ヤマネコ目線

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マイナンバーカードと口座紐づけについて

 書き散らし。政府はマイナンバーと口座の紐づけを検討していると言う。これに関して。

news.yahoo.co.jp

本当の狙いは何なのか

 記事最後付近に「コロナ禍に給付金事務に手間取った経験から」とあるが、私が知るかぎりコロナ禍まっただ中でも一律給付金は1度だけであった。そもそも何をそこまで手間取る要素があったのかが分からない。給付金申請書には振込先口座を書く欄があるのでそれで何がダメなのか。逆にマイナンバーと紐づければどうなると言うのか、その辺りのメリットがよく分からない。

 むしろそうした流れを作り、国民の資産を課税のためにより正確に把握できるようにする、下手をすれば預金に課税するとも言い出しかねないのでは。という不信感が私の中にはある。岸田総理の言う「投資による資産所得倍増」において、国民により投資を促すためには預金額に応じた課税が一番効果的だろう。

制度的ないやらしさ

 今は「給付金受け取りのために口座とマイナンバーを紐づけてください」と言っているが、これが制度設計的にどうなって行くか。

 「給付はマイナンバーと口座を紐づけている方だけに行います」、「紐づけていない方は対象外とします(あるいは大幅に給付額を減額します)」という流れになるのではないだろうか。制度設計的にマイナンバーと口座を紐づけざるを得ないように思わせる、半強制的な制度設計が行われることが予想される。

 そうした制度設計によって人の行動をコントロールする発想は既にある。これまで当ブログでも言及してきたインボイス制度がまさにそれで、選択肢があるからと言ってそれはイコール「完全な任意」とはいえない。

manuller416.hatenablog.com

 インボイス制度では一応、「課税事業者になるか、免税事業者のままでいるか」という選択肢が残されている。しかし免税事業者のままでは取引先が仕入税額控除できなくなるため、大人しく課税事業者になる、廃業する、消費税10%分の値下げを受け入れるのいずれかを迫られる。

 何はともあれ、都合の良い口実を見つけてはいやらしい制度設計で国民から税を取ることばかり考えているのが今の日本政府、ひいては財務省だと思う。マイナンバーに関しては本来であれば任意であるはずの所、健康保険証についてすでにカードを作らない人間が不利益を被るような制度が作られようとしている。今、我々がそれを許して良いのか。役人や政治家はそうした細々としたところで、国民がどこまで許容するのかを試している。