ヤマネコ目線

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人が人を殺す

 短めの書き散らし。特にここで書いたからどうと言う事は無いのだが書きたくなったので書く。

 アメリカで乱射事件が止まらない。彼らの国の歴史から見て「武装する権利」はなかなか無くせないのだろうが、不安定化する世界情勢、ヘイトクライムによる悲劇は無くならない。そればかりか増えている。

news.yahoo.co.jp

NRA(全米ライフル協会)への反論

 NRAの有名な言葉に「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」というものがある。これに関しては様々な反論がなされているだろうが、私個人として言いたいのは「人にそれ(殺人)を容易にさせるのは銃だ」。

 やはり銃というのは殺傷力が高く、簡単に人を殺すことが出来る道具の代名詞である。もし乱射事件の犯人がバットやナイフしか手に出来なかったら、これまでの数々の事件のように10人、20人をあっという間に殺害出来ただろうか。銃を使った犯行と同じ被害を出すのはおそらくプロでも難しいだろう。

 結局、人間に大きな殺傷力を与えているのは銃であり、大量殺人を簡単なものにしているのも銃である。「人が人を殺すから銃は悪くない」、というのは詭弁に過ぎない。それも銃はナイフやバットなどと異なり純粋に殺傷のための道具であって、職業柄必要でない限り日常生活で規制されて困ることは無い。実際、日本人はほとんど銃と無縁である。

威力が高いから規制が強い、とは限らない

 上に貼った記事内にも書いてあるが、アメリカの銃規制では威力よりも「秘匿性」「隠匿性」が重視されている。メディアは犯人がライフル銃を購入していたと面白おかしく報じているが、犯罪に使われる可能性を一応は考慮した上での規制がなされている。ライフルよりも拳銃を買うハードルの方が高いのは当然で、自暴自棄ではない悪い人間が暗殺などで使いやすい銃と言えば”人目につきにくく出来れば射撃音も小さい"銃だ。見た目がいかにも強そうかどうかは規制の強さに直結しない。

 たとえばM82A1バレット対物ライフルは、おそらく民間で手に入れられる銃でも最も威力の高いものだろう。ただこれは重さ13kg(照準器をつければもう少し重くなる)、明らかに目につく大きさと射撃音で犯罪に使用される可能性は低いとされ、所持の禁止まではされていない(一部の州を除く)。

ja.wikipedia.org

 犯人がSNSにアップしたとされる銃の画像を見るとAR-15系の長いライフルだが、これもこの大きさだからこそ規制が緩かったのだろう。隠して持ち歩くには明らかに大きく長い。こんなものを持っている人間がいれば遠目からでもすぐ分かる。だからこそ犯人は車で学校近くの側溝へ突っ込み、常駐の警官をおびき寄せてから犯行に及んだのだ。

 余談だがストック(銃床、肩に当てる部分)の装着が禁止されている州もある。銃に関する規制はそもそも州によってまちまち過ぎて一概には語れないが、乱射を容易にするような装備の規制もあるにはある。上の写真を見る限りストックが付いているのでテキサス州にはそういった規制は無いようだ。

学校が要塞化していない不思議

テキサス州 ROBB ELEMENTARY SCHOOL

 アメリカも広いので地域差があるだろうが、あれだけ乱射事件が起こっている中で学校が何ら要塞化していない事は不思議に感じる。それこそ刑務所みたくしてしまう事には抵抗感があるのだろうが、ストリートビューや報道を見る限りはさして高い柵などもなく、犯人は堂々と中へ入っていったと言うがそれが確かに出来そうな感じではある。

 他にも少し調べた感じでは、アメリカの小学校は意外なほど日本よりも”普通の建物”然として町中にある。いずれも日本人の思う”学校!”という感じではなく、ともすれば車で乗り入れてすぐに銃で乱射できそうな学校が多い。

ニューヨーク州の小学校

 全ての小学校を要塞化するのは現実的ではないかも知れないが、銃の規制強化・廃絶よりは簡単に出来ると思う。むしろ銃規制と同時に学校のセキュリティ強化もやれば良いと思うのだが。乱射事件を起こすようなムダな行動力と自暴自棄さのある人間にとっては、このような施設は格好の"的"だろう。

 下記の記事を読むと一応、警察官が常駐しているようだが犯行を止めるには至っていない。軍人ですら人間に対する発砲をためらうとするデータがある中でどこまで対応出来るか。それもいきなりやって来て乱射を始めるような相手に対して、効果的な反撃が可能かは怪しいものがある。

 余計なお世話だが極端な話、軍の基地のようにバリケードとゲートを設けて、出入りする人間にはボディチェックくらいしたらどうなのかと思う。その前にボディチェックだそれくらい分かるだるるぉう!?

www.bbc.com