ヤマネコ目線

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増税先送り?

 政府税調が増税議論の先送りに警鐘を鳴らしている。相変わらずコイツらは増税することしか頭に無いのだろうか。

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選挙後に控えるもの

 増税議論を先送りとは言ったものの、先送りしただけで増税するのはもはや確定している。何なら「いつまで先送りするか」について確約するモノは何も無い。なぜか。

 まずこども予算とやらを2030年代前半までに倍増させるので、2023年度予算4兆8,000億円を倍増するとなるとそれまでに4兆8,000億円分の増税、あるいは社会保険料の引き上げが待っている。歳出削減などという話もあるが、形だけでろくにやらない事は目に見えている。マイナンバーを巡る事業でも、お友達のシロアリどもに税金を吸わせることばかり。相次ぐ不祥事は派遣にデータを手入力させているからだろう。

 それに加えて防衛費増大のための財源も問題になる。

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 閣議決定の内容は今後5年間の総額で43兆円の防衛費増額を達成すること。裏を返せば5年以内に数兆円単位で財源を確保できるだけの増税が控えている。

 単純に年単位で考えると、2022年度は5兆4,000億円だったものが2027年度には8兆9,000億円と実に3兆5,000億円もの増額となる。いっきにその水準まで行く訳では無いにせよ、その増額幅はどのみち大増税でしか賄えないだろう。それも5年間のうちに、という事はそう時間は無い。あっと言う間に今よりも厳しい生活が待っている。

 ここで概算してみよう。こども予算増額分と合わせると約8.3兆円。8兆円と近似、日本の人口を1億人と近似するとざっと8万円。今後数年間~10年の間で年8万円の増税が見込まれることになる。日本の人口は逆ピラミッドなので、納税できる人口を考えればもう少し厳しいかも知れない。意外と我慢できる額だって?そうやって茹でガエルになっているのが現状だが。

 確かに安全保障でいえば中国の脅威は年々増している。それに対抗するという大義で防衛力強化を推し進めることも理解できる。が、安全保障と両輪である筈の経済は相変わらず停滞を続けている。何十年と続いた増税社会保険料の引き上げに加えてコロナ禍、物価高騰の中で生活は苦しくなる一方であり、少子化も止まるどころか加速さえしている。

 増税社会保険料の引き上げを下支えするだけの経済力が無くなりつつあり、このままでは防衛力強化どころか守る国が無くなる訳だが、それでも防衛力強化の大義の下で、大増税を強行するのか。一体、何を守りたいと言うのか。

 結局こども予算倍増も防衛費増額も衰退しゆく経済にとどめを刺しに行くようなもので、少子化は解決しないし人口が減れば自衛隊の戦力も長い目で見て下がって行く。いずれ外国人部隊だのと言い出すだろう。従軍すれば永住権が手に入りますよという餌をぶらさげて。それが自民党自民党を支持する自称保守勢力の目指す場所なのだ。彼らが嫌う外国人に国を売る連中と本質的に変わり無い。国を衰退させることしかしていない。

 一方で自らに痛みを伴う改革は相変わらず拒否。歳出削減とやらがどこまでのものかは推して知るべし。議員報酬も減らさない。何なら議員宿舎の家賃は老朽化を口実に相場とかけ離れたレベルまで値下げ。自民党は野党よりマシか。それでいつまでも愚かな政治を許し続けるからどうにもならんのだ。

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 それにしてもまあ、庶民が10円1円気にして買い物している中でよく~兆円単位での予算増額とか言えるものだ。コロナ禍でも過去最高の税収、国は衰退しているのに毎年過去最高額の予算編成。おかしい。確実におかしい。金が無いのに妙に羽振りの良い奴みたいになっている。何にせよいつか破滅的な結末を迎えることだろう。