ヤマネコ目線

大体独り言、たまに写真その他、レビュー等

岸田ジョーク

 昨日、たまたまテレビをつけた時間にこのニュースに映像が流れていた。

news.yahoo.co.jp

 「日本経済はこれからも力強く成長を続ける。安心して、日本に投資してほしい」だって。もし私がイギリス人だったらその場で抱腹絶倒、下手すればその場で息絶えていただろうが、残念ながら日本人の私には総理の演説が何か悪い冗談のようにしか聞こえなかった。ここまで言える自信が一体どこにあるのか全く理解できない。安倍元総理の「日本は買いです」発言のマネっこのようにしか見えない。

イチ投資家として

 私は青二才ながら勉強程度に投資をしているが、そんな私でも分かる、日本に投資すべき要素は無い。どこにもない。まずもって経済成長などしていない。「成長の果実」などという言葉を岸田総理や安倍氏は使うが、そんな果実どこにも無い。そしてこれから果実が出来る兆しもない。日経平均は経済の本質を反映してなどいない。一体どこの何に投資しろと言うのか。それなら今、値下がりを続けている米国株をどこで掴むかを考える。これから伸びそうな産業が一つでもあればいざ知らず、それが見当たらない、あっても他国に劣るのであれば日本に投資する意味など無い。今、政府がすべき事は何よりも果実が実るような土壌を作ることであって果実が実った後の皮算用だの、果実をどう使うかだのを考える事ではない。改めて岸田総理には失望した。

貯蓄が投資に回るようにとは言うが

 岸田総理は日本人の個人金融資産に関し、貯蓄が投資に回るようにする「資産所得倍増プラン」なるものも打ち出した。しかしこれにも異論がある。

mainichi.jp

 まず投資をするためには元手が必要であり、そういった余裕がある日本人は失政のおかげでどんどん少なくなっている。小遣い稼ぎ程度にするならいざ知らず、それなりの額を儲けようとすれば元手もそれなりに必要になる。そしていかなる投資であれ絶対儲かるというものは無い。「絶対儲かる」は10の64乗パーセント詐欺。社会が不安定化している中で少しでも安心感を得ようとなけなしのお金を貯蓄へ回している現状、そういった資産を投資というギャンブルに突っ込もうと思える人間はどれだけ居るか。

 岸田総理は家計資産に触れ、「他国の家計資産がここ10年で2倍3倍になっているのに我が国は1.4倍にしかなっていない」と述べているが、では日本人が日本企業に投資をして家計資産が増える見込みはあるのだろうか。私は無いと思う。少子化で国内市場はこれから加速度的に縮小するであろうし、様々な製品を見ても国内企業にはもはや体力がない。成長が見込める銘柄は既に新規参入するにはハードルが高いレベルの株価であり、これからの成長が見込める新興企業に投資するのが良いが、それはよほどアンテナを張って見る目がないと難しい。投資先を日本国内に限定しないのであればまだ可能性はあるが、それは「日本に投資を」という呼びかけに反する。

私の方針

 参考までに。私は今、投資用の資金は全てドルで持っている。以前は半導体関連を持っていたが、ウクライナ戦争が始まってから少しして売却した。円が弱いのは予測の範囲内だったので、ウクライナ戦争が始まっても円には替えなかった。今は金融引き締めへの警戒感から米国株が軒並み落ちているので、どこでどの銘柄を買うか悩んでいる。

 ついでに言えば円安が全てを物語っている。日本の国力は落ちているし、それは海外からだって見透かされている。ルーブルにすら負けているのだからお笑いだ。