国会で政治倫理審査会が開かれている。自民党派閥の裏金問題についての審査なのだが、意義があるとは思えない。
(リンク切れ対策|記事題:新事実語られず、遠い真相解明 政倫審、識者は「パフォーマンス」)
やるべき事はすでに決まっている
裏金問題に関してやるべき事はほぼ決まっている。
これらの対応から逃げて政治倫理審査会を開くことはただの時間稼ぎであって、まったくもって誠意ある対応とは思えない。それも萩生田、ニ階は出席せず。政治倫理審査会は出席が強制でもなければ虚偽の答弁をしても罪には問われない。やるべき事から逃げて嘘つきに無駄な弁明とさらなる嘘をつくための場を与えているだけではないか。時間のムダ。
これに関してXでエセ保守は
「野党は政倫審を開かなかったら『疑惑は深まった』といい、開いたら開いたで『時間のムダ』と批判する」
と文句を垂れていたが、自民党が最初から誠意ある対応をしていればどう転ぼうが時間のムダは発生しない。野党は野党で問題があるのは理解できるが、そもそも裏金問題に対して詳細を明らかにすることにも、関与した議員を処分することにも、今後の再発防止策の制定にも自民党が非協力に過ぎることが一番問題。
(記事題:【速報】安倍派の現金キックバック「一度やめる方針決めた」 西村前経済産業大臣が明らかに)
政倫審における西村前経済産業相の答弁がさっそくニュースになっているが、「一度やめる方針を決めた」としつつも実際はキックバックをやめていなかった訳で、これもただの見苦しい言い訳に過ぎない。そういう話があったというのは以前にも報道があったしそこから何ら進展は無い。本当に一体何の時間なのか。年収4,000万円の国会議員1人1人の時間がひたすらムダにつかわれている。こんな事が社会で通用するか?議員報酬からして返納して欲しい。というか裏金問題に関わった者は直ちに政界を引退すべき。それが出来ないなら全員、国会議事堂前にござでも敷いて切腹しろ。
岸田総理が出席してフルオープンで行われるだの何だのもまさしくただのパフォーマンス、正直どうでもいい。岸田総理が出席するしない、公開されるされないで今後に何か影響あるのか?何ひとつ解決しない。実効性のある再発防止策が作られない内はこの問題は終わらない。決して終わらせてはいけない。
政治倫理審査会の開催自体が無駄。いい加減にして欲しい。
ジャンボタニシ農法
Xにて参政党奈良支部が発信源のジャンボタニシ農法なるものが話題だった。ソースを調べると奈良県連における農業研修の投稿が出てくる。ここで言う奈良県連は参政党奈良県連合?を指すのだろうか。
ジャンボタニシ (=正式名称: スクミリンゴガイ )は南米原産の淡水巻貝であり、もとは食用として台湾経由で持ち込まれ、それが野生化している。イネやレンコンなどに対して食害を起こすことが知られており、生態系被害防止外来種に指定されている。放流するなどしても法的に罰則は無いが、飼育などを条例で禁止している自治体はある。
イネ以外の雑草を好んで食べる習性があるらしく、水田の雑草を防除する目的で放流されることも確かにあるようだ。しかしその場合、思ったような働きをさせるための水位の管理などが難しく、ジャンボタニシ農法をしていない/するつもりがない周辺の水田にも生息域が広がる可能性があるのでお世辞にも良い農法とは言えない。はっきり言って迷惑以外のナニモノでもない。
また、スクミリンゴガイは広東住血線虫の宿主の1種なので素手で触るだけでも危険な生物である。卵はあざやかなピンク色でいかにも毒々しい見た目をしており、実際に神経系の毒がある。孵化した幼生は極めて小さく、用水路にフィルターを設置するなどしての防除は難しい。
参政党は保守的な理念を掲げて出てきた比較的新しい政党であり、「3つの重点政策」の1つとして「食と健康、環境保全」を掲げている。「化学物質に依存しない」とも併記されており、どうやら自然派というかそういう感じの人間を取りみたい感じらしい。
Facebookの投稿では「ジャンボタニシさん、ありがとう!」とまで書いている訳だが、これは環境保全にも保守的な思想にも反するのではないだろうか。厄介な外来種で環境保全とは。古きよき日本の農業にジャンボタニシなんかいなかった筈だ。
一部では参政党の人がジャンボタニシを放流したと解釈する人もいたが、Facebookの投稿内容からはそのような内容が確認できないので注意。化学物質=農薬を忌避するゆえか、ジャンボタニシを雑草防除の手段として活用しようという意見には疑問がある。
「自然農法」だの「農薬を使わない」だのは良いように思うのか知らないが、非効率が過ぎる農法ではますます若者は一次産業から離れるだろうし、農薬を使わなければ消費者が求める量や質を維持することは難しい。農薬=なんか体に悪そうというイメージがそもそも無知。日本の農業にジャンボタニシは必要ない。
なお、特定外来生物は放流はもちろん、生きたまま輸送するだけでも違法になるので注意。最近で言えば2023年6月からアカミミガメ、ザリガニが特例付きで特定外来生物に指定されている。特例は既に多くの家庭等で飼育されている個体がいることに鑑み、本来であれば飼育許可が必要なところ届出を免除するという点。
たくましい実習生
元は食用として入って来ただけあってか、外国人技能実習生が捕獲して食べている地域があるという。継続的に捕獲されているので数が少なくなっているだとか(それでも根絶できないようだが)。そう言えば私の会社の社員寮にも、実習生が作ったとおぼしき畑や香辛料を育てるためのポットがある。食べ物と言えばスーパーで買うもの、という我々とは一段違うたくましさを感じる。
日本人では一部の野食系YouTuberが食べている程度。中には有毒である卵にあえて挑戦する者も。エスカルゴ風にして食べたりしているが私は食べたいとは思えない・・・いずれ食糧難になって嫌でも食べることになったりするのかも知れないが。
余談:こども家庭庁
何かにつけて下らないことしかしない*1こども家庭庁だが、その予算は令和4年度で4兆6,871億円。2023年の出生数は外国人を含めて75万8,631人なのでこれで割ると1人あたり約618万円にもなることが話題になっていた。
かと思えば「月額500円の負担増をお願い」などと言い出し、それもあっという間に「やっぱり月額1,000円でした」になり、今は「月額1,250円」がどうのと言っている。一体どうやったらここまで金を無駄に出来るのか理解に苦しむ。
どこぞの誰かが言っていたが、「日本政府はこの数十年、育児支援はしても少子化対策なんて1つもしていない」との言葉が頭に浮かぶ。結婚して子供が出来たあとの話ばかりで、結婚に至るまでの構想が無い。というか余計なことで負担を増やすなら少子化対策なんかしなくていいから、負担を減らすべきである。
*1:ヤングケアラー対策として「こどもらしい時間が過ごせるようにキャンプを企画等