と言うことで夏も終わりではあるけども9月9日(土)、人生で初めてライブに行ってきた。一人で。これが挑戦だ!()。かつては一人で行くことを躊躇ってた時期もあったものの、そうこうして躊躇しているうちにその時一番好きだった音楽ユニット Kalafina が解散してしまった悪い思い出がある。もはやトラウマ。ソロで活動することを躊躇うあまりに自分で活動できる範囲を狭め、結果として大きな機会的損失を生んでしまった。コミュ障なんてどうせ治んねーし、リア充にもなれないし、開きなおって行こう。
!!この記事には演出等のネタバレがある可能性があります!!
会場(外)の様子
私は現在Adoさんのファンなので、それも抽選応募したら大阪城ホール公演のVIP席(アリーナ席)が当たったのでこれはもう行くしかねえ!と思って行って来た。奈良県民としては日帰り出来るのでかなり良いロケーション。
JR大阪環状線 大阪城公園駅を出てすぐ。奥に大阪城ホールが見える。それにしてもこう見ると電線って邪魔だなあ・・・。
ホールへの入場開始は15時30分~、公演開始17時~だったのだが、会場のグッズ販売開始は10時~とまだまだ暑い中でハードなスケジュール。私は事前に通販である程度グッズは買っていたのと、事前に告知されていた電子整理券を取り忘れていたので12時半くらいに現着。それでも暑くて参ってしまってスタバに避難した。整理券無し組が物販入場出来たのは13時40分頃くらいからだったか。
物販も初めてだったので何か新鮮。テントがあってそこにスタッフ、在庫の入った段ボールがあって、現金エリア、キャッシュレス決済エリアにそれぞれ並んで口頭で買いたいグッズを伝え、スタッフにそれを出してきてもらって購入する。タブレット端末で販売を管理していた。
上の写真はガチャコーナー。1回500円でスタッフがおり両替もしてもらえる。500円玉1枚でガチャガチャ。カプセルが出て来る部分のカバー(横開き)を閉めないと出てこない構造に少し戸惑った。これも慣れか。このテントの右側にグッズ販売のテントがあった。
さっきのテントの向かい側。手前にアドローザグッズのコーナーがある。アドローザトルマリィとは、サンリオ×Adoコラボで産まれた猫モチーフのマスコット。あら可愛い。残念ながら気ぐるみアドローザちゃんには会えなかった。この時期は暑さで大変そう。
首もとにはAdo氏のアバターであるチャンドとお揃いの青いバラのリボンがある。ネーミングはAdo + Rose + Tourmalineだろうか。トルマリンは青系もあるのはもちろんのこと、10月24日が誕生日のAdo氏の誕生石である。にしても「実験二足式創作固有体」て。いかついぞサンリオ。
Ado氏は学生時代から自宅クローゼットに籠もってレコーディングをしており、一人暮らしをしている現在もクローゼットで歌ってみたを録っているとか。部屋選びの際に重視したのはクローゼットの広さ。ネコがモチーフなのは狭いところが好き?だからか。
ちなみに青い薔薇の花言葉は「夢かなう・奇跡」。小さい頃からボカロにハマり、歌い手に憧れ、実際に歌い手としてメジャーデビューしたAdo氏。うーん、エモい。
アドローザコーナーの奥にはファンクラブ(以下、FC)、Adoのドキドキ秘密基地限定のおみくじ、うちわが貰えるコーナーがある。スマホからFC会員の確認画面をスタッフに見せる必要あり。
ミニ扇風機を持っていなかったので、正直うちわは実用面でかなり助かった。裏?にはFCのロゴ、表には自分で髪を切ろうとして失敗してむくれてゲームをするチャンド*1のイラストがある。両面下にドット調の青いバラの柄。
謎コメント。ハート3つも付けるほど吉祥寺が大好きらしい。よく散歩するらしいので見どころが多いから好きなのだろうか。ちなみに「凶」は無くて代わりに「狂」があり、直筆ベースで「自炊を、していますか?」の文字とAdo氏自身が描くチャンドのイラストが入っているとか。ハズレを当たりに変えてしまおうという発想が良い。
