ヤマネコ目線

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「東京五輪には反対してたのに北京にはダンマリ」だって?

 いよいよ始まってしまった北京五輪だが、Twitterでは東京五輪の文字もトレンドに上がる。そしてその度に眼にするのが「東京五輪に反対してた人達は北京五輪にはダンマリなんだ」、というようなツイート。正直相手にするのも馬鹿らしいが、イラっと来たのでここで書いて発散しておく。

北京五輪の是非

 まず最初に書いておくが、私は北京五輪に反対であり、ウイグル族民族浄化を勧める中国がオリンピックの精神と相容れるとは到底思えない。外交的ボイコットに限らずあらゆる手法で北京五輪はボイコットすべきだ。

 それとは少し話がズレるが、東京五輪の負の側面からもオリンピックという大会そもののの意義についても考える必要があるだろう。新型コロナもジェノサイドも金のために押し切るIOCのあり方には反吐が出る。

うちはうち、よそはよそ

 まず最初に言える事は東京五輪は国内のことであったのに対し、北京五輪は国外のことであって、出来る事にはかなり限りがあるということ。オリンピックともなれば国内のことであっても市民運動で止めるのは難しい。そこで北京五輪に反対する運動がそこまで目立たないものになる事はある種、致し方ないだろう。そもそも日本国内に関係があることの方が圧倒的に少ない。「北京五輪にはダンマリ」と言うなら一体何をしろと言うのか。わざわざ中国まで行って反対のデモをしろとでも?バカげている。

 もし逆にどこぞの国から来た連中が、東京五輪反対とデモをしていたらどう思うのか。さすがに不快で過度な干渉だと思うだろう。

反対意見を見ようとしていないだけ

 私が東京五輪で観客動員について批判していた時、どこぞの輩が「野球の試合とかは観客動員してるけどそれにはダンマリなんだ」などと抜かして来たが、ここで問題なのは「あえて言及していない」ことと「言及していないだけ」のことを区別せず批判していることだ。批判する隙さえあれば考えなしに噛み付く論客もどきの典型例である。

 観客動員に関しては、世界各国から選手も記者もスタッフも大勢入れて行う国家規模の大会とその辺の野球の試合を同列に語る事自体が滑稽だ。話にならない。

 私は正直、新型コロナウイルスが感染拡大している時期に野球の試合が観客を動員して行われているなんて知らなかった。思ってもみなかったのでそう言われた時、少し困惑した。知らないことを批判できる訳がない。知った後も大会規模が小さいとはいえバカなことをするなとは思った。

 結局のところ、相手の意見を聞く気がなく完全な思い込みで論破した気になるアホは反対意見を正面から見ようとしない。していない。なので勝手に相手が「ダンマリ」だと思い込んでいる。だから「東京五輪に反対していた人間は北京五輪には反対していない」といった、簡単に反証を挙げられるような事を平気で抜かす。ここにいるぞどっちも反対している人間がな!

とにかく終わったらOKな精神に腹が立つ

 東京五輪に関してはもうどこか「終わったから良かった」みたいな雰囲気があるが、私はこれが許せない。そこからまた札幌五輪を招致しようとしているのが本当に許せない。東京五輪で浮き彫りになったオリンピックの負の側面から目を逸らすな。オリンピックで得をしたのは誰だ?IOC組織委員会アプリ開発だの何だので中抜きした企業、ごく一部のアスリートだけじゃないか?栄光の影で浮き彫りになった本当に汚くて真っ黒なものから目を逸らすな。終わったら手放しに褒められるのは学生の運動大会や発表会くらいだ。札幌五輪をすると言うなら少なくとも新国立競技場を売却してから言え!できるもんならな!