ヤマネコ目線

大体独り言、たまに写真その他、レビュー等

戸籍制度を叩き始めた著名人

 堀江ら著名人が一斉に戸籍制度を叩き始めたと話題だった。確かに調べれば出るわ出るわ。なぜそこまで戸籍制度を廃止したいのだろうか。

 魚拓は最後に貼っておくのでご自由にどうぞ。

辛坊治郎

 はい、こういうのを俗に出羽守(でわのかみ)と言います。「海外では~、世界では~」と国外の話を引き合いに出してさも変革の必要性があるかのように煽る論法。時としてそれが有効な場合もあるが、多くは海外と日本の違い、制度が導入・維持されてきた文脈や背景と価値を無視し、都合の良い部分を引き合いに出してくるので何ら参考にならない。

 韓国は廃止した?で?それが?「世界の真実」と言えばそんな軽い論法にひれ伏すとでも?よそはよそ、日本は日本。ちなみにマイナンバーは戸籍に紐づいていない。紐づけは可能であってもマイナンバーで代替は根本的に出来ない。

 ん~、ますます香ばしい物言い。「これほど無意味な制度」と言うが一体何がそこまで気に食わないで無意味と言ってのけるのか。私にはさっぱり理解できない。そして近年の日本の低迷が戸籍制度と一体どこまで密接な関係があるのだろうか。

 これは「無意味な制度でも受け入れてしまう国民性が生産性を落としている」という論理と「戸籍制度は無意味である」という主張を意図して混同させようとしている詭弁に他ならない。別に前者単体では異議は無いが、無意味な制度に戸籍制度が入るとくれば話は違う。

堀江貴文

 4人いる中で一番薄っぺらい投稿がこれ。戸籍「なんか」と書いているが普通に生きてきて「戸籍なんか無ければ良いのに!」と思ったことがおありなのだろうか。ビジネスのためなら何でも言いそうなこの人がこう言い出した時点で何かうさん臭い。どこかからお金もらって世論誘導でもしてるのか。

 こういう人間が何かを無条件にけなすのは、自らの商売に邪魔になるからと相場が決まっている。

古市憲寿

 はて、社会学者が「ただのデータベース」とはデータベースの重要性を軽視しておられるのだろうか。社会の中で個人を個人たらしめ、婚姻、相続、国籍の区別、身分の証明、行政サービスの基礎となり得るのがその「ただのデータベース」なのだが。

 「一部に戸籍を偏愛する人がいる」という表現は戸籍制度を守ろうとする人に対して「ただのデータベースに強く執着する異常者」という印象を与えたいのだろうが、これも実に薄っぺらい。戸籍制度は必要であると反論する側に「偏愛」とレッテルを貼りたいだけである。

 一般人は戸籍に対して愛を持てるかもへったくれもなく、そこにある制度だから利用しているに過ぎない。そこに好きも嫌いも無い。逆になぜ戸籍制度をそこまで憎むのかが私には理解しかねる。

橋下徹

 「これが合理性」などと書いているが一体何が合理性なのか理解できない。この投稿に以下のスクショの内容が続くのでお察し。

 「社会生活上の呼び名と公証データベース上の呼び名の不一致」を問題視しているということは、通名を使う上で何等かの不都合が大きい人種から戸籍制度をどうにかするように要求されているのだろう。

 加えて「公証データベースである戸籍をさらに合理的にバージョンアップする政党は出てこないのか」と来た。なるほど、維新の得意技をやりたい訳だ。

 既存の信頼性が高く何ら壊す必要性の無い制度を合理性がどうのと難癖をつけて破壊し、パソナだ何だと中抜きのお仲間を呼んで新しいだけで無駄の多い制度を作る。そこであわよくば戸籍制度を骨抜きにし、社会生活上の呼び名、つまり通名と本来の呼び名の境界、国籍の区別を曖昧にして日本人以外が日本の民主主義に介入しやすいようにする。これはもはやある種の侵略では?外患誘致罪って適用できない?武力行使じゃないから無理か。

 ウクライナ戦争で親露派であることが明らかになった橋下氏だが、根本的にアカチームなのだろうか。

夫婦別姓との関連性について

 「夫婦別姓議論の先には戸籍制度の破壊がある」と囁かれているが、私はこれには懐疑的である。具体的な関連性が見えない。

 今回は今回で「夫婦別姓の法案が通らないと見るや否や本命を言い出した」とも言われているが、そういう目で見ればタイミングが重なったように見えるだけで偶然ではないか。

 とはいえ夫婦別姓と戸籍制度の廃止を同時に行えば大きな混乱を引き起こすことが可能であり、それを狙っているとも取れる。

 ついでに夫婦別姓に関する私見を述べれば、あくまで選択的夫婦別姓であって当事者が合意の下に選択するのであれば何ら問題は無いという認識でいる。同姓を強制することで生じる(主に女性に対しての)不利益を放置しつづけた結果として求められている改革であり、それを拒むのであればその不利益を是正するための対案が必要である。

一斉に言い出した謎

 この4者が一斉に戸籍制度批判を言い出したことについて、「どこかから金をもらって言っているんだろう」という批判がある。話題に出たから同調して言い出したという流れも無視できないので安易に陰謀論に走ってはいけないが、堀江、古市あたりが急に言いだしたのは謎。

 彼ら、ひいては維新の裏にいる利益団体から金をもらっているのでは、とは思う。彼らは立派な(笑)インフルエンサーであり、彼らに投稿を頼むことは十分金銭に値する。

 1つ確かなのは、戸籍制度は日本に必要だが彼らのような頓珍漢は日本に必要無いということではないか。というか維新が要らない。元祖維新がそういう組織だったという点も、現実として劣化版自民エセ野党である点を考えても維新が要らない。

 大阪市立中央図書館の有り様はまさに維新の得意技の結果。

www.mbs.jp

(記事題:大阪市立中央図書館で「予約図書の貸し出しの遅れ」や「返却図書の“滞留”」が発生 4月に委託業者が交代したばかり…「事業者に対し、遅滞なく業務を行うよう強く指導」)

ちなみに

 すでに様々な方面からツッコミが入っている。これはその一例。政治家、著名人だろうが非論理的で迂闊なことを投稿すると袋叩きにされるのはXの数少ない良い所。橋下徹は元弁護士な訳だが、そうなると氏は裁判における戸籍の重要性を知っていて廃止を主張していることになる。

以下、魚拓ゾーン