大阪城ホールの付属展示場、城見ホールでの展示その1。Ado氏のファンアート”Adoart”が氏の選定?で展示されている。初ライブなので他のアーティストがどのようなサービスをしているか知らないが、ファンを大切にする心意気が感じられて良き。なお、この展示は東京、大阪、神奈川の会場のみ。
歴代ライブ衣装展示。左から順に初ライブ:ZeppTokyo 「喜劇」、2ndライブ:さいたまスーパーアリーナ「カムパネルラ」、初ライブツアー:Zepp「蜃気楼」。どれもカッコいい。個人的にはカムパネルラが一番好き。「喜劇」のチャンド再現衣装もシンプルで良い。なお、柵からまあまあ遠くてあまりキレイには撮れなかった。Ado氏がX(旧Twitter)で間近から撮った写真を上げているので気になる人はそちらを見る方が良い。
会場(内)の様子
とまあ物販行って展示見てまたスタバに涼みに入って謎のスタバ内で始まった喧嘩も目撃して、としていたら入場時間になったので移動。入場したすぐの場所にはファン一同やみゆはん、ニコニコ動画、ユニバーサルミュージックからの花が。ちなみに”みゆはん”氏は同じ事務所、クラウドナイン所属のシンガーソングライター/声優で、Ado氏のメジャーデビューのきっかけを作ったお方。「ネットを見ていたらなんかすごくサディスティックな歌声が聴こえて来て~」という話は印象にある。みゆはんが事務所を通して接触したことがクラウドナインとの縁を作った。
屋台みたいなところで買い物してガチャガチャしておみくじ引いていろいろ見て周って、お祭り感ある。
会場はこんな感じ。場内終日撮影禁止だったので模式図で示す。ホールなので下の平面に席が並べられており、正面にステージ、周囲を囲む感じで席がある。ステージ上にAdoさんが入って歌う箱、その手前にインスト、後方に巨大スクリーン。
見た感じFC会員かつ先行抽選参加でVIP席の人がアリーナかつ前の方。当然ではあるが。私は45列目43番とまあまあの距離だったが、幸い通路に面した端っこだったので見やすかった。
私は背が低いので平面に並べられた客席を見てAdoさんのパフォーマンスを見られるのか心配したが、いざ曲が始まると箱自体が上に持ち上がってちゃんと見ることが出来た。これは素晴らしい。助かる(泣)。
開演の瞬間
いよいよ公演開始という前になると曲のインストが流れはじめ、早くもそれに合わせてライトを振る客が多かった。まだ始まって無いのに会場が揺れるのを感じた。プロジェクションマッピング?の演出でいよいよ始まるとなると会場は大いに湧いた。
正直、最初の演出はいきなり歌い出しから始まったのには度肝を抜かれたと言うか、度肝抜かれ過ぎて(それも最初から「踊」)叫ぶどころか無量空処を食らったネコみたいになってしまったので、まずバッ!とシルエットを映してからの方が盛り上がったかも知れない。素人目線だが。
セトリ(セットリスト)はこんな感じ
- 踊
- 私は最強
- フリーダム
- 阿修羅ちゃん
- ウタカタララバイ
- 飾りじゃないのよ涙は(中森明菜)
- Unravel(TK from 凛として時雨)
- ヴィラン(てにおは)
- ブリキノダンス(日向電工)
- レディメイド
- 行方知らず
- 夜のピエロ
- 花火
- 日向葵
- リベリオン
- アタシは問題作
- Tot musica
- うっせぇわ
- DIGNITY
- いばら
- ----<<ここからアンコール>>-----
- 逆光
- 唱
- 新時代
最初から「踊」、「私は最強」、「フリーダム」と立て続けに3曲でMC入ってちょくちょくMC挟みながらの全23曲。まず最初の3曲からして度肝を抜かれっぱなしというか、歌声の素晴らしさ+映像演出に頭の中で情報処理が追いつかなくなって、周囲に合わせながらペンライトを振り回しその瞬間を楽しむことで精一杯だった。
最初のMCでは明らかに息が切れているのが分かってそれがなかなかぐっと来た。この人、全身全霊でやってくれてるんだなと。
歌の感想
