ヤマネコ目線

大体独り言、たまに写真その他、レビュー等

だからメモリ4GBは足りねえっつってんじゃねえかよ

 聡明な皆様方におかれましてはWidows10になってからメモリ8GBは最低ラインという事など常識かと思われます。ぶっちゃけこの記事はそうではない方々向けの書き散らしなので、何を今さら当たり前の事をという方は読まなくて良いです。

 が、世の中にはそれが常識では無い人もまだまだ居るようで。まずこれが我が職場のノートPC、起動直後のメモリ使用量。

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 ちなみにメモリ容量は私の必死の説得と賢明な社長のご判断により最初から8GBのモデルでしたが、Photoshopを使うとそれでも足りなくなり落ちる(というか挙動がバグってマジで画面の表示がおかしくなった)ので、自費&自己責任で16GBへ増設しております。ドライブは最初HDDでしたがそれも自分で(ry

 これを見て「なんだ、2.8GBしか使ってないじゃん」と思われた方、甘いですねえ。これは本当に起動直後、ExcelもWordもPowerPointも起動する前です。ブラウザもPhotoshopも起動する前です。何やかんやWidowsだけでもう2.8GB食ってるんです。

 で、そこで試しにPhotoshopを起動してみた後のメモリ使用量がこれ。

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 はい、もう4GB超えてますね。Photoshopは重めのソフトなので仕方ないですが、GoogleChromeなんかもメモリがば食いなので4GBは超えると思います。今だにメモリは4GBで足りるなどと言う方々にはいい加減に常識をアップデートして頂きたく思います。

 メモリ容量を超えるとどうなるかと言うと、少しだけならディスク(HDD, SSD)をメモリの代わりにして耐えてくれます。しかしそこで起きるのは処理速度の低下。HDD,SSDはメモリよりも読み書きが遅いのでそれだけ処理は遅くなります。それでも限界が来るとディスク使用量が100%を超えて爆発四散します。

 冗談はさておき、実際メモリ8GBでも前述した通りPhotoshopで作業中、クラッシュしました。具体的にはPhotoshopの画面が急に閉じてデスクトップが表示され、その画面の挙動もおかしく、画面中央付近に訳の分からないノイズが表示されるといったもの(ディスプレイ壊れたかと思った)。それなりのソフトを使う場合はメモリ8GBですら十分とは言えず、16GBが安心ラインです。8GBはあくまで「最低」ラインです。

余談

 ちなみに職場のPCはDellのノートPCで、内部に使用されているメモリはKingston製でした。事前に分解レビューなんかも見て確認していたので、同じKingston製を買って増設。今のところ何の問題もなく使えています。勝手に増設して良い職場で良かった。メモリ不足でWordが落ちたとか霞が関の若手官僚が言っているのは本当に可哀想だと思います。ちゃんとしたスペックの買ってやれよ・・・。CPUはcore i5

 GIGAスクール構想のスペック標準はたしかメモリ4GBでしたがとんでもない事です。OSは無駄にWindows10Proのくせに。まあProの機能も必要なんだろうけど、そのくせCPUはCeleron以上とあるし。まともに動かないんじゃないか。実際、パソコンスキルを狙って配布された端末がむしろパソコン嫌いを量産しているなんて噂も聞く。アイリスオーヤマやドンキやNEC富士通あたりが最低限のスペックで作ったPCをボッタクリ価格で学校へ売ってるんだろう。闇が深い。

人型兵器は美しくない

 独り言。

 昔からガンプラなんかは興味があったが、どれもこれもあまり惹かれない。確かにメカメカしいカッコ良さは分かるし、ZOIDSはハマった事があるのだが。

 しかして人型ロボット兵器は兵器として美しくない。そもそも人型である必要性が見いだせない。軍事において必要性がない事は=悪ですらある。少なくとも善ではない。

 前方投影面積が大きい。真正面から兵器を見た時に見える部分が多い。それは仮に正面から撃ち合った時に被弾する可能性が大きい事を意味する。宇宙空間で斜めの姿勢で飛行する場合でも明らかに不利。スーパーマンのような姿勢で飛行すれば知らないが、そんな事をするなら素直に戦闘機で良い。

