだけならこれで足りる。もしゲーム映像を録画したいという場合は、後からHDDを増設すれば良い。SSDは録画用途には向かない。

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OS

 最後にOSだが今、新しく購入する場合はWindows11しか選択肢が無い。残念ながら。正規ライセンスを購入する場合は大体15,700円くらいする。仕方ないと言えば仕方ない。

 なお、Windowsの購入方法には複数あってDSP版やパッケージ版、ダウンロード版などがあるが、DSP版は特定パーツとセットでの販売になるため、目当てのパーツがセット購入できない場合は微妙。

 ライセンスキーだけを格安で購入可能だという話もあるが、厳密に言えばライセンス違反というか黒寄りのグレーの方法なので、大人しく通常購入した方が良い。

総括

 という訳で、今まで挙げたパーツの合計金額は大体こんな感じ。激安と言いつつも何だかんだで75,000円くらいにはなってしまったが、GTX1660SUPER搭載の某BTOメーカーD社の94,980円と比較しておよそ2万円程度安く収まった。まあ、落とす所は落としてるし・・・この2万円をどう考えるか。1660SUPERとRX6500XTの性能はそこまで大きく無いので、+2万円する価値は無いと言えば無い。

 ただ正直、もう少し予算を盛っても良い気はする。今、自分が組んでいるPCの約30万(ケースやOS抜き)と比べるとかなり目と財布に優しい金額。大学生でも頑張ればもう少し出せそう。

 大人しくBTOで買った方が楽

*家電量販店やかつての家電盟主(NEC富士通SONYあたり)で買うのは微妙。ぼった(国内メーカーアンチ)。

*1:CPUに付いてくるクーラー

*2:私のPC、Intel core i7 9700K + GeForce RTX2070SUPERの組合せでMODマシマシにしたSkyrimをプレイしても消費電力は250W程度