ヤマネコ目線

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年収の壁議論

 書き散らし。年収の壁の議論については給与計算をする側として注目している。先に自民党が出した年収200万円以下なら160万円まで云々は論外。お話にならない。国民を舐め腐るのもいい加減にしろ。

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(記事題:【速報】「103万円の壁」与党が年収850万円まで非課税枠拡大の新案を調整)

そもそもの話として

 玉木氏や高市氏も指摘しているように税制はシンプルであるべき。このあたりを渋って妙な所得制限案を出して来る時点で何を求められているか理解していない。特に年収200万円以下などという案は自民党の支持者層=高齢者層を狙った基準ではと言われている。それにしてもこのご時世でしみったれな基準だと思うが。

 年収による基準を複数設けることは結局、あらたな壁を発生させることになる。

 「年収の壁」議論の根本を理解していないというか、壁の高さにばかり注目が集まって本来の目的を忘れている。給与計算を実務として行っている側からすればそんなことで税制を余計に複雑化されてはたまったものではない。対応しようと思えば出来るというか税制が決まってしまえば「対応するしかない」のだが、減税の話になれば制度の複雑さがなどと言って逃げ回る連中が、減税しないために複雑な制度を提案してくるあたり、全くもってカスとしか言いようがない。

高市

 高市氏は以下の記事にあるように自民党の一部議員だけで決めているのでは、と怒りをあらわにしている。

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 これも上手いパフォーマンスだなと思うが。支持者に対して「私は分かってる」と示すことは重要だ。だったら言わせてもらうが、本当に「税制はシンプルであるべき」と思ってるならインボイス制度廃止も主張するべき。結局、そういう所が信用ならない。

 自民党自民党である限り財務省厚労省、こども家庭庁その他の言うがままに国民の負担を増やし続けることは想像に難くない。あれだけ独自色を醸していた石破氏も今や石破らしさが無い。自民党内のパワーバランスは必ず政権運営に影響する。高市氏は一部でトランプ並に信者を獲得しているが、高市氏が総理大臣になれば万事良い方向に行くなどとは到底考えられない。

私が政治に求めるもの

 結局、自民党に任せ続けることの限界が見えていると感じる。だからと言って立憲民主党を支持するかと言われればNOだが、少数与党になった途端に政治が良い方向へ変わりつつあるように見える。今まで茶番劇から数の力で押し切るだけだった国会が仕事をしている。自民党に対して国民は圧力をかけ続けるべきだし、次の選挙でも自民党を少数派にするべき。

 政権交代はしばらく無理だと思う。野党の最大勢力が立憲民主党である限りは無理。悪い意味で人材が豊富すぎる。野田代表は言うほど議論に強く無いし、白眞勲有田芳生米山隆一など何かとツッコミどころのある人材が多い。正味、人口の多いお年寄りが支持しているだけで立憲民主党は若手世代の意見を反映していない。先の選挙の年齢層別の支持政党を見てもそれは明らか。

余談:高校無償化について

 私立も無償化の範囲に含めるのは愚行。お金が無いなら公立を目指すでなぜいけないのか。

 第一、これまでも幾度となく指摘してきたように「無償化」とは「税金化」である。いかに現役世代の負担を減らすかの議論が必要な今、余計な負担を増やす制度を作るべきではない。「結婚して子どもが出来た後」を前提とした少子化対策が既に周回遅れであり、その点で維新の会は何も分かっていない。自民党と同レベル。

 今、必要なのは中間層を厚くすること。若者に経済力を取り戻し、真面目に社会に出て働けばそれなりに稼げて結婚、子育ても射程範囲に入る世の中にすることであって、子育て支援を口実に余計な負担を広く強いることでは無い。先行き不安な社会で負担を増やし続ければ人々はリスク=結婚や子育てを避けるのは当然。