 全高が無駄に高い。地上ならば間違いなく悪目立ちする=簡単に見つかって集中砲火を喰らい撃破される。過ぎたるは及ばざるが如し。パイロットの視線も高くなるので足元への攻撃に弱い。そのくせ二足歩行なのでどちらかの足がダメになれば機動力はガタ落ち。足首にRPG-7的な兵器でも撃ち込まれたらどうだろうか。立っていられるかすら怪しい。宇宙空間ではこの問題は多少薄れるがメリットもない。

 なぜ人と同じような武器を使う必要があるのか。それも手で掴んで。おそらくあれだけ巨大なロボットであれば、握力はそれなりに強力だろう。その強力な握力をちょうど良い具合にコントロールして、簡単に弾き飛ばされる可能性を無視してでも、なぜ人と同じような形態で武器を使う必要があるのか。せめてなぜ腕と一体にしないのか。まあモビルシグーあたりのガトリングは納得できる。しかし、どうしても巨大な兵器が普通サイズの人間と同じような方法で武器を取る事には違和感がある。

 人型なら汎用性が高いと言うがその点、そこまで汎用性に貢献しているだろうか。腕が欲しいと言うなら腕だけ生やせば良いのだ。人型兵器がその汎用性を本当の意味で生かした瞬間、本当に人型でなければならない瞬間はあるのだろうか。せいぜい画的な意味で、人を手のひらに乗せる演出くらいではないのか。

 ブースターマシマシも美しくない。機動力UPのために元から重いものに更に巨大で重いブースターと燃料を積むのは本当に美しくない。そんな技術がある世界であれば当然、ミサイル技術も同様に発展している筈である。人型兵器はミサイルを避け切る事など出来ない。某世界では某粒子のせいで、というのもあるが、その中でもあれだけ大きな人型兵器を飛ばす技術があるなら問題はないだろう。レーダーが使えないならレーザー誘導なり画像認識なりを使えば済む話。

 ここまでケチョンケチョンに書いたが、人型ロボット兵器をデザインしようとして思い悩みに悩んで結局、形に出来なかった事へのアテツケでもある。どれだけ考えてもどんなものを参考にしても正解が見えない。コンセプトの段階で破綻しているからだ。

 しかし人型兵器は人型兵器でもここまでに述べたのは、マンガやアニメに出てくる巨大な人型兵器であって普通の人間サイズのものは含んでいない(大体、人型兵器と言えば大型のものが想像されるため)。普通の人間サイズなら兵器としては有効なのだろうと思う。人間と同じサイズならば人間用に作られたものは大体使えるし、身を隠すのに困る事もない。機動力は徒歩だけにして、ターミネーター的な兵士と割り切って使えば良い。それならまだ人型であっても兵器としては納得出来る。しかし相変わらずどのようなデザインが良いのか悩む。

α7IVを買うべきか、Canonに乗り換えるべきか

 独り言。

 マヌルネコを撮りたいがために一眼を買って数年、今はSONY α7III + FE100-400をメインにしているのだが、α7IVを買うべきか否か迷う。

 別に買わないといけない訳でもないのだが。ミラーレス機はレンズを外すとすぐにセンサーが露出するのでそこにゴミが付きやすい。なのでせっかくのレンズ交換式カメラだが、センサーダストが気になって手持ちのレンズがなかなか使えないでいる。というかFE24-105mmをほぼ使っていない。

 どうせならα7IVを買って、それに100-400を着けて、α7IIIには24-105と2台体制で運用しようかと考えている。でもここに来てCanonがものすごい勢いで追い上げて来た。

