ヤマネコ目線

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日経平均が3万を超えた?だから何なの?

 書き散らし。2023年5月17日、日経平均が1年8ヶ月ぶりに3万円台に乗った。日経新聞によれば、世界景気の先行きが不透明な中で日本企業には独自の好材料が多い、なので海外投資家が買っていると。最初に断っておくがなぜ~の株価が上がっているのか、という理由はあまり分からない。国内市場は興味が湧かず情報収集すらしていないので。

株価と景気

 これまでの「日経平均が上がっているから景気が良い」という安易な論理をまた展開する人が出てくるのかと思うと、なんとなくイラっとしたのでこの記事を書いている。確かに日経平均は経済情勢の指標にはなる。が、日経平均と連動して「景気が良い」と実感している人はどれだけ居るだろうか。

 そもそも日経平均は指数対象となる225銘柄の平均である。対象銘柄のバランスは考慮されているとはいえ、あくまで限られた銘柄の平均値に過ぎない。たとえば3万円台に乗った今日の日経平均ヒートマップを見ると

 これを見れば分かる通り、ごく一部の業界がヒートアップしているに過ぎない。特に上がっている株価を分野ごとに覗くと

 電気機器は東京エレクトロン(半導体製造装置)、アドバンテスト(半導体測定大手)がほぼ全てを占めている。5月18日に再確認するとジャンル別の上がり幅では東京エレクトロンの一人勝ちみたいな状態。これは下記記事の要素が大きいのだろう。

finance.yahoo.co.jp

 小売業の上がり幅の内訳は下図の通り。

 ここではファーストリテイリング(ユニクロやGUの持ち株会社)が一人勝ちしている。海外での業績が好調だからだろうか。あまりフォローしてなかったので分からん。

 通信関連ではSBG(ソフトバンクグループ)が上げている。上がっている理由はぶっちゃけ分からん。

 何はともあれ、本当に上がっているのは半導体関連くらいな気がする。日経平均の対象銘柄以外で言えば、本当に景気が良いといえる業界はどれだけあるのか。観光は良くなって行くのかも知れないが、一部の業界だけ良くなっても全体的な景況感には繋がらない。トリクルダウンなんて未だに信じているのは救いようの無い愚か者だけだ。

 問題なのは経済実態の方であり、実質賃金は低下を続けている。日経平均の指数対象銘柄となるような規模の企業は好調かも知れないが、その下の企業はそこまで景気が良い訳ではない。特に国内市場は縮小を続け、増税社会保険料の引き上げで負担が増し続けて消費者の財布の紐はますます固い。溶接されているレベルで固い。経済の実態はとっくに日経平均とは連動しなくなっている。上はますます良くなり、下はずっと厳しいまま、言ってみれば日経平均と経済実態の乖離は格差拡大の象徴と言えるかも知れない。

 半導体銘柄?買うならアメリカ企業買うかな(笑)