ヤマネコ目線

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女性議員の増やし方

 自民党は今後10年間に女性議員を3割にすることを目標としており、それを達成するための支援策を発表した。

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(リンク切れ対策:記事題「新人の女性候補に100万円...自民が支援策発表 幼児3人子育て中の女性候補なら300万円支給」)

それで良いのか

 女性活躍推進の一環としてこういった話が出てきている訳だが、このような手法で女性議員を増やすことが政治を良くすることに繋がるのだろうか。せいぜい女性局の面々のように党の操り人形として、やってます感を出すために良いように利用されるのが精一杯なのではないか。女性局の騒ぎを見ているとそういった役割すら怪しいものだが。結局、ろくでもない政治家の考えはどう足掻いてもろくでもない結果しか生まない。

 そもそも「女性議員の割合を増やす」のは何のためなのか。「女性の意思を政治により多く反映させるため」だろうが、これまでの自民党の政治を見る限りそのような本来あるべき目標を果たせるとは思えない。ただ単に名目として「女性議員3割」を達成することが目的になっている。今回打ち出された支援策も、子育てが苦しいのを良いことにたかだか100万のはした金で釣って、適当な人間を議員に仕立てようという魂胆でしかない。

 それも、本当に苦しい家庭の女性は育児しながら政治活動など難しいだろう。もともと余裕がある女性しか政治家にはなれず、結局、最下層の意見は政治に反映されることが無い。わざわざ子育て中の、それも男性よりも負担が大きいと言われている女性の側が国政に参加しなければ何も変わらないのか。100万だ子ども一人50万だという金額は、その負担に見合った数字なのか。

 そんな政治を自分たちで省みようという気は無いらしい。実際問題、こういう策が出てくるほど想像力に乏しいのだから仕方ないか。先日のパリ研修旅行にかけたらしい金額とはすごい違いだな?

 理想論を言えば女性が自発的に政治に積極参加することが本来の女性議員割合増加に必要不可欠だと思うが、まずこの国で一体どれだけの女性がそれを望んでいるのか。金で釣らなければ出てこない時点で何かが間違ってはいないか。国民からことごとく余裕を奪っておいて、はした金で優れた人材を求めるのは無理がないか?

女性活躍推進という虚構

 女性活躍推進と言えば聞こえは良いが、女性の社会進出が進むほど少子化は進む傾向にある。子どもを産むことが出来るのが女性だけである以上、女性は人生において出産を優先するか、キャリア形成を優先するかの二択を迫られる。そこで2つの道を両立できる女性および環境は少ない。今の日本ではよほど恵まれない限り不可能でほぼ二者択一。

 となれば、女性の社会進出(≒キャリア形成)を推進すればするほど少子化は加速してしまう。それだけ出産を後回し、あるいは選択肢から外す女性が増えるので。キャリア形成と出産を両立できるような環境構築を国として、政治として出来るのならばまだ希望はあるが、日本の政治を見ると女性議員によってそれが実現されるような望みは持てない。結局、少子化を加速させるだけで終わる。

 そうでなくとも今や共働きが当たり前になりつつある訳だが、その点で見れば「女性の社会進出」の本質は「女性も働かないと暮らして行けなくなった」でしかない。貧しさのキレイな言い換えである。男からは専業主婦を養えるような経済力が無くなり、女は「ママ活」だの「パパ活」だのと当たり前のように売春をする世の中、つくづく嫌になる。

余談:自民党女性局のパリ研修旅行

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(リンク切れ対策:記事題「松川るい自民党女性局フランス研修写真は「軽すぎ」 岸田長男の公邸大はしゃぎと根は同じ」)

 元国会議員秘書官の尾藤氏いわく、どうやらファーストクラスでパリまで行った可能性が高いらしい。案の定というかそんな事だろうと思っていたが、パリへのファーストクラス航空券は往復で1人あたり320万円だとか。今井絵理子氏は「自腹で30万円払っている」などと言っていたが、航空券だけでも十二分にお釣りが来る。上級国民向けのGoToトラベルと言うわけだ。仮に38名全員がファーストクラスだったとすればそれだけで約1億2,000万円。良いねえ、俺だって自己負担30万円でファーストクラスでパリに丸2日旅行に行ってみたいわ。

 これに関して珍しく?脳科学者の茂木健一郎氏は擁護している。

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(リンク切れ対策:記事題「茂木健一郎氏 自民党フランス研修批判にあきれ「余裕のなさとユーモアセンスの欠如」」)

 氏は何かと政府に批判的なイメージがあったので、この発言は意外だった。当然ながらSNSには氏の発言に批判的な意見が溢れている。当然だ。国民には本当に余裕なんか無いのだから。何だかんだ言って茂木氏は”そっち側”か。

 これが国会議員がしっかり仕事をしていて税金のムダ遣いもなく、マイナンバー不祥事だの増税に次ぐ増税だのといった話もなく、国民に経済的な余裕がある状態だったらまだ違ったかも知れない。が、現実そんなことは無く、ただでさえ物価高騰だ何だと余裕が無い中でろくな仕事をしていない連中が楽しそうに、もはや下手な人なら縁が無い海外旅行を満喫している写真をわざわざSNSに上げたのだから、叩かれて当然ではないか。

 「余裕なさすぎ」と言うのならその余裕をくれよ。あと国会議員の議員報酬を20分の1にして文書交通費とボーナスを廃止しろ。話はそれからだ。

 議員報酬に見合った仕事をしていない。