 EOS R3は動物瞳AFだけでなく、乗り物認識や視線入力AFにも対応するという。さすがに価格は70万円以上するので手が出ないし、あくまで入門機のα7III系とは比べるべくもないが、ミラーレス機で優勢だったSONYがあっという間に技術面で抜かされた感がある。AF技術に関しては一日の長があると思っていたのだがどうなんだろう。

 そもそも私がフルサイズミラーレス一眼を検討した時、最も惹かれるのはSONYのα7IIIだった。というか選択肢が少なかった。Canonもフルサイズミラーレス一眼を出し始めた時期だったが、マルチファンクションバーという実験的で使いづらそうなインターフェースは敬遠せざるを得なかったし、レンズもRFマウントのその値段を見て尻込みした。

 今ではある程度手頃な値段のRFマウントレンズもあるし、本体もまあ無理がない価格ではある。EOS R6あたりなら私のような独身貴族アマチュアでも手が出しやすい。

 それはそうとCanonにも悪い点はある。それは価格帯で差を明確に付けてくる所。ある種当たり前と言えば当たり前だが、SONYよりはそれが厳しい感じがする。ミラーレスにおけるライバルとも言えるSONYに対抗して近年はそれがマシにはなっていると思うが、上位機種では使える機能が手頃な価格帯の機種では使えないという事が多い。逆に言えば初心者向けのグレードでも、惜しみなく新技術を投入して来るSONYの姿勢に惹かれて今に至っている節もある。いくら優れた機能でもそもそも買えなければ意味がない。

 あ~、どうしようか迷う。

ワクチンパスポートには反対

 書き散らし。今回はワクチンパスポート。

 コロナワクチンはいろいろ言われてはいるが、世の中2回目接種が終わったという人もまあまあ増えてきた(ちなみに私はまだ1回目が終わったところ)。そんな中で議論されだしたワクチンパスポートだが、私は反対である。

免罪符なのか?

 ワクチンは2回接種したからと言って、コロナウイルスの感染そのものを完全に防御出来るわけでも他人に感染させる可能性をゼロにするものでもない。ゲームのシステムじゃあるまいし。だからと言って無意味だと早合点するアホは置いておいて、ワクチンの意義は発症・症状・後遺症の抑制である筈だ。

 しかしワクチンパスポートなんてものを出せば、それを遊び回るための免罪符と勘違いする輩は絶対に出てくる。世の中そんなレベルのアホは掃いて捨てるほどいる。

 そしてワクチン2回接種が終わったといえるレベルのイスラエルなどで感染者が急増しているのは、ワクチンの意義を考えずに人々が開放感に浸り、結果として感染が抑制効果以上に広がった上で変異も進んだ結果だろう。ワクチンパスポートなどという免罪符を発行すれば間違いなく同じ状態に陥る。政府が考えている経済のための感染対策緩和も同じことだが、ワクチンパスポート発行は更にそれに拍車をかけるだろう。今必要なのは開放感に浸ることではなく、ワクチンを接種した上でしばらく我慢を続けることだ。

接種したくない、できない人への差別

 差別は間違いなく生まれる。反ワクチンでなくとも、アレルギーや持病の関係でワクチン接種が不安な人はそれなりに居る。そういった人々はワクチンパスポートがなければその他の人とはそう簡単に見分けがつかない、逆に言えばワクチンパスポートが当座の間とは言え必須になるような事があれば、そこには必然的に差別が生まれる。正当な理由があったとしても不利益を被る可能性が大いにある。

 私もアレルギー持ちでIgEの値に至っては普通の人の100倍以上、食品も甲殻類やソバがダメな人間で、1回目の接種の時は正直少し不安だった。2回目も何事も無ければいいがと思いながらこの記事を書いている。誰だって不安かも知れないが、持病があれば元から苦しいところに更に苦しみが上乗せされる訳で、ワクチン接種もその証明も誰彼かまわず強制するべきではない。

