ヤマネコ目線

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黒人とスイカ

 書き散らし。恥ずかしながら20数年生きてきて初めて、黒人に対してスイカやフライドチキンを渡すことが差別表現だと知った。今のところ外国人との関わりはあまり無いが、何かの時に知っておいて良かったと思う事はあるかも知れない。

奴隷制度時代の話

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 詳しくはリンク先記事を参照して欲しいが、要約すると

  • 黒人が奴隷とされていた時代、「彼らにはスイカや鶏肉さえ与えておけば喜んで働く」という認識が白人にとって都合が良かったので、そうしたステレオタイプ(偏見)が広められた
  • 特にスイカに関しては”目がない”とされ、「スイカの歌」や「スイカ映画」なるもの、黒人とスイカのイラスト等も作られた
  • 時代は流れても度々、スイカとフライドチキンは黒人差別のジョークに使用されている。

 といった感じ。黒人にスイカやフライドチキンを渡す事は奴隷制度時代を想起させる差別、と言う訳だ。スイカが普通に夏の風物詩である日本人にとっては直感的にあまり理解しがたい話なのだが、悪意がなくともそれで解雇された人間がいると言うのだから相当な話である。純粋にスイカを楽しんで食える人種で良かった。

 オバマアメリカ大統領を揶揄するのにも、上のような画像が大量に作られたりスイカを持って立つ像が作られたりしている。フライドチキンは奴隷制度時代、黒人は牛肉や豚肉を食べることが許されず、鶏肉のみが許されていたためらしい。

 外国人が観光であれ移民であれこれから日本国内に増える事が予想される今、改めて差別的表現に関して学ぶ事も重要になるだろう。スイカに関しては「そうは言っても普通に夏の風物詩でおいしいおやつなんだがなあ」、としか思えないが。郷に入れば郷に従えとは言うものの、どこまで配慮すべきかも悩ましい所ではある。そもそも英語で人種差別的蔑称はアルファベット順にずらっと並ぶほどあると言うし、全てを把握して回避するのは難しいだろうが。

 ちなみに日本人に対する蔑称として「Jap」があるが、ユダヤ人にも用いられた事もあるらしい。Jewish American Princess/Prince(金持ちユダヤ人のドラ娘/息子)の頭文字で、若いユダヤ人男女に対する差別用語。世界大戦あたりでの日本への蔑称では「Nip」や「Tojo」がある。「鬼畜米英」と似たようなもので戦争中の敵国に対する蔑称が登場するのはどこの国も同じ。

 イラクアフガニスタンでの戦争を題材とした映画でよく米兵が口にする「ハジ(Hadji, Haji)」はイスラム教における巡礼およびそれを終えた人を指す。

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