ヤマネコ目線

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本当に自民党を大勝させて良かったのか?

 書き散らし。安倍元総理が凶弾に倒れた事件はかなり衝撃的であったが、それ以上に統一教会と政治の関係にネットでは衝撃が広がっている。安倍元総理と統一教会の関係が報じられた事は過去にもあったが、それは週刊誌によるものであり、私自身、何かの悪い冗談か、関係があったとしても何らかのコネからサービスでビデオメッセージを送った程度だと思っていた。思いたかった。

憲法改正に賛成するなら

 後の文章の後だと読まれない可能性があるのでまず先に書いておく。もし憲法改正に賛成するならば、絶対に自民党憲法改正草案は現行憲法と照らし合わせて比較・精査しておくべきである。賛成するからにはそうでなくてはならない。実際に改正される部分がどこまでになるかはまだ不明瞭だが、「自衛隊国防軍に」というだけの話ではない。少なくとも私が過去に自民党HPからダウンロードしたPDFファイルではそうだった。

 過去記事でも触れたが、憲法第12条には「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。」と書いてある。「国民の不断の努力」の本質は伊吹文明が言ったような「自助」ではなく、GHQ草案にある「eternal vigilance of the people」=「国民による永遠の警戒」であり、本意は「憲法が保障する国民の自由及び権利は、国民が永遠に権力を警戒・監視することで維持して行かなければならない」である。

まだまだ自民党の中にも野党の中にも

 「統一教会と親しくなった政治家が安倍元総理に重用されていった」という話もあり、全国霊感商法対策弁護士連絡会も指摘した通り統一教会の信者が政治家の秘書として様々な政治家のもとへ潜り込んでいるのなら、安倍元総理以外にもまだまだカルト団体に染まった政治家がいる事は間違いない。それも戦後最長の政権を担った安倍氏に重用されたとなればそれなりの地位にいる筈で、私は高市早苗氏もそうではないのかと考えている。個人的な事を言えば氏は高校の先輩にあたる人なので応援したかったが、残念だ。まだ確定ではないが、事件後に何を規制しようとするかで正体が分かるだろう。

 それに限らず本当に、一体どれだけの政治家がカルトに染まっているのか分かったものではない。こんな大問題を前にすぐ選挙があり、自民党が大勝してしまったのは本当に腹立たしい。野党がまだまだ弱いとは言え、与党は創価学会統一協会ズブズブ。その他にも「日本会議」「顕正会」といった団体の名前も時たま出る訳で、もはやカルトのカクテルと化した一強与党が政治を握るこの国、良くなる見込みが見えない。

憲法改正に向かう危機感

 そんな中、岸田総理は「安倍元総理のご意思を継いで憲法改正」などという様なことを宣っている。本当に主権者が誰か自覚があればそんな言葉は出て来ないと思うのだが、もうそんな事は眼中にないのだろう。憲法改正をするべきか否かは国民が決めることであって、いくら長期政権で諸外国にも顔が効いたからと言っても、今は亡き元総理大臣の意思など関係ない。憲法改正の是非を判断するのは主権者たる国民である。

 政教分離の観点から公明党との連立解消もいよいよ視野にすべきとの声もあり、私もそれには賛成だが、その点も当の自民党統一教会に侵食されていたとなると話は別である。そんな状態のまま一党独裁体制に入る事を許して良いのだろうか。よくよく考えなければならない。今回の選挙で大勝した以上、これから改憲へ向けた動きがより活発化するであろう事は明白。カルト政党による改憲を許す事ほど恐ろしい事はない。これまで私は時期が来れば憲法改正に賛成との立場だったが、知れば知るほどその時期が遠のいて行く感じがしてならない。道理で憲法改正草案があんな稚拙な内容になっている訳だ。