パスポートの製造と偽造

 ワクチンパスポートと言うが結局はどこが製造するのか、どの程度の税金が投入されるのかも気になるところ。世は大中抜き時代、プレミアム商品券の時も思ったが何かにつけて一部企業へ利益誘導してないか?更に政府と企業の間にサービスデザイン推進協議会のようなゴースト中抜き団体が挟まったりして、何かにつけて税金が無駄にされている印象が否めない。パスポートなんて発行するからにはそれ自体は偽造が難しいものでなければならず、必然的にそれなりに高度な技術をもって製造されるのだろう。

 更に世の中、ワクチンを接種したくない人が居る中でワクチンパスポートなんてものを出すとなれば、偽造を考える者が現れるのは必然も必然。既にアメリカでは接種済証の売買や偽造が行われている。日本でそういった事が起こらない保証などないし、偽造パスポートが反社会的組織の資金源になる事は簡単に予想できる。通貨と比較すれば偽造は容易だろう。

結局、何のためのワクチンパスポートなのか

 私にはこれが分からない。確かに証明にはなるし安心感も多少はあるかも知れない。しかし前述したように、ワクチンを2回接種したからといって感染しない訳でもなければ、人に伝染す可能性がない訳でもない。むしろ油断を誘うとさえ言える。ワクチンパスポート発行によって得られるメリットは一体何なのだろうか。メリットがないのに税金を使って発行する意味はない。

 

 

やっとマウスをワイヤレスにした

 職場で使っているマウスをやっとワイヤレスにした。約14,000円のやつ。

 何を今さらワイヤレスとか言ってんだと思われるだろうが、プライベートで使っていたLogicool G502(初代)をずっと使っていたのでなかなか替えづらかったのだ。

 ボタンは全部で11個。人に話すと多すぎるとかそんなにボタン要るか?なんて言われるが個人的には要る。絶対要る。特にExcelなんかではCtrl + 矢印なんか登録しておくと便利だし、その他のショートカットキーも登録しておけばマジでいろいろと便利。使わない理由がない。まだクリックとホイールボタンだけで消耗してるの?

 で、今回買い換えたのはG502のワイヤレス版 G502WL。まんまG502のワイヤレス版なのだが、初代とは少し違う点がある。

 まず材質。ホイールが金属からラバーになったし、シルバーや青色の差し色パーツが黒に統一された。金属ホイールは滑りやすいしサビて来るしであまり良い印象はなく、ラバーになったのは歓迎。

 まあそんな事はどうでも良くて、一番の大きな違いはドライバというか、設定のためのソフトが変わった事。Logicool ゲームソフトウェアというソフトからG HUBというソフトになった。これがAmazonなんかでは酷評されていて戦々恐々となりながら買い替えた訳だが、今のところバグもなく使えている。主な酷評の原因は勝手にカスタム設定の内容が消えるとかそういう感じ。どうやらWindowsのユーザー名に全角文字が入っているとバグるらしい。あくまで伝聞なので話半分に聞いて欲しいが、ユーザー名に半角しか入っていない自分の環境ではAmazonレビューにあるようなバグは起きていない。

 G HUBは使い勝手というか設定の分かりやすさは褒められたものではないが、一応キーカスタムは今までと同じような設定が出来るし、キーマクロも遅延をミリ秒単位で指定出来るのがすごいと思った(小学生並の感想)。しつこいようだが使い勝手は良くない。というか分かりづらい。こりゃ設定勝手に消えたらキレるわ。

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 何よりG HUBの利点はソフトウェアごとにプロファイルを登録できる上に、プロファイルを使っているソフトに応じて自動で切り替えてくれる点にある。これまで使っていたG502は設定できるプロファイルが3種類までだった。G HUBからは3種類にとどまらずソフトごとにこれが出来る。それもこれまで切替ボタンを押してプロファイル切替をしていたのが、G HUBからは自動で切り替わるのでストレスがない。Excelを使う時にうっかりWord用のプロファイルでショートカットキーボタンを押した、みたいな事がない。

