ヤマネコ目線

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統一地方選挙前半戦 雑感

 書き散らし。関西の選挙に関して。奈良県に大阪以外で初めての維新所属の知事が誕生した。

www3.nhk.or.jp

奈良県知事選

 奈良県民としては不安な気持ちで一杯だが、山下氏が当選したことは変わらない。これからお手並み拝見と行こうと思う。

 山下氏は朝日新聞記者出身の元弁護士で、市長をつとめた生駒市では2014年に市在住の外国人に限定的とはいえ参政権を認める条例が可決されるなど、正直いえば個人的にはあまり良い印象は無い。ただし、ここで言う参政権とは住民投票におけるもの、それも限定的な範囲にとどまっている事は留意すべきである。そうしたレベルの住民投票への参加は他の自治体でも認めているところはある。

 一部(特にいわゆる保守)からは「山下氏が外国人参政権を支持している」とのツイートが流れていたが、その根拠となるのはそうした条例案だろう。

 一方で生駒市長としての実績が評価され、無党派層や野党支持層、および自民党支持層の一部まで取り込んで当選出来たというのは事実であろうし、保守分裂の構図以外にも勝利するだけの力はある、と思いたい。維新の言う「身を切る改革」とやらがどこまで通じるかを見るのも一興。これを期に政権与党が金遣いの荒さを少しでも改めてくれることを期待する。いや無理か・・・。

 そもそも荒井前知事と、高市氏が推した平木氏による保守分裂で維新が漁夫の利を得たと言う見方が強いと思うが。得票数だけ見れば平木氏と荒井氏を足せば勝てる票数なので。

大阪ダブル選挙について

mainichi.jp

 なんだかんだで大阪では維新が強いようで、大阪でも吉村氏、横山氏が当選している。

 いろいろと良くない噂も聞くのにどうして維新がまだまだ強いのだろう、と思っていたが、大阪府民の立場で考えればそれは不思議でも何でもない。

 維新そのものの良し悪しはともかく、もともと自民党政治にうんざりしていた所にその不満を突いて躍進して来たのが大阪維新の会であった。なので今さら維新政治から自民政治へと戻すことは難しい。かと言ってその他の野党はまだまだ頼り無い。特に今回、対抗馬となった「アップデートおおさか」は自民党立憲民主党が自主支持という形を取ったが、そうした野合では維新の勢いを覆すには弱い。

 候補者は女性であることがどうとか言っていたが、それ以前にIR反対以外の要素が弱かった。強いリーダーシップは野合には宿らないし、そうした勢力が政局的な打算だけで選んだ候補者など指導者として全く魅力がない。いくらポリコレ棒を振りかざしても、「女性であること」だけが支持される理由にもなり得ない。

 となれば「今さら自民党に戻すのは嫌」、「その他野党に選択肢はない」という中で選択肢は必然的に維新の会しかなくなって来る。最初から有効な選択肢を用意できていない側が選挙に勝てる訳がない。勝った勢力は違えど、国政の縮図を見ているようだ。

余談:投票率の低さ

news.yahoo.co.jp

 北海道知事選挙投票率は過去最低の51.7%。知事選投票率として見ても過去最低の46.78%。政治への関心はますます低い。知事選とその他の選挙では関心の度合いも中身も異なるだろうが、それにしても、いくら何でも低い。こうした投票率の低さは全体として政治への無関心から来ていると思わざるを得ない。

 私の祖父はもういい加減に高齢で、脳梗塞で左半身が麻痺しながらも杖をついて片足を引きずりながら、それでも選挙に行く。もはや今日が何日の何曜日で、どういった候補者が立候補していて各候補者がどういう政策、政治思想を持っているかも分からないのに、それでも選挙に行く。

 しかし、まだまだ自分の足で何の不自由もなく歩ける走れる、情報収集能力も高いより若い世代は投票に行かない。それが無関心によるものでなくて何なのか。世代間人口による差から諦めている節は理解できるが、根本的に政治へ関心を持つ人が少ないのではないか。

 「何でもそれにつなげるな」と言われそうだが、私はそうした無関心が広がる中で政治家が憲法改正に躍起であることに危機感と違和感を覚える。民衆が政治に無関心であることは、権力者にとってはもっとも都合が良い。裏を返せばそれは民衆、国民にとって大きな不利益に繋がるだろう。

 では、どうして政治にここまで無関心が広がってしまったのか。それは世代間別人口による一票の格差だと思う。日本は人口の逆ピラミッド。同じ一票でも必然的に人口が多い世代=団塊の世代の意見が政治に反映されやすい。政治家もそうした世代の方を向いて政治をする。若い世代はどう足掻いてもその世代の意見を国政に反映させられないし、政治家も若い世代の方を向いた政治をしない。そうなれば政治に対する諦めが特に若年層へ広がるのは当然だろう。

 地域別による一票の格差はたびたび訴訟が起こされて来たが、そうした世代間別人口による一票の格差は問題としても認識されていない。しかし確実にそれを理由とした政治への諦めは拡がっていると感じる。もっとも、若い世代ほど自民党支持だったりもする訳だが。政治を変えることは難しい。

 こと責任ある立場(になり得る年齢)に達しておらず、まだまだ世間を、社会を知らない学生は自民党しか選択肢が無いと思いがち。かくいう私も安倍元総理を支持して来た訳だが。それでも何とか政治を変えて行かなければ未来が無い事を実感するのは社会に出てからになるので・・・。

 リニア駅中止はしないでくれよな~たのむよ~・・・リニアを京都に譲ったりしたらマジで許さん。