全体として見ると、月並みだがどの曲も素晴らしくて圧倒された。中高音が本当にキレイだし、低音はハスキーで心地よいしカッコいい。音域が異常。なおかつ「うっせぇわ」のような激しい曲では”がなり”を超えてもはやデスメタルなレベルのシャウトをし、そのすぐ後にキレイな中高音に戻す切り替えも見せる。喉どうなってんの一体。未来から来た歌い手型ロボットか何かですか???「ウタカタララバイ」や「ブリキノダンス」を当然のように歌える滑舌の良さもあり、”がなり”は健在というかもはや空気を斬り裂いて飛んでくるような感じで、特に「Tot musica」は声だけでズシンと揺れるような迫力があって非常に良かった。
それも箱というかケージに入ってのパフォーマンスなりに、しゃがんだり立ったりイナバウアーみたいに仰け反ったり、全身を使って曲を1つ1つ表現しながら歌っているのだからもう、言うこと無い。リアル版MMDでも見てる気分だった。後半になるとケージから出てのパフォーマンスもあったし、クオリティは最後まで安定してるし、人間ってあんな風に歌って踊れるんですね。
上のセトリ、()書きしたものは「歌ってみた」という訳だが、歌い手としての在り方を重視する氏の姿勢が現れててそこも良い。正直、中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」は元を知らなかったが、こういうチョイスは年配のファンの方々にとっては嬉しいだろう。
CD音源ではあまりハマれなかった曲も、ライブで聴くと雰囲気もあってかハマれて良かった。特に良かったのは「ブリキノダンス」、「夜のピエロ」、「リベリオン」、「アタシは問題作」、「Tot musica」、「うっせぇわ」、「唱」、「新時代」。
「ブリキノダンス」は初めて聴いたので帰ってからYouTubeで聴いた。「ボカロをもっと知って欲しい」という思いが伝わって来る。「アタシは問題作」は自虐的な内容の歌詞なのだが、歌い始め前にぼそっと「そうでもないで」と関西弁で言ったのが面白かった。大阪ではそういう感じがウケるのかも知れない。
本家本元の「うっせぇわ」はやっぱり違った。あれはその辺の人間が真似してもムダ。「うっせぇうっせぇうっせぇわ」の歌詞は観客コール。炎も飛び出したりと盛り上がる。最後の方のシャウトは本当に聴いてる側が心配なくらいのデスメタルっぽいシャウト。よくあれで喉潰れないね。
「DIGNITY」は映画「沈黙の艦隊」主題歌であり、B'zからの楽曲提供を受けたもの。まだ配信リリースされていない曲を生で聴けるとはこれまたリッチ。最初はB'z提供の楽曲だったっけ?という???な感じだったが、Ado氏の歌い方がしっかりB'zに寄っていて流石だなと。父がよくB'zを聴いていたので感じは分かる。
USJイベント曲の「唱」も生で聴けたのはかなり良かった。テクニカルな曲で普通の人間だとインスト聴いてどこから歌い出すのかも分からない。からの「新時代」。ONE PIECE FILM REDの曲でウタとして歌っていた曲だが、”ウタ”として歌う時と”Ado"として歌う時とでしっかり印象が違う。
他の場所での公演も聴いた人によれば、同じ曲でも1日目と2日目や場所によって歌い方を変えているらしく飽きさせないとのこと。稀代のエンターテイナーよのう。
MC
最初のMCで「思ったより歓声小さいんじゃないですか?」と煽られました(笑)。言い訳させて欲しい、暑さの中で10時からいる人もいるのでバテてる感はある。でもちょっと観客の質、低かったね。ごめんね。MCの最中に「Adoちゃ~ん!」って叫んでる奴いるし。静かにしろ。
生で聴くAdoさんの声はやっぱ良かった。低めで大人っぽい。自分より年下なのに喋り方もあってかお姉さんみを感じる。でもいつもの騒がしい感じとかもあって良い。
心斎橋も散歩したらしく、心斎橋名物?のスパイダーマンに会ったらしい。羨ましいぞスパイダーマン。「押したら落ちそうな場所にいたけど、それは倫理的?にマズいなって思って思いとどまりました」的なことも言っていた。心斎橋に薬局が多過ぎることをいじりながら、「飲んで倒れたらすぐ手当できるようにですか?」みたいなことも言ったり。実は割とS寄り?