 ちなみにバッテリー駆動なので、乾電池式のような変な重心の偏りがないのも魅力。バッテリー持ちも良く8時間労働×5日は普通に耐えている。充電自体週1で休憩時間にしておけば結構早く満充電近くになる。欠点らしい欠点を挙げるとすれば、USB type-A端子がレシーバーで1箇所確実に占拠されることくらいか。重りが付属しているがぶっちゃけ元から重いので必要ない。

 しかしやっぱりコードが無いって良いね。

あんまりアニメは観ないけど

 書き散らし。大体がFateHF3の感想。内容はあえて多くは触れない。

 アニメはあんまり観る方ではない(特に萌え系はノリに耐えられない)のだが、アニメという文化の素晴らしさや近年のその出来の良さは目を見張るものがあると思っている。鬼滅の刃のアニメ化も原作はそんなに好きでは無かったが、丁寧に作られたアニメーションの可能性、ワンカットごとの美しさは感動させられっぱなしだった。何せその辺に置いてある壺ですら美しく描かれているのだから。

最高の作品

 今まで観た中で最高のアニメ作品は何だっただろうか。そうは言っても鬼滅とジブリを単純に比較して良いものか迷う。感動路線とバトル路線とそんなの関係ないものではやはり同じ土俵には並べない。

 ただ今まで観た中では2020年に公開されたFate/stay night Heaven's Feel第3章 Spring Song(以下、FateHF3)の衝撃が忘れられないでいる。今では心の底から映画館へ観に行って良かったと思っているし、逆にこれからこの作品を知る人は映画館で観れないのが哀れにすら思う。

 FateHF3は要約すれば、Fate/stay nightというコンピュータゲーム原作(元々はR-18)の、さらに3人居るヒロインの中の最後の1人と主人公が結ばれるルートのアニメ化である。第3章と書いた通りこのアニメは映画3本で何かもうこの時点で凄い。シナリオはそれでも尺の都合でゴリゴリ削られているし、熱烈なファンからは熱烈なゆえの批判も多かったりはするが。

 一応知らない人のために書いておくと、この3人目のヒロインとのお話は原作では非常に長く重たく暗いしハード。映画化にあたってはその長いシナリオをいかに2時間×3へ落とし込むかが難しく、そこでいろいろ削られたり変更されたりしているのが熱狂的な原作ファンから批判されたりもしている。私、処女じゃないんです

 これが軽い気持ちで観に行ったらヤバかった。どれくらい軽い気持ちだったかと言うと第1章、第2章をそもそも観ていない(オイ)。ただFate/Zeroは観ていたしもう1人のヒロインとのアニメUBWもおぼろげながら観た記憶があったのと、大体の前提知識はあったのでまあ分かるだろうと思って観に行った。

*アフィリンクではないので安心して(?)踏んでください。踏め

やっぱ作画エグい

 ufotableと言えばやはり丁寧に作り込まれた画づくりが魅力。鬼滅のアニメでもそれは十分一般に認知された筈だ。多少の好き嫌い、興味のある無しはあれど、ufotableの作るアニメはやはり観る者を魅了するだけの力がある。

 それは何も鬼滅で培われた技術ではない。むしろ鬼滅はこれまでufotableが手掛けてきた数々のアニメの基礎があったからこそ、得意とする作風にマッチして大ヒットとなったと言える。その基礎にはもちろんFateシリーズも含まれる。

 FateHF3でももちろんその画づくりの素晴らしさは発揮されており、キャラクターの動き、背景、カメラワークとピント操作などどれを取っても最高級のアニメになっていると言える。特にセイバーオルタ戦は本当に素晴らしい。座席が1mmも動いていない(4DXでもなんでもない)のに、集中して観ていると自分がカメラと一緒に動いているかのような錯覚さえ覚える。後でBlue-rayでコマ送りしながら見返したが、なかなか認識できないレベルの1コマ1コマでも丁寧に描かれていて感動したそしてやっと各キャラの動きに理解が追いついた

