書き散らし。先日、朝からNHKのニュースで福島県内で出た除染での廃棄物処理の場所がまだ決まっていないことが報じられていた。法律で福島県外での最終処分が決められているらしいが、まだその最終処分場所が決まっていないと言う。最終処分場が決まりかけたが、どうも地元住民の反対を受けて頓挫したらしい。
そこでNHKのアナウンスでは「国民の理解が得られていない」、国は「国民の理解が得られるよう務める」との事だった。
何となく気になる言い回し
除染廃棄物の話以外でも、「国民の理解が得られていない」という言い回しはよくある。「理解」には物事を理解し、了承するまでの意味もあるので明らかに変という訳ではない。ただどうあっても理解したくない、承諾し難いことも世の中にはある。最近はそこに「国民の理解が得られていない(だから物事が前に進んでいかない)」というニュアンスが含まれているように私は感じる。あくまで何となく、ほんの少しという感じだが。
それは何故かと自問自答した結果、最近の政治家の言い回しと繋がっているように思う。「国民の誤解を招いた」というような言い回し。誤解しようのないような失言をしておいて、そこで「悪かった悪かった、誤解させちゃったね」と言うような言い方で発言を撤回する政治家が散見される。それは「勝手に誤解した国民が悪い」のか?どうも自分の非を100%認めるでもなく、どこか他責的なものの言い方。それが何となく気になるというか、引っかかる。
岸田政権あるいはそれ以前から続いている、政府与党の強引な政策実行もその心象を強めているかもしれない。特にマイナンバーカード関連は明らかにやり方が強引で、つい最近も活用対象の拡大を国会を通さず、閣議決定で決めてしまった。
私が思うに自民党の政治家からしてみれば、政治は選挙に勝ちさえすればそれが全てで国会などあくまで形式的なもの。好きなようにやるし、それに従わない国民は無理解で道理を分かっていない、物事を勝手に誤解するだけの愚民なのだろう。これは自覚できるレベルのバイアスだが、そうでも考えなければ私は彼らの物言いが”理解”できない。
彼らの言う「国民の理解を得られるように努力する」は、「あくまで強制的に物事を推し進めるが、その中で無理解な国民を少しでも減らせるようには努力する」であって、そこに本当の意味での理解を得ようという意思は無い。
余談:憲法改正について
これまでも書いているように思うが、自民党の憲法改正草案は本当に酷い。私は自衛隊を国防軍とするのは賛成だが、それ以外については到底承服しかねる。嘘だと思うなら自民党が公開している改正草案のPDFをチェックするべき。第一、その辺りをチェックしてない人間が「改正と言っても自衛隊を国防軍にするだけでしょ」、という思い込みで憲法改正に賛成と言うのは良くない。というか今この国内情勢で憲法改正とか言ってる場合か?ろくな物価高対策もできないのに。他国へは手厚い支援する癖にな。
それはともかく、一番酷いと思うのは「これ、削除する必要性ある?」と思う条文が自民党の改正草案では本当に削除されていること。失礼ながら?そうした条文が削除されているという話は、サヨクが勝手に反対を煽るために言っているだけだと思っていた。しかし改正草案では本当にいろいろ削除されているから笑えない。改正草案はけっして「自衛隊を国防軍に」というだけの話ではないし、何ならそんな話は一部分だけの話。
次に改正草案では条文自体が現代風になっているが、同時に内容として幼稚化しているように感じる。ただ言い回しの問題だけではなく、議会制民主主義が何たるかという観点からして現行憲法よりも後退しているように思う。あれを作った政治家がいかに議会制民主主義の本質も、自分たちの立場も理解していないのか、一度読んでみれば分かる人には分かる。
逆に残念なことに分からない人には分からない。改正草案の条文を読んであれを良しとする人もいるかも知れない。特に右寄りの人間は。あるいはそもそも政治に興味が無い、薄い人間は、あの内容を良しとしてしまう可能性が高い。私はそれがもっともおそれるべき点に思う。主権者たる国民が、自らの無関心と無知ゆえにその立場を失う日は近いかもしれない。
それとも私が「誤解している」のか?
全く関係ないが自民党が打ち出した物価高対策、公明党のそれと同じじゃん・・・どうして物価高対策が低所得子育て世帯限定なんですか?疑問に思いません?東京五輪で明るみに出た公金チューチューなんてほんの一部で、まだまだ税金を食い物にさせてる場所はあるんだろ。そいつら餓え死にさせて消費減税しろよ・・・あとインボイス制度、今からでも中止で。