ヤマネコ目線

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今のうちにパソコンを買うなら

 X (旧Twitter)で富士通のノートPC広告を見てふと思った。もしこのまま円安が進んで行くならば、パソコンは今のうちに買っておくべきなのでは?と。特に来年から大学に通う子どもを持つ親の場合、今から考えておいても良いのでは。阪神も日本一になったし、近くにJoshinがあれば今週末あたりに行ってみても良いかも知れない。

 と言う訳で今、買うならどんなノートPCが良いかを考えてみる。予め断っておくがこの記事にスポンサーは付いていない(提供、お待ちしております)。あくまで条件を考えて書いて、その条件に合うPCを1つ2つ紹介するに留める。

 また、私は国内メーカーをオススメしない。どうしても国内メーカーがいいと言う場合は参考にならないと思う。オススメしない理由は

  • 中のパーツは基本的に海外製なので国産にこだわる理由が無い
  • スペックの割に高い
  • インストールされている余計なソフト(アプリ)が多い

 これらに加えて、国内メーカーのブランドだと思っている場合でも実は外資に買われている、半分外資になっている場合がある。逆にhpのように外資でも工場を国内に置いている場合もあり、企業の国籍だけで選ぶよりは純粋に使い勝手とコスパで選ぶ方がマシ。

大前提として

 Windows11搭載のノートPCを選ぶ前提で書く。大学や学部によってはMacを指定される場合があるので注意。特にデザインやプログラミング関連の学部。ネットで確認してWindows確証が取れないなら、入学案内まで待った方が良い。

 大学生協のノートPCを選んでも良いが、型落ちで性能がイマイチな上に高い場合が多い(私が知る限り)。ただそれは保険込みでの話なので、何かあった時に新品に交換してもらえたりする。中には「失くした」と嘘をついて新しく1台もらった、などと言う詐欺師悪い奴も。しかしゴミをもう1台もらってもゴミでは・・・?売るのか?売れるのか・・・?

スペック要件

 満たすべきスペックは以下のものと考える。

  • OS: Windows11 Home 64bit以上
  • CPU : Intel core i3, i5 / AMD Ryzen5, 7以上
  • メモリ: 8GB以上
  • GPU : 内蔵で良い
  • ストレージ: SSD、最低256GB以上
  • ディスプレイ:IPSパネル、FullHD
  • テンキーあり
  • USBポート2箇所以上
  • 重量:2kg未満
OS (Operating System )

 OSはあまり選択肢が無い。今、新品のPCを買うならWindows11が基本。

CPU 

 CPUは最低でもIntel core i3クラスを選びたい。実用上の快適さと性能で言えばcore i5かそれと同等のCPUがベスト。昔のCPUに比べて今のCPUの方が全体的な性能が上がっているが、求められる性能もそれなりに上がっているのでそこは値段なり。

 逆にIntel core i7 や i9なんかはノートPCにおいて選ぶ意味があんまり無い。使える電力が限られるノートPCでいくらスペックを求めてもムダ。燃料タンクの容量が10Lしか無いのにジェットエンジンを積むようなもの。だったらそこそこのCPUを積んだ方がバランスが良い。

 持ち運べなくていいから安くて性能が良いものを欲しいならデスクトップ。ただしデスクトップはモニター・スピーカー・キーボードを別で揃えないといけない。

メモリ容量

 メモリは8GBで最低限度。私の場合、職場のPCがメモリ8GBだったがPhotoshopで少し重い画像編集をすると落ちたことがあった。勝手に16GBに増設するとそういうことが無くなったので、本当は16GBで最低限度と言いたい。

GPU ( グラフィックスカード / グラフィックスボード)

 GPU(グラフィック関連の処理装置)は大抵、今のCPUに内蔵されているもので間に合う。ゲームをする訳でないなら無しで。逆にゲームもしたいならGPUアリのものを選びたい。ただし、ハイスペックなGPUを選ぶと発熱もかなりするものになるので冷却・排気機構が大型になり、重い機種ばっかりになってしまう。

 また、CPUと同じくGPUもカタログスペックにこだわるのはムダ。たとえば「RTX4090」と言うとGPUのまさしくハイエンド、最上位のパーツだがノートPC向けとデスクトップPC向けではその実態が異なる。ノートPC向けのRTX4090は性能で言えば「デスクトップ向けRTX4070Tiに"匹敵"」という表現になる。「上回る」ではなく「匹敵」。CPUと同じくノートPCにおける厳しい電力制限が足を引っ張る形になる。

ストレージ

 SSD*1で最低でも256GB以上がマスト。業務用やちょっと使うだけなら256GBで足りる。ただしガッツリ使う場合は500GB以上を選ぶ方が良い。SSDはデータの扱い方的に容量が大きいほど速度が早いので予算が許すなら500GB以上が望ましい。

 HDD*2はデータ保存用でない限り論外として、eMMC*3と表記のあるものにも要注意。eMMCはパソコン内部の基盤に直ではんだ付けされている記憶媒体なので、何かあっても気軽に交換/アップグレードが出来ない。また、eMMCはSSDより消費電力は低いものの書き込み速度が低い。M.2 SSD増設スロットがあればそれにSSDを増設してOSを入れれば良いと思うが、そんなことまでする手間も惜しいしできる人も少ないと思う。

 M.2はざっくり書けば基盤のスロットに直で装着できるSSDの方式。上位グレードのSDカードと思えば良い。SATAやNVMeは通信規格の名称。SATAよりもNVMeの方が早いことさえ知っておけば良い。M.2 SSDのスロットがあってもSATAとNVMeとは互換性が無いので、M.2 SSDを買うならその前にスロットがどちらの通信方式で動作するのか確認しておく必要がある。

