ヤマネコ目線

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タバコが嫌われる理由

 Twitterでタバコ休憩が話題だったので個人的な見解を書くだけ。

先に書いておくが通常の休憩時間内に嗜むのであれば何も言われないのに、とは思う。非喫煙者としてもそこまでどうこう言う気は無い。

news.yahoo.co.jp

リンク切れ対策)タバコ休憩は給料ドロボーなのか?(桐生由紀 社会保険労務士)

記事内容の要約・所感

 タバコ休憩以外にも私的行為はあると記事では触れている。確かにお菓子を食べる、飲み物を飲む、ストレッチするといった私的行為はある。一方でタバコ休憩が批判の的となるのは、席を立って喫煙所に行くからだともきちんと指摘している。トイレ休憩も同じく席を外すこととなるが、それは生理現象でありほかの私的行為とは区別される。

 タバコ休憩を禁止できるかについてはボカされているが、実情としては難しいだろう。しかしあまりに度が過ぎれば指導の対象となったり、ルール作りのきっかけとなり得るとしている。

 また、そもそも「喫煙者を採用しない」ということも対策の1つとしている。採用条件に入れることは違法ではない。あんまり良い対策とは思えないし、隠して採用されてから発覚しても、喫煙者であることを理由に解雇は無理だろうが。

 公平感のある休憩時間の設定も記事では推奨されているが、非喫煙者にもリ短時間のフレッシュ休暇を認める、喫煙者のみに休憩を小刻みに取ってもらうなどで少々、現実味には欠ける。特に後者、労務管理をする側としてはハッキリ言って嫌。ふざけんな。

結局何が問題か

 一番の問題は席を外す必要性の有無だろう。業務時間内にそれなりの時間、頻度で離席して”タバコ休憩”を取ることは、離席せずに出来る、あるいは離席時間が短くて済むほかの私的行為と区別されてしかるべき。たとえばお菓子を食べるにしても、勤務時間内にわざわざ近くのコンビニに買いに行くような行為はおかしい訳で限度がある*1

 タバコ1本を吸うのにかかる時間は約4分。タバコ休憩の平均回数は2回ちょいなので1日2回取るとすれば約8分。そこに喫煙所での会話も含めればそれなりの時間が経つし、頻度が高ければ回数×4分が実質的な休憩時間となる訳で、非喫煙者の社員が不公平感を抱いても仕方ない。

 やはり一番なのは、きっちり休憩時間内で嗜んでもらうことだ。それが喫煙者としてのマナー。休憩時間まで我慢できない場合はニコレットを噛むなり何なりして、最低限の自己管理に努めるべき。

タバコがここまで嫌われる理由

 一部のマナーの悪さも去ることながら、そもそもタバコには嫌われてしかるべき理由がある。それは煙や臭い、有害物質の無差別的な拡散。一部の喫煙者は「同じ嗜好品なのにどうしてここまでタバコが叩かれるのか」と本気で考えているようだが、タバコは喫煙者以外の人間に害を及ぼしやすい。フィルターを介さず広がる副流煙はもちろん、タバコを吸った後でも人体からは10分程度、有害物質が出続けているとされる。ヤニや臭いももちろん付く。

 他方、酒を飲んでいる人の近くに居て酔っ払う事などない。臭いが付いたりヤニが付いたりすることもないし、近くで誰が何を飲もうと飲んでいない人間の健康まで損なわれることも無い。「酒臭い」と表現される体臭の正体は発がん性があるとされるアセトアルデヒドだが、たばこの煙にもアセトアルデヒドは含まれており結局、たばこの煙の方がなおタチが悪い。

 同じ思考品でも酒やコーヒーはほぼ自己完結している。多少の匂いなどはあれど、基本的にそれを嗜む人間だけが影響を受ける。方やタバコは自己完結しない。煙や臭いが非喫煙者・喫煙者に関係なく広がる以上、吸いたくない人間の周囲で副流煙や有害物質を垂れ流しにすることは迷惑以外の何者でもなく、そんな行為は嫌われて当然といえる。その辺りを自覚した人ばかりなら良いのだが、残念ながらそうでは無い人間がヘイトに拍車をかけている面もある。ちゃんとマナーと節度をもって嗜んでいる人が不憫。

 もっとも「自分はマナーを守っている」と思っている人間でも、自己管理の甘さから傍から見ればマナーを守れていなかったりするのが余計にタチの悪い所だが。ポイ捨てする奴、道路を灰皿代わりにする奴、他人の車で吸い始めるやつ、吸いながらうろつく奴。ホタル族も煙が近所に拡散する以上は迷惑。

 結局、タバコ代や医療費の見込み、マナーよく嗜むことへの手間を考えれば辞めるのが一番ではないだろうか。次点で加熱式や噛みタバコあたりの煙や臭いが出づらい方式への切替え。

 

*1:あくまで例であり厳密な話としては