ヤマネコ目線

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動物園・水族館での心得

 動物園や水族館を単なるデートスポットと思っている人は多いが、私は推しの動物がいるのでそういう事に関係なく行く機会がある。そうなって来るとマナーの悪さやそういった施設への認識の甘さに気付かされる。今回は啓蒙ということで。

フラッシュ・AF補助光はOFFに

 まず生き物を撮影する時にフラッシュ、AF補助光をOFFにするのは常識レベルの話だと思うが、それが分かってない人間がたまにいる。分かっててやってる人間もいる(聞いてるか遠足お付きのカメラマン)

 AF補助光はAF(オートフォーカス、ピントを合わせる機能)を補助するための光で、フラッシュほどではないがそこそこ光量がある。「そんなの知らない」「切り方が分からない」は甘え。

 フラッシュやAF補助光は人間にとってはどうってこと無いが、それは人間がそういった人工的な光に慣れているし、眩しい光が来るという心構えができるのでどうって事ないだけ。自然界にはほとんど存在しない突発的で強い光は生き物にとっては相当なストレスになる。人間だって、日常生活で不定期にフラッシュを浴びせられればノイローゼになるのではないか。野生動物の情緒は思いの外デリケートなので、そういう事をされると体調を崩すことがある。

 昔、マグロが展示されている水槽でフラッシュが問題視されたことがあったがあんなのは最悪。たしかに水族館内は暗いのでフラッシュを焚きたくなる気持ちは分からんでもないが、薄暗い水中を遊泳中に突然フラッシュを浴びせられればそれは目くらまし以外の何なのか。それも高速遊泳中にそんなことをされればただでさえ見えづらいガラスにぶつかっても仕方ない。

 晴れている日に屋外でペンギンにフラッシュ焚きながら一眼で写真を撮っていたおじさんもいたし。正直そんな晴れの屋外でフラッシュ焚く意味が分からない。ただの嫌がらせか?

ガラス叩き、手遊び、おもちゃ遊びはNG

 動物園でよく見かける行為。動物を自分の方へ来させたい、自分の方を向かせたいと思うのかガラスを叩いたり、車のキーや手をつかって動物の気を引こうとする人間は多い。しかしガラスを叩くのもそういう無用に動物を興奮させる行為もよろしく無い。興奮し過ぎるとエサが食べられなくなる動物なんかもいるので実害がある。小さい子がやっているならまだしも・・・大人でやってるヤツいるんだよなあ・・・。

どちらにも言えること

 カメラのフラッシュ・AF補助光とガラス叩き、手遊びどちらにも言えることだが、そういう事をする輩がよくする言い訳は「ちょっとだけの事じゃないか」。しかしその考え方は自己中心的でやはり他者の(動物など込みで)視点に立っていない。

 確かに人間側からすれば2,3分で前を通り過ぎる動物に対して行うごくわずかな時間の行為なのだが、動物園や水族館の限られた空間に閉じ込められている生き物たちにとってはそうではない。そういうマナー違反をする人間が多ければ一日何回、フラッシュの光を浴びるのか。一日何回ガラス越しに挑発されるのか。生き物たちにとっては一時のことで済まないし、それで疲れてしまう、体調を崩してしまう生き物がいるから「止めろ」と言っている。

動物園・水族館などの施設の存在意義

 多くの人間が動物園や水族館などの存在意義を考えていないのでは?と思う。単なるレジャー施設としか思っていない人間が多い。そういった施設の本来の意義は単なる娯楽ではなく、「世界には実に様々な生き物がいるんだ」という事を実際に眼で見て観察し、大きさを体感して、臭いを嗅いで学ぶことではないか。

余談:許せない一言

 これまで動物園で耳にした言葉の中で一番許せない言葉が

「ここの動物たちみんな寝てるよ。サービス精神ないね」

 は???本来であれば野生でのびのび暮らしている動物達を人間の都合で狭い空間に閉じ込めているのに、そこでなぜある種の被害者である動物達がお前のようなサルにサービス精神などというものを持たなければならないのだ???むしろサービスしろよ???暑い時期に動物園の動物たちがぐったりしているのを見て可哀想と思いこそすれ「サービス精神が無い」だぁ???

 そういう男に限って奥さんと子供連れて歩いてたりするから本当に嫌になる。これは妬みだが本当に何なんだ。