ヤマネコ目線

大体独り言、たまに写真その他、レビュー等

女体盛りの起源

 カニエ・ウェストが女体盛りをして炎上していた。それでふと思ったが、是非はともかくとして「女体盛り」なる悪趣味の源泉はどこなのか調べてみた。

nlab.itmedia.co.jp

いきなり流れ弾をぶち込む

 女体盛りと言えば私の中では1998年にあったらしい、日本青年会議所の団体幹部らによる旭川女体盛事件が印象にある(リンク先:日本青年会議所Wikipedia)。コンパニオンの女性を全裸にし、刺し身を盛ったという。後にその女性が未成年であった事が判明し逮捕者も出た。

 子どもの頃の話なので、後になって女体盛りなる悪趣味な概念を知ると同時に、自分が生きてきた時代ですらこんな事をやっていた連中がいたのかと、少々驚いたものである。

それはさておき

 少し調べるとサイゾーの記事だがそれなりの内容に行き着いた。結論から言えば女体盛りは伝統でも何でも無い。発祥は石川県の山中温泉の旅館とされており、高度経済成長期に客寄せのためコンパニオンを”皿”にしていたようだ。文献が少ないのは性的な内容であるため、なおかつその内容が内容なので大っぴらに語る人が少なかったからだろう、と。景気が良い時の話ならばなるほど、ありえなくも無い。文献の少なさから、そして性的コンテンツへの幻想が独り歩きし、”日本の裏の伝統”としての女体盛りが広がって行ったのだろう。

 江戸時代には遊女遊びとしてワカメ酒などもあったらしいが、それは遊女とかなり親しい仲になった客が出来る個人的なお遊びであって「金さえ払えば誰でも」というものでは無かったとも。料亭に遊女を呼び、料理を楽しんでから行為をするという流れもあったようだがあくまで料理と性的サービスは別。

 人体に、それも陰部に食べ物を盛って食するという行為は現代でも不衛生極まりない。それを江戸時代にしようとすればどうなるかはお察しである。何より悪趣味の一言に尽き、男としてもそれを良しとする感覚は理解できない。逆に何が楽しくてそうした行為をしたのか訊いてみたい。

海外にも無くは無い

 らしい。Wikipediaだが調べてみれば出てくる(ただし、写真で女性に盛り付けられている料理は巻き寿司)。日本が悪影響を及ぼしてから出てきたものなのか、それまであったのかは釈然としない。性的な要素なのと悪趣味なので、あまり公にならない側面が強いのだろう。

 ただヨーロッパの貴族なんかはやりそうな気がする。日本のイメージが強いのは、人体に盛ろうと思えば盛れる冷たい料理が多かったからだろう。寿司や刺し身、そうめん、ざるそばetc,。世界的にもなかなか冷たい料理を好む傾向がある。中国や台湾はむしろ冷や飯否定派だし、欧米には魚の生食文化などが無い。

 カニエ・ウェスト氏にはぜひとも日本の謝罪文化も実践してみて欲しい。白装束に着替えて短刀で腹を切り裂くだけで良いのだ。それで大抵のことは許される。

*こうは書いたものの切腹にはそれなりの作法があります