書き散らし。Win95時代よりも1,000倍はハードウェアの性能が高い筈なのにPCが速くならない、という投稿を見かけたのでこれについて。単なる愚痴に突っ込むのも野暮だがそれが許せる人向け。
速いPCとそうでないPC
投稿者が具体的にどのような面でPCが速くないと不満に思っているのか分からないので何とも言いづらいが、現代においてそのような問題が起きるのは単純にハードウェアへの投資をケチっているからである。重い重いと言われていたVistaでもそれなりのスペックのPCなら特に不満は無かった。
もし何年も前のCPUを使っており、OSをHDDに入れていて、メモリも4GBでWindows11を使って「速くない」と言うのであればそれは完全にハードウェアを更新していないユーザーが悪い。
今の基準で言えば
くらいは必要。これは一応、最低限。それでも動作が重いと言う場合は余計なソフトが常駐している、Windowsの余計な機能を切っていない、分不相応に重たい処理をさせようとしている等が考えられる。特に国内メーカー(NECや富士通等)のパソコンは余計なソフトが多い。昔から多い。
「機能詰め込み過ぎ」は一理ある
一般的に使用されているWindows10、11は昔のOSに比べて確かに機能が多い。余計なお世話も多い(特にWindows11 特にWindows11)。特にWindows11は少し調べて余計な機能をOFFにする必要がある。
一方で昔、パソコン黎明期とでも言うべき時代と比べて必要とされる機能やセキュリティ対策も多くなって来た。私は一番古いOSでXPしか触った事が無いのでそれ以前のことは分からないが今日、パソコンのOSとして求められる機能はWin95よりも確かに多い筈である。
思い出補正で「あの時のOSは良かった」などと思ってはいても、いざ今の環境に慣れてから久々にXPあたりを触ると不便さを感じる筈。私の場合、特にウインドウを端っこに寄せて自動で画面の半分、1/4などにする機能を多用するのでそれが無いだけでストレス。
また、古いOSをネットに繋いで放置するだけで多数のマルウェアに感染するという実験結果もある。パソコン黎明期には無かったような脅威がネットワーク上を跋扈するようになってしまった今、セキュリティ対策のために処理能力のリソースを割く必要がある。
最近で言えばニコニコ動画、KADOKAWAがランサムウェアでの攻撃を受けた。あのような攻撃手法は果たしてWin95の時代にあっただろうか。それに限らずかつては考えられなかったような攻撃手法が現代では行われている。
結局インターネット、ハードウェアの発展につれ処理能力が増すと同時に、求められる能力も増大して来たのである。ストレージ1つ見てもそれは特に思う。昔はMB単位で十分だった時代があった。今はGB単位が標準的。ハードウェアの性能が上がれば上がった分に応じて人間が新たなことをし始めるので、ハードウェアの性能が1,000倍になろうがあらゆる処理の速さが1,000倍になることはありえない。
扱うデータの大きさも1,000倍になっているなら処理速度は変わらない。もしこれが今のハードウェアでWin95時代のデータを扱いたい、という話ならまた変わって来るだろう。Win95時代の処理速度との比で言えば1,000倍でもおかしくは無いはずだ。
「機能詰め込み過ぎ」と言うのは勝手だが必要な機能もあり、一概に「本来は必要無いのに余計なものを載せている」と責められるレベルでは無い。「私にはこんなもん要らん」という機能でも別の誰かには必要だったりする訳で、自分に必要の無い機能が多い=無駄が多いとは言えない。あ、国内メーカーのPCに入っているお試し版ソフトなんかは紛うことなき無駄です特にNortonテメーはダメだ。
根本的な問題
PCが1,000倍速くなろうが人間はそうではないので、実感としてその恩恵を感じづらいという点もあるかも知れない。記憶というのは曖昧なものなので、Win95時代の処理速度と今のPCの処理速度を扱うデータの大きさも加味して実際、どの程度速くなったのか実感することは難しい。人間の処理能力は上がっていない。
酷な話だが世の中、いくら便利になろうがそれを使いこなせない人間にはかえって不便になっていたりする訳で、その点で「思ったように物事が進まない」=「遅い」、と感じる可能性もある。身近なもので言えばセルフレジなんかはその典型であろう。使いこなせる人間はさっと会計できて便利な一方、何をどうして良いか分からないご老人には不便極まりない、余計に時間がかかるものである。
処理速度が速いPC、組もう!(狂気)