ヤマネコ目線

大体独り言、たまに写真その他、レビュー等

人型兵器は美しくない

 独り言。

 昔からガンプラなんかは興味があったが、どれもこれもあまり惹かれない。確かにメカメカしいカッコ良さは分かるし、ZOIDSはハマった事があるのだが。

 しかして人型ロボット兵器は兵器として美しくない。そもそも人型である必要性が見いだせない。軍事において必要性がない事は=悪ですらある。少なくとも善ではない。

 前方投影面積が大きい。真正面から兵器を見た時に見える部分が多い。それは仮に正面から撃ち合った時に被弾する可能性が大きい事を意味する。宇宙空間で斜めの姿勢で飛行する場合でも明らかに不利。スーパーマンのような姿勢で飛行すれば知らないが、そんな事をするなら素直に戦闘機で良い。

 全高が無駄に高い。地上ならば間違いなく悪目立ちする=簡単に見つかって集中砲火を喰らい撃破される。過ぎたるは及ばざるが如し。パイロットの視線も高くなるので足元への攻撃に弱い。そのくせ二足歩行なのでどちらかの足がダメになれば機動力はガタ落ち。足首にRPG-7的な兵器でも撃ち込まれたらどうだろうか。立っていられるかすら怪しい。宇宙空間ではこの問題は多少薄れるがメリットもない。

 なぜ人と同じような武器を使う必要があるのか。それも手で掴んで。おそらくあれだけ巨大なロボットであれば、握力はそれなりに強力だろう。その強力な握力をちょうど良い具合にコントロールして、簡単に弾き飛ばされる可能性を無視してでも、なぜ人と同じような形態で武器を使う必要があるのか。せめてなぜ腕と一体にしないのか。まあモビルシグーあたりのガトリングは納得できる。しかし、どうしても巨大な兵器が普通サイズの人間と同じような方法で武器を取る事には違和感がある。

 人型なら汎用性が高いと言うがその点、そこまで汎用性に貢献しているだろうか。腕が欲しいと言うなら腕だけ生やせば良いのだ。人型兵器がその汎用性を本当の意味で生かした瞬間、本当に人型でなければならない瞬間はあるのだろうか。せいぜい画的な意味で、人を手のひらに乗せる演出くらいではないのか。

 ブースターマシマシも美しくない。機動力UPのために元から重いものに更に巨大で重いブースターと燃料を積むのは本当に美しくない。そんな技術がある世界であれば当然、ミサイル技術も同様に発展している筈である。人型兵器はミサイルを避け切る事など出来ない。某世界では某粒子のせいで、というのもあるが、その中でもあれだけ大きな人型兵器を飛ばす技術があるなら問題はないだろう。レーダーが使えないならレーザー誘導なり画像認識なりを使えば済む話。

 ここまでケチョンケチョンに書いたが、人型ロボット兵器をデザインしようとして思い悩みに悩んで結局、形に出来なかった事へのアテツケでもある。どれだけ考えてもどんなものを参考にしても正解が見えない。コンセプトの段階で破綻しているからだ。

 しかし人型兵器は人型兵器でもここまでに述べたのは、マンガやアニメに出てくる巨大な人型兵器であって普通の人間サイズのものは含んでいない(大体、人型兵器と言えば大型のものが想像されるため)。普通の人間サイズなら兵器としては有効なのだろうと思う。人間と同じサイズならば人間用に作られたものは大体使えるし、身を隠すのに困る事もない。機動力は徒歩だけにして、ターミネーター的な兵士と割り切って使えば良い。それならまだ人型であっても兵器としては納得出来る。しかし相変わらずどのようなデザインが良いのか悩む。