先日Adoさんのライブに行って来たが、早くも次のライブ予定が決まっていて驚いた。それも新国立競技場での２日間のワンマンライブ。階段を駆け上がるスピードが速い。来年4月でチケットの抽選などはまだ情報が出ていない。会場のキャパシティは88,000人。
Yahoo!ニュースのコメント欄は醜悪な人間で溢れかえっているので注意。うっかり見てしまって気分を害した。一発屋どころか一発も無い、消えたとか言われる前に名を挙げてすらいない有象無象が、何かにいちゃもんを付けることくらいしか生き甲斐の無い生ける屍が、一体何様のつもりでいるのか。もう少し別の場所に楽しみを見つけるべき。他人に迷惑をかけるな。
(リンク切れ対策：記事題「Ado、女性ソロ初の国立競技場ワンマン決定 デビュー3年半、異例の早さ)
それはともかく、国立競技場(旧)で歌ったのはSMAP、DREAMS COME TRUE、嵐、L'Arc~en~Ciel、ももいろクローバーZ、AKB48、矢沢永吉のわずか7組とオリコンの記事は書いている。顔出しせず、デビューからわずか3年半でここまで来た点で歌手としての実力は認めざるを得ないのでは。もちろんそれを支える事務所クラウドナインその他の様々な企業、人々の力もあるが。
所属事務所であるクラウドナインは設立が2019年と芸能界においてそこまで影響力が大きい老舗では無い。うっせぇわでヒットし、ONE PIECE FILM REDで歌唱パートに起用されたのは大きかっただろう。
「Adoって消えた？」などと言ってた人がいるようだが、今年は全国ツアーやってたしUSJのゾンビデダンスの曲も歌ってるしラジオも出てるし、ロッキンも出てたし(それもトリ)、ドラマ主題歌やB'zに楽曲提供を受けて映画主題歌も歌ってるし、どうやったら消えたように見えるのか分からん。目ん玉ガラスか何かか。知らんだけだろ。
何が魅力なのか
これまでも少し記事を書いて来たが、Ado氏の魅力は音楽性＋人間性にあると思っている。
音楽性においては、女性としては珍しいレベルで出来ることは何でもやるような思い切った歌い方と、それをライブでもやる度胸、広い音域、歌い手として様々なアーティストとどんどんぶつかって行くことで生まれる曲の多様性、それに対応できるだけの適応力と表現力が魅力。人によるがそもそもの声が良い。引き出しが多く、同じ曲でもその日その日でアレンジしてツアー中も飽きさせない。「口パクじゃないのか」だの「本当に歌ってるのか」だの言う奴らがいるが、歌声はそんなのお構い無しに暴れ倒している。
歌い方やステージ上はバチバチにカッコいいのに対し、本人の素顔は「紳士なオタク」という感じ。「うっせぇわ」を初めて聴いた時は何か小生意気で高校でタバコ吸ってそうな印象を受けた*1が、本人が喋っているのを聞くと全然そんな感じではない。礼儀正しく謙虚(時にネガティブ)で、ボカロが好きというだけあってしっかりオタクしている。初音ミクのライブ、マジカルミライはしっかり２日行って前のほうで「ミクちゃーん！」と叫んでいたとか。誰よりも叫び声デカくてバレてそう。良いのかそれで。本人が良いならいいけど・・・。好きなものに真っ直ぐな姿勢はオタクの鑑。
そしてラジオなどで喋らせると面白い。キャラクターのイメージはクール系だけども、まだ20歳の女性らしく騒がしい面があって少なくとも私は面白い。あれだけ騒がしいといじり甲斐がありそう。スタッフがロッキンで緊張するAdo氏に「観客が5万人いるってことは、目玉は10万個あるわけだ」、などと言うのも申し訳ないけど分かる。年齢的には歳の離れた妹くらいの感じで少し行き先とか心配になるが(特に寝る時間の遅さ)、かと思えば端々に大人っぽさも感じるので、それもまた良い。時に姉御感もある。そうか、これがギャップ萌えか・・・()。
何より純粋に音楽(特にボカロ、初音ミク)が好きで、歌ってみたから始まり歌うこと、エンターテイナーとしての在り方に真摯に向き合い続ける姿勢が良い。推せる。あとX(旧Twitter)で「あたしゃ寝るよ」とツイートしている時間が4時とか8時とかだったりするのは心配。生活リズム吸血鬼ぢゃん。
顔出しに関する賛否
賛否はあるようだが、本人が歌い手としての在り方に重きを置いている以上、そして顔出ししないながらもここまで登り詰めている以上、とやかく言う権利は誰にも無いのでは。そもそも顔ってそんなに重要か？顔の良さで追うかどうか決めるのか？だったら他のアイドルか何かを追ってろ。私は歌を聴きたいのであって顔が見たい訳では無い。
逆に考えればアーティスト側にとっては顔出ししないメリットは大きい。プライベートがある程度守られるし、リアルのルックスが評価対象から除外されるので実力が評価されやすい。あれだけ有名になりながらも大阪に来て心斎橋を散歩し、ライブでバズーカで撃ち出すぬいぐるみを買ったりと、そういう事が人知れず出来るのはすごく心地良いのではないか。AKBなどのアイドルのように性的消費の対象として見られることも無い。別にそれが特段悪いこととは言わないが、そういう対象として売れているグループが音楽性に関係なく音楽グループとして売れるよりはよほど健全だろう。
Ado氏本人を知らないし他意は無いが、見た目が美しい女性はそれだけで得をするのが世の中というもの。そこであえて顔を見せないのはルックスによる優位性を捨て去るということでもある。ルッキズムが蔓延する今の世の中、若い世代の中で、ルッキズムに頼らず活躍するAdo氏の在り方に勇気をもらえる人もいるだろう。
アーティストにとって、そして観客側にとって特段気になるデメリットは無い。むしろメリットは大きいし音楽性に対する評価に邪魔が入りづらい。その点において顔出ししないこと、歌い手としての在り方に重きを置くことに私は賛同する。表に出るのはアバターくらいでちょうど良い。
過去記事
9月9日に大阪城ホール公演へ行った時の記事は↓
大満足でキャンセルチケット狙いで横浜まで行きたかったが、法事があったりで行けなかった。千秋楽はサプライズで歌い手の吉乃さん、弱酸性さんまで登場したようでびっくり。そこにプラスしての新国立競技場でのワンマンライブ発表。ツアーが終わって次のライブいつかなぁ・・・と思ってる所に間髪入れず次の楽しみを与えてくれるエンターテイナーの鑑。
2023年12月13日には歌ってみたアルバムの発売も予定されている。
余談：マスコット
サンリオからマスコットキャラのアドローザトルマリィというキャラが登場している。デビューは2022年4月6日。さすがサンリオさん、目の付け所が良い。名前の由来はAdo + Rose(薔薇) + Tourmaline(10月の誕生石)と思われる。公式サイトの綴りはADOROZATORUMARY。
通称は「アドローザ」。ライブ会場などでグッズが売られている。着ぐるみが丸々していて可愛らしい。何気に帽子も被ってるし。写真撮りたかったけど撮れなかった・・・X(旧Twitter)で「アドローザ filter:images」検索すると写真が出てくる。
国立競技場、行くしか無いっしょ。ソロででも行くぞ俺は
*1:ごめんなさい
