書き散らし。次期衆院選候補者の女性の割合についての記事が出ている。18%で政府目標の半分だとか。
あらかじめ断っておくが以下の意見、数値目標を設定して女性議員を増やそうということに対してで他意は無い。「女性よりも男性の政治家のほうがまとも」などと言うつもりは欠片も無いので悪しからず。反証なんかいくらでも出て来る。
(記事題:次期衆院選の女性候補者18%どまり 主要6党、政府目標の半分)
数を前提にするな
2025年までに女性候補者の割合を35%にすることが政府の目標らしい。しかし数字を追いかけようとしても、女性に限らず人材不足も甚だしい日本の政治において議員にふさわしい女性候補者が35%分どこかから湧いて出て来ることなど無い。
女性の政治参加への意識が高まれば自然と候補者は増えると思うが現実は違う。2025年となればもう来年である。それまでに35%などという数値目標は滑稽なまでに非現実的。一体どういった根拠からこのような数字が出て来たのか。知らないし知りたくも無い。
そこで無理に女性候補者を増やそうとするとろくでもない事になる。世襲で利権の代表者としての女性議員、元アイドルで知名度から党の駒として選挙に勝つためだけ=議席を取るためだけに担ぎ上げられた女性議員、党代表の愛人みたいな女性議員、意識は高いものの世間の感覚からズレまくった活動家etc.、出て来たとしてもロクなものではない。
女性の政治家は女性としての視点から発言し、影響力を行使して政治をより良い方向性へ導くことが出来る筈、ということは否定しない。しかしそれは理想論であり、実際にその理想が達成されるかどうかとそれが出来る女性候補者の数を増やせるかは別問題。
女性候補者を無理に増やそうとした場合にどのような不都合が生じるかを具体的に書くと以下の通り。
- 議員としての質の低下
- 反発と偏見の増加
- トークン議員の増加
- 女性議員へのプレッシャー増大
まず1については既に述べた通り。様々なパターンが考えられるが結局、数字ありきで引っ張り出して来たところでそれが政治家として、国民の代弁者としてふさわしい候補者とは限らない。ただでさえ低い国会の質がさらに低下するおそれがある。
2は「女性である」というだけで優遇措置を取ることに対して発生し得る。今回の話に限らず様々な場面で発生しがちな問題。男女平等を実現する手段として、不平等な現実を是正する手段として女性を優遇することには正当性があるが、上手くやらなければ反発を招いて偏見を助長する。既存の女性議員に対しても「本当は実力で議員になった訳ではない」などという誤解を招く一因になり得る。
3はどこぞの元アイドル議員のような感じ。トークン、しるしとして、実際の政治的影響力や意思決定権を持たないお飾りとしての女性議員が増えてしまうおそれがある。男性政治家でも党としての全体の意向には抗いづらい中、実力が無ければ異議があっても抵抗することが出来ない。その上で悪気無く、一丁前に海外視察などと言って観光旅行をするのだからタチが悪い。
4は1、2、3からの複合的な要素に加えて様々な要素がある。本人がどこまで考えるかも問題だが、国民の代表としてだけでなく女性の代表の1人として国会に立つ、政治家になる以上は様々な意見に晒されることとなる。それによってただでさえ低いパフォーマンスは更に低下する。政治家にふさわしくない者を無理に政治家に仕立て上げてもどこかで破綻する。
これらのデメリットを一番被るのは誰か。女性である。ふさわしくない人材を女性の代弁者に据えて好き放題させれば当然ながら女性が割を食う。
男女平等が理想的と言えど、形式的な実現のためにロクでもない候補者を乱立されても困る。男の政治家ですらろくな奴がいない中で、数値目標のために政治を歪める必要は無い。
男女ともまず当面の課題は政治家としての質である。大臣クラスですら情けないレベルで政治家として以前に人としてなっていない。男女問わず、まず世襲を禁止して欲しい。国会で行われているのは審議などではなく茶番劇だ。
元芸能人候補者もやめて欲しい。第一に知名度だけで投票する国民が愚かなのだが。芸能人が政治で社会貢献出来ないと言いたい訳ではないが、彼らの感覚は一般市民とはズレたもので国民の代表者としてはふさわしくない。大衆から愛される存在ではあっても大衆を代表する存在とは限らない。活躍したいとすればふさわしいステージは国会では無い。
余談:維新の会の手口
日本維新の会は独自の政治資金規正法改正案を提示していたが、政策活動費に関しては廃止して別の制度を設けると言う。それこそ維新お得意の手口だ。一見、制度を廃止=身を切る改革と見せかけて都合の良い制度に作り変え、その中で作った抜け道で甘い汁を吸い続ける。そういう手法。騙されてはいけない。
パーティー券購入者の公開も5万円超~と譲歩はしているようだが論外。パーティー券1枚から公開しろ。甘えんな。民間の経理は1円単位で合わせるのが当たり前。さらにインボイス制度や電子帳簿保存法でバカみたいに手間ばかり増えた。ウン万円以下は公開不要などというザル法が許される訳がない。許されて良い訳がない。許さない。
維新の会は第ニ自民党。自民党二軍、自民党の別働隊あるいは劣化版自民党に過ぎない。野党として多少、国民に媚を売るのが上手いだけで実態は面従腹背。大阪万博の有り様だけ見てもよく分かる。利権の祭典すらまともに仕切れていないという点で自民党の劣化版。
切ってはいけないものを無駄として切り捨て、切り捨てて欲しい無駄をさらに増やす。「身を切る改革」と言うが誰の身を切るかは明言していない。身を切られるのは我々、有権者である。