 迷ったらとりあえずSSD搭載(eMMCではない)の500GBあたりを選べばOK。

ディスプレイ

 IPSパネルで解像度がFullHDあれば十分に思う。ノートPCのせいぜい15~17インチではそこまで解像度は要らない。逆にHD(1,280×720)の解像度は今どき流石に物足りない。

 パネルの方式としてはTN、VA、IPSに大別されるが、その中で横や上から見ても色味の変化が少なく見やすいのがIPS。色味の変化を許容してでも何かのメリットが欲しい(ゲームで1フレームを争うために144Hzのパネルが欲しい等)で無い限り、IPSが無難。

 グレア(光沢)かノングレア(光沢抑制)かは悩ましい所だが、大半はノングレアなので選択の余地は無い。ノングレアの方が色味は落ちるが映り込みが少なく見やすいのと、真っ黒の画面になった時に自分の顔が映るのを見なくて済む。

 タッチパネルかどうかは用途というか使い方による。Z世代にはタッチパネルの方が直感的で良いかも知れないが、タッチパネルを使わずにマウスとキーボードに慣れた方が良いような気もする。接客でスタイラスペンを使うなら画面に直接書き込みなどが出来る方が良い。

キーボード

 仕事や大学などで使うならテンキーはあった方が良い。また、電源ボタンの位置やよく使うキー(特にEnterやShift, Ctrl)が妙な位置にあったり小さかったりしないかをチェックする必要がある。数値を入力する仕事なら絶対にテンキーは外せない。

 某ガジェット系YouTuberが頻繁に指摘しているが、BackSpaceの近くに電源ボタンがあったりすると最悪。キーを打っている時に誤爆してシャットダウン、というストレスフルな現象が頻発することになる。

重量

 持ち運ぶなら重くても2kg行かないくらいが良い。2kgは重量としてだけ見れば軽いが、いざ15インチで2kgあるノートPCを持ち運ぶとなると地味に重い。背中に背負っても重い。持ち運ぶ前提ならば軽いは正義。

USBポート

 USB機器を差すポートは最低でも2箇所以上あった方が良い。1箇所のみだと無線マウスの受信機で埋まってしまう場合がある。マウスをBluetoothで繋げば良いだけに思うが、有名どころのLogicoolのマウスなんかは専用の受信機をUSBポートに差す必要がある。どうせBluetoothで行けるからと思わない方が良い。

その他

 オーディオの質は基本的に諦めた方が良い。MacBookやiPadProなら知らんが一般的にノートPCに音質を求めるのは筋違い。実店舗でキーボードの打ちやすさなどの使用感を確かめてから買うのもあり。

 光学ドライブは無くて良い。というか今どきのノートPCには付いてないのが当たり前。USB外付けドライブが主流。デスクトップであっても光学ドライブが付いているものを探す方が難しい。

 MicrosoftOfficeアリか無しかは用途による。学業や仕事に使うのであればあった方が良い。個人だとあっても良いがGoogleスプレッドシートでも事足りる。ただExcelくらいはあっても良い。

 KingSoft製品などのOffice互換品は個人用途であれば良いと思うが、仕事や学業には不向き。正式なOfficeでデータを読み込むと正しく反映されない等の不具合がある場合がある。あくまで互換品は互換品なので何かあっても文句は言えない。

めぼしい製品

※紹介する製品に対する満足度や使用感は一切保証しません。あくまでご自身でスペック等を精査してください

マウスコンピュータ B5-15101SR-A

www.mouse-jp.co.jp

 15.6インチ、ノングレアFullHD、Intel core i5-1155G7、16GBメモリ、512GB M.2 SSD(NVMe)、テンキーあり、USBポートも十分、UHS-I対応microSDカードリーダーあり、電源ボタンが誤爆しづらい位置にあってオプションでLTEも選択可能、ベーシックモデルで99,800円とほぼ文句のつけ所が無い。

 ただし液晶パネルがどの方式なのかの記述は無く、the比較のレビューによれば色再現性はそこまで良くない。CPUも少し前の第11世代(最新は第13世代)であくまでもビジネスモデルという感じ。GPUは内蔵グラフィックなのでゲームには不向き。

 至極個人的な話でマウスコンピュータさんには申し訳ないが、モニター背面の大きなチーズを象ったロゴはダサい。Appleほどブランディングが上手ければ良いが、そうでも無いのにこれは・・・。

HP Pavilion 15-eg3000

jp.ext.hp.com

 これのスタンダードプラモデルG3。第13世代であるIntel core i5-1335Uを搭載し、メモリ16GB、512GB M.2 SSD (PCIe, NVMe)、FullHDのIPSタッチディスプレイ、テンキーあり、USBポートはType-Aが左右に1つずつとType-Cが1つ。値段は102,000円とまあまあ。

 ただし電源ボタンがBackSpaceの左上と微妙に嫌な位置にあるのが最大の難点。液晶は仕様書を見ると「ブライトビュー」とあり、グレア(光沢)ありの仕様。なので反射は気になる。

余談:余計なソフト

 McAfeeはゴミ。体験版がよく入っているが即アンインストールで良い。HP謹製のウルフなんとかとか言うセキュリティソフトも不要。Windows10以降ならよほど下手を打たない限りセキュリティソフトを新たに入れる必要性は無い。ウイルスバスターも要らん。動作を重くするだけ。

*1:ソリッド・ステート・ドライブ

*2:ハード・ディスク・ドライブ

*3:embedded Multi Media Card, 組み込み型多目的記憶媒体