先日書いたが家族共用のPCを新たに1台組むことにした。という事でパーツを買い集めている訳だが、PCケースの写真を撮ったのでフォトレビューを書きたい。以前の記事は↓
全体像
購入したのはFractalDesign Pop Mini Air RGB White。端っこにメインPCの同社製ケース Northが映り込んでいるが後の写真ではPhotoshopパワーで消すので我慢して欲しい。
向かって左側面のパネルは強化ガラス、全面はメッシュとマグネットでくっつく樹脂パネル。一部金具等を除いて純白のカラーリング。
MicroATXまでのマザーボード対応で手頃な大きさ。公称寸法は幅215mm、高さ393mm、奥行き432mmで市販のハイエンドデスクトップのケースと比べてもそこまで大きい訳ではない。
後ろから。見えない部分でもきちんと白に塗装されている。電源ユニットは下に設置するタイプ。両側面パネルはハンドスクリューで固定されており、ツールレスで脱着可能。
フロントパネル
ここからは各部をより詳しく見ていく。
フロントパネルのメッシュ部。ただのメッシュではなく絶妙に模様が浮き出るような加工が施されているのが良い。どれくらい絶妙かと言うとカメラのAFでピントを合わせたら分からないくらい。あえて上から撮るかMFでピントをずらせば撮れる程度。主張し過ぎない感じ。
フロントパネル下部は樹脂製でマグネットでくっついているだけ。取り外しやすいように社名をあしらったリボンがついている。
写真左側、樹脂製とは言えパネル表面にはうっすらと筋が入ったようなテクスチャが入っており安っぽさを感じさせない。この辺りはさすがシャレたケースの代名詞であるFractalDesign。右側は鉄板でできたサイドパネルだが、ホワイト塗装に若干のシボ加工感がある。
蓋を開けたところ。光学ドライブ用5インチベイと小物入れがある。今どきシャレたデザインかつ光学ドライブベイがあるケースは貴重。
小物入れは手前に引っ張れば外れる。ここにUSBメモリーを入れておくも良し、SDカードを入れておくも良し。奥に見えるミッキーマウスみたいな穴の空いたものはHDD用のブラケット。
蓋の裏側。ネオジム磁石でくっつくようになっている。
トップパネル
手前に電源スイッチやUSBポート類、奥はメッシュで通気口になっている。個人的な好みというかわがままを言えば、上面にこうしたポート類があるケースはポート内にホコリが溜まらないか不安になる。前面か側面に付けて欲しい。特にこのレベルの大きさであれば机の上に置くこともあるだろう。その場合、この位置は使いづらい。ガラスが見える位置に座ると正面向かって左に座る訳だが、その位置からしても奥まっており操作しづらいのもマイナス。
スイッチ付近。手前から電源スイッチ、RGBコントロールスイッチ、ヘッドフォンジャック、マイクジャック、USB3.0×2、USB-TypeC用の増設口。必要十分かつUSB-TypeCはオプション(2,000円程度)だが、Type-Cのメスなんか誰も使わないのでオプションで正解。
後部の通気口にはマグネットでくっつけるタイプのダストフィルターが付属。通気口は一環して三角形の穴になっている。長穴は排気ファン増設用の穴で、固定用ネジでダストフィルターが浮き上がらないような工夫が見られる。
ボトム
底面。滑り止めのゴムはさすがに黒い。電源ユニット側に通気口、シリアルナンバーのシールがある程度。凹んだりしている部分は内部のブラケットを固定するための穴かケーブル固定用の部分。
こちらのダストフィルターもツールレスで取り外せる。後ろから出っ張っている部分を引っ張るだけ。ここは流石に白いメッシュでは無いが、かなり見えづらい部分なので問題無し。
内部:マザーボード側
マザーボード側の内部、ガラスパネルを外したところ。拡張カードスロットのネジやマザーボード用のスペーサーは黒いことが分かる。
少し近く、上から。白にこだわったためか、コストカットのためか配線用の穴にグロメット*1が見当たらない。
上の画像を特殊処理した。非常にわかりづらいが電源シュラウドの通気口手前付近、「Fractal」のエンボス加工があることが分かる。
内部:電源シュラウド側
一部コードやコードを留めるためのマジックテープ、ネジ等は黒。冷却ファンは白い製品だからかケーブルも白い。電源ユニット、2.5インチSSD、HDD、光学ドライブ類はこちら側に搭載する。
電源スイッチ付近。赤いカバーはRGBファンコントローラーのピン保護。すでにある程度ケーブルが整理されている。
写真右側、ネジで固定されているのが2.5インチドライブブラケット。ここにSATA接続のSSDを2つ搭載できる。このブラケットはマザーボード側にも設置可能。
電源シュラウド内。上下にHDD用ブラケットがあり、ネジ類が袋に入って置かれている。奥側はフロントパネル裏で見ての通り光学ドライブを装着すると上面につけるHDDブラケットが着けられない。もし光学ドライブを2段にするならHDDを装着することは諦めるか、多少の振動音は我慢してノートPC向け2.5インチHDDを使うしかない。
その他
もとからエアフロー重視のケースなので吸音材などは無い。HDDの駆動音等が気になる人はPop Mini Silentの方にすべき。比較的小型ではあるものの、一般人の感覚からすればちょっと大きい感じはあるため、置き場所も要注意。
総評
詰めが甘い点はあるものの高い完成度にあることは間違いなく、特に5インチベイとシャレたデザインどちらも欲しいという場合はほぼこのシリーズ一択ではないだろうか。一見シンプルで面白みに欠ける全体像の中にもデザイン性の高さと機能性がしっかり込められており、知れば知るほど魅力がある。
余談:種類に注意
FractalDesignのケースにはそれぞれ特色あるシリーズがあり、今回レビューしたPop Mini Airは標準サイズとなるPop Airがある。これに限らずシリーズごとに同じ形状でMini, Micro、XLなどのサイズ違いがある感じ。なのでちゃんと商品名を見なければ、形がよく似ているので大きさ違いのケースを注文してしまう場合がある。というか今回それをもろにやらかした。Pop Mini Airを注文したつもりがPop Airを注文していた。自分が不注意なだけだが・・・。
また、これより少し大きいATX対応のケースPop Airの方は内部だけが別の色で塗装されたタイプがありそれぞれ、シアンがサードウェーブ、マゼンタがZOA、グリーンがツクモ電機、オレンジがAmazonの専売となっている。なぜこんな面倒くさいことをするのか理解に苦しむ。
*1:配線保護用の黒いゴム