音響がヤバかった

 もともとファンではないと観に行かないような作品なのと、コロナ禍もあってか映画館は空いていた。なので最初から大体真ん中の一番良い席を取れたのだが、その席がたまたまなのかそれとも調整ミスなのか、初見の時の音響がやたらとうるさかった(2回目以降は普通)。映画のために元からやりすぎなくらい音響に迫力を持たせていたようで、そこで更に音がドーンと来たのが本当に迫力があって印象に残っている。

 効果音なんかはもちろんだが、何よりBGM担当があの梶浦由記氏なのも大きい。知っている人は知っているあの梶浦氏。SAOなど他作品で氏の名前を知った人も多いだろうが、空の境界Fateシリーズに携わった年月の方が長いだろう。映画のサントラを聴いて思ったが、FateHF3のBGMにはそんな梶浦氏のFateに対する集大成が詰まっていると感じる。シリーズを通して楽曲を手掛けてきた梶浦氏だけあって、「ここであの曲のアレンジを持って来るか!」というシーンもある。間違いなく音楽・音響も最高級の作品だと思う。

エモい

 FateHF3はなかなかの前提知識が要求されるし、過去の作品や聖杯戦争における人間関係、背景を理解した上でようやく楽しめるものである。ある程度は普通の事とも言えるがそこはジブリのように1本の映画で完結する作品とは違う。1つ1つのシーンが登場人物の持つ背景、感情込みで見ないとなかなか理解できないが、理解しながら観ると本当に楽しめる。ガチのファンはその辺で物申したいことがいろいろあるだろうが、そこは映画の尺の都合もあるし仕方ない面が大きいし、それを込みで考えてもやはり映像化されたものは素晴らしい。

最後に

 話題性ゆえに無限列車編もシン・エヴァ最終章も観たが、ぶっちゃけFateHF3には個人的に及ばなかった。世間的には鬼滅ブームで映画自体がそれに対してあまり目立ってなかった感じだったのは残念だったが。そもそも今まで映画館に6回も観に行った映画は他に無い。ハリウッド映画だって多くて2回で十分だと思うのがFateHF3に至ってはマジで6回も行ってしまった。エモさゆえに泣き過ぎてタオル持っていくとか、8回観たとか映画館に通い過ぎてヘルニアになったなんて話は他に聞いた事がない。ufotableさん、徳島のufoableシネマで良いので年イチくらいででも再上映してくれないかな・・・1章から3章までぶっ通しで観たりしたい。

電磁波兵器について

 書き散らし。

 先日、自民党総裁候補の高市早苗氏が敵基地攻撃能力に言及し、その際に電磁波兵器の必要性を述べてある意味で話題になっていた。

電磁波兵器とは

 ここで軽く電磁波兵器の概要を。一般に電磁波兵器としてよく挙げられるのがEMP、Electro Magnetic Pulse、電磁パルスである。パルスとは半波長の波(と言っていいか分からないが)であり、EMPは要は下図のような波形をした波である。高市氏がどのようなものを指して電磁波兵器と言ったのかは分からないが、おおよそEMPのことであろうと思われる。

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 EMPは核爆発やその他の方法でこの急峻な波形を持つ電磁波を発生させ、電子機器の回路に対して電磁誘導によって大電流を流して回路を焼き切る兵器である。