月曜日にUSJに行かないの?みたいなやじを飛ばされて「帰るんだよ!その日に!」的なことを言ってた時の言い方が個人的には好き。あと曲の最中でグッズをバズーカ(空気砲?)で観客席へ打ち出すシーンがあり、「まだ後であるからなー!仲良く取れよー!」と叫んでいたのも良かった。何だろう、この姉御感。ちなみに打ち出されたのは歯のぬいぐるみ(二十歳になったのをかけて出した”歯たち”のぬいぐるみ)。
今後の目標に関しては大きな話が出て、
- グラミー賞を取る
- コーチェラに出演する
- 日本人が誰もやったことの無いような世界ツアーをやる
だとか。「さいたまスーパーアリーナでライブをやる」という大きな目標を達成してからは喪失感に苛まれていたらしく、そこからどこへ向かって行くのかを考えての話らしい。人類が将来、移住するとも言われている火星。ツアーのタイトルである「マーズ」はそうした届くか届かないか分からない未来に自分の将来を重ねたものだという。まだまだ若いしエネルギッシュだし、あの歌声はきっとそうしたレベルにまで行ける。1ファンとしてそう信じたい。大きい目標ではあるけども、簡単に達成してしまってはまた迷いそうだし大き過ぎるくらいが良い。
個人的には「その目標は借り物ではないのか」とも思うのだが。AdoがAdoとしてステージ上で歌い続けてくれるならそれだけで良いのだが。でもやっぱりそれだけでは燃え尽き症候群になってしまうのかな。それより、新国立競技場をボールプールにしてのライブという話はどこへ行ったんだい?あ、SDGs的な観点から厳しそう?あー・・・はい・・・
その他
終盤のMC、箱から出て来たあたり、「あたしゃ、箱から出たからにはやりたいことがあるんだ」と言い出し、個人的にはまさか顔出し?と思ったが「バズーカを撃ってみたい」とのことで面白かった。「バズーカ持つとマイクが持てない」そうで、逆にマイク持って歌ってたんだとも思ったなど。マイク無しの声で発射カウントダウンも良かった。ヤジが入って「ズレた💢」と言う場面も。ヤジを入れるな。
なおこのバズーカ、なかなか飛距離がある。「どうせすごく前の方しか取れないんじゃない?」と思っていたが、前から43番目の自分から見ても割と近くまで飛んで来ていた。いいね、Adoバズーカ。
心斎橋で買い占めたサイン入りたこ焼きぬいぐるみを打ち出したらしい。「転売はしないでください」とも。「メルカリもチェックしてるからね?『あ、この人、初期のライブTシャツ売りにだしてる~、売るならアイロンくらいかけなさいよ!』」的な。売ること自体は怒りつつも否定せずせめてアイロンをかけろと言うあたり、Ado氏らしい。
終盤になると上からスチロール製の薄いハートやら銀テープやらが落ちてきて華やかだった。ちなみにハートは3枚拾いました。銀テープはたまたま上を見て手を伸ばしたらそのまま掴めてしまった。これは「これからも来いよな」という事だ(恣意的で極めて都合の良い解釈)。でも本当、すごく良い思い出になった。これまでの人生の中で一番熱狂した。
個人的な反省点など
通販の事前整理券は絶対に取るべきだった。グッズはある程度残っていたが、やはり人気のあるものは売り切れ。また、ミニ扇風機はあった方が良い。モバイルバッテリーは持って行ったが使わなかった。買ったグッズをその場でしまえるようなケースも欲しい。物販の待機列は屋外かつ日差しもあるので日傘を持っていくのも良い。男だけど暑いもんは暑い。ペンライト用の電池は事前に新品を入れておけば予備は要らん。
Adoさんのライブは一応ドレスコードというか、できれば青い薔薇をあしらった何かを着けてきてね、というのがあるのだがこれがなかなかライブTシャツくらいしか手頃なものが無い。何かしら作りたいが間に合わなかった。3Dプリンターで何か作ろうか。
ファン一同からの花を見て自分も贈りたかったと思ってしまった。コミュ障なのだがX (旧Twitter)で同士を探したい。
ペンライトはほぼ不満無しだったが、色をポチリポチリ切り替えるボタンが暗所で分かりづらく、曲に合わせて変えるのが少しやりづらかった。何かしら出っ張ったシールでも着けた方が良かったかも知れない。でもグッズにあんまり余計なもの付けたく無いしなあ。
にしても、DVDは出さないのだろうか。その瞬間を大切にしたい(あと自分自身のライブ映像を見るのが苦手なAdo氏)ゆえに出ない可能性は高い。でも出して欲しい。ライブ行く前は「生で見れたならDVDとか要らなくね?」と思ってたが、ようやく理解した。圧倒され過ぎて記憶が飛びがち。思い出すために記録として見返すことが出来る映像は欲しい。
YouTubeで見られるが、自分自身のライブ映像やレコーディング映像を見て騒ぐAdo氏はとても面白い。歌っていると物凄くカッコ良いし歌詞も尖ってたりするけど、素は謙虚で礼儀正しく、ライブ映像やゲームで騒ぐ様子は面白くてそのギャップが良い。自分の映像やMinecraftであれだけ騒げるのはもはや才能。自分の振り付けを見て「もっとキビキビ動け!」「動くな!くねくね動くな!」「ちゃんとリハーサルしろよぉ!」とか騒いでいるのは見ていて楽しい。Adoスタッフが本人をいじりたくなるのも分かる。
Adoさんや、次のツアーはまだかいのぅ
*まだマーズの千秋楽(横浜)も終わってません
*ちなみにVIP席でお値段13,000円でした。全然高く無い。むしろあと1万円くらい払っても良い。まあ、家族連れならグッズ代も嵩むと厳しいのかな