敵基地攻撃に使えるか

 端的に言ってしまえば使えないと私は考えている。脅威となり得るようなEMPを発生させるには地球上空で核爆発を起こす必要があり、逆に言えば核爆発のような強大なエネルギーでなければ、敵国の戦争能力を無効化し得るような広範囲へのEMP投射は不可能だろう。核爆発に頼らない電磁波兵器も研究が進んでいるようだが、おそらく有効範囲がかなり狭いものになる筈である。放射線と同じで電磁波も発生源から距離が離れれば離れるほど急激に拡散し、エネルギー密度が薄くなる。もしレーザーのように指向性兵器とした場合でも、どこから敵基地へ照射するのか。敵基地までの距離によっては届いた時点で減衰によって効果が無いだろう。衛星からの照射など正直SFの域を出ていない。

 そもそもEMPは冷戦時代に既にその脅威が予想され、対策が取られて来た兵器(というか核爆発に伴う現象)である。当然、そのEMPから軍用機器の回路を保護するためのシールドも全ての兵器とは言わないが、それなりに普及していることが予想される。特に核爆弾投下を担う(はずだった)爆撃機などは、自身が投下した核兵器によるEMPから機体を守るためのシールドを必ず装備している。つまり軍事基地に対する電磁波攻撃の有効性がそもそも疑問なのである。

ミサイル迎撃について

 ミサイル迎撃への有用性も大いに疑問がある。確かにレーザー照射による迎撃などは研究されて来たが、EMPのように電磁誘導で回路を破壊する方法はおそらく対策が取られており効果がない可能性が高い。

では何に使うべきか

 ここまで批判的な事ばかり書いたが、電磁波兵器そのものは良いアイデアだとは思う。というのもドローン対策の面では実際有効であり(対ドローンの場合はどちらかと言えば電波妨害がメインだが)、使用するとすれば中国やロシアの軍用ドローン撃墜、あるいは出来れば鹵獲などに使用するのが良いだろう。ドローンは実際に差し迫った脅威であり、中国やロシアといった大国が国力にまかせて数を作るだけでも日本の防空体制にとっては大いに脅威となる。その際、電力さえあれば使用できる対空兵器は重要となる筈であり、レーザーも含めた電磁波による対ドローン迎撃装置を今後開発配備するべきである。

 余談だがドローン撃墜は本当に頭の痛い課題であり、2017年にはアメリカ軍の同盟国(国名は恥ずかしいからか不明)が2万円程度のドローン撃墜に、1発4億円ともされるパトリオットミサイルを使用した事がニュースとなった。他にもテロリストのドローン撃墜のために戦闘機が出撃したなどの事例があり、費用対効果が最悪なのは言うまでもない。そういった事例を受けて各国は対ドローン兵器開発を進めており、最近では米軍が従来のライフルの下部に装着できるほど小型のものを試験している。

 ミサイルで撃墜するのは論外として、対空機銃ではダメなのかという意見が聞こえて来そうだが、実弾を使用する対空機銃は当然ながら弾切れを起こす。その点、電力さえあれば弾切れの心配がないレーザーや電磁波兵器は対ドローン、とりわけ日本のように防衛に徹する面では有利な筈である。発電所が破壊されればどのみち終わりだが、逆に言えば発電所の近くに設置すれば電力に困る事はない。レーザーや電磁波は実弾よりも高速かつ直進性が高いので扱い易いメリットもある。

周波数について

 高周波の電磁波がどうのという意見を見かけたが、それは周波数が高いほどエネルギーが大きいという知識からだろう。それは確かに事実なのだが、高周波数の電波は伝搬距離が短くなる。EMPで重要なのは周波数よりも電界強度、簡単に言えば純粋にどれだけのエネルギーを持っているかである。実際、核爆発によるEMPは周波数がかなり広範に及び、電界強度が高い。

 EMP以外で例を出すなら津波がわかりやすいだろうか。津波は周波数はそこまで高くない(少なくともGHz帯とかじゃないはず)が、地震のエネルギーが海水に伝搬し膨大なエネルギーを以てあらゆる物を破壊する。大きく見ればパルスと見ても良いかもしれない。周波数は高くなくとも、破壊力は大きい。