解散に先立って高市総理が会見を開いたが、その中で話題になっている部分を紹介する。
高市早苗は最後の質問をメモを見て答えた後、初めて自分の言葉で語り出した
— ふっちゃん@anti-racism (@ashitawawatashi) 2026年1月19日
気になるのはこの部分
「(予算成立後に)政府が提出しようとしている法律案
これはかなり『賛否の分かれる大きなもの』
だからこそ国会が始まる前に国民の皆様の信を問いたい」… https://t.co/oD49H22tJl pic.twitter.com/Vm5ESZBye8
これ、かなり怖いこと言ってないか?
時の総理大臣、権力者が主権者たる国民に「何をするかはまだ言えないし賛否はかなり分かれるけど選挙で勝てば国会を通すから信じて私に投票してください」と言うの、憲政史上稀に見る戯言では。国民は一体何をもってその法案とやら、高市政権の是非を判断すれば良いのか。高市総理の人柄?「何かやってくれそうな雰囲気」?空気?まったくもって冗談ではない。
たとえ賛否が分かれるものでも、まっとうな内容の法案ならば投票前に何をするつもりなのか明らかに出来る筈だ。右翼的な論理展開を借りるのなら「やましい事が無いなら事前に国民に法案の内容を示せるはず。それが出来ないのはやましい事があるからだ」。政権の方針によって株式市場の反応がどうのといった影響はあるにせよ、それは主権者たる国民に隠し事をしていい理由にはならない。
こうした意見が「左翼的」と言われるのなら私はサヨクで結構。普通に考えておかしい。民主主義的ではない。今のXで保守と呼ばれている人間を見ているとむしろ保守や右翼を自認するのが恥ずかしくなってくる。「反知性主義」と言われているのがどちらかと言うと右翼な私にも理解できて来た。いわゆるネット右翼、自称保守勢力は最低限の知識や理屈すら無く、「この人なら何かやってくれそう」「何かを変えてくれそう」という雰囲気だけで政権を支持している。
実際は思ったように世の中が変わることなど無いのに。良くなることも無いのに。私は安倍政権を振り返って結局「美しい国」は遠のいただけだったなと思うのだが、いつになったら、何をどこまでされれば学習するのか。もちろん悪くなった事ばかりでは無いのだが、「~が総理大臣になったら万事好転する」などというのは他力本願の極致、救世主待望論でしかない。自民党が自民党である限り、政権与党である限り何も変わらないし良くなりもしない。
若者がそういう雰囲気だけ、人柄だけ、救世主が出てくると思える、信じてしまえるあたりは今思えば「若さ」だなあと思う。特に今の若い世代は生まれた時から私の世代よりも格差が酷く、社会の先行きが見通せず、政治にも希望を見いだせない世代。なおかつ自分たちの労力は惜しむので「何となく救世主みたいな人が出てこないかな」と思いたい気持ちは分かる。
で、何をもって信じろと言うのか
しつこいようだが消費税減税に関しても二転三転するような人を信じろと?人間、考え方が変わること/変えることは悪いことではないが、この人の場合はそういうレベルの変わり方ではない。選挙に勝つために消費減税を出したり引っ込めたりしてどの口が言うか。
【速報】首相、中道結成を「選挙目当て」と批判https://t.co/wadg0w6UNQ
— 47NEWS (@47news_official) 2026年1月19日
どちらかと言えば権力寄りな日経新聞も珍しく高市政権には批判的。中国を刺激してしまったから経済界から良く思われていない証左なのだろう。経済界は経済界で気に食わないがこればっかりは一理ある。
日経がわかりやすい時系列表まで作って消費税に関する高市発言の変遷ぶりを批判。
— ystk (@lawkus) 2026年1月20日
日経は比較的権力寄りのメディアなので(政治的安定自体が経済に資する面があるので、経済紙の姿勢としては理解できる)、ここ数日、高市政権に強く批判的な論調なのは異例。解散そのものについても批判的だし。 https://t.co/xDXbNDwxKG pic.twitter.com/3ReQ0e9j30
人柄を見るも旧統一教会を巡るしらばっくれた対応も、裏金議員を再度重用しはじめた姿勢も、政局だけでこの時期に解散を言い出した自己中心的姿勢も、肝心の法案の内容を伏せたまま選挙に臨もうとする姿勢も私としては信用できると思えない。
野党もふざけた質問をしたとはいえ、官僚が用意した回答を無視して後先考えず「台湾有事は日本有事」と答弁してしまう変なところでの思い切りの良さ。安倍元総理の遺影を政治的アピールのために最高位の神社に持ち込み、故人を政治利用したうえで聖域を平気で穢すエセ保守さ、それを周囲の誰も止めないワンマン体制、信用できるどころかむしろ怖いまである。
すぐ思いつく限りでも、私は白紙委任するほど高市総理の人柄を信用出来ない。
こんなこと、前にもあったなあ
安倍政権下、TPP交渉を思い出す。TPPの交渉も「内容は国民には秘密」だった。主権者たる国民に内容を明かさずに勝手な交渉をして良いのか甚だ疑問だったが、トランプ氏の登場でその危機は回避された覚えがある。それにしてもあれは貿易関係に限った話であったし、取引内容の有利不利こそあれど今回の高市総理の「選挙で勝ったらやりたい法案」ほど不透明な存在では無かった。
それはそれとして
じゃあ中道改革連合は信用できるの?日本維新の会は?と言われると苦しいのだが・・・いつまで経っても野党が弱い、日本国民にも野党を育てる気概が無いことが日本の政治の悲劇。
公明党のジャパンファンド見たんだけど、なんか日本中で「投資で楽に稼いでFIREしてぇ」というのを形にした感じだった。 pic.twitter.com/s8KFnbkcVp
— 係長 (@cakari14) 2026年1月20日
公明党は新たな政府系投資ファンドを作って投資で儲けて消費減税の財源を作るなどと言い始めたが、これはこれで絵に描いた餅というか、「投資で儲かったら返すから10億円貸して?」と言われている気分。GPIFの成功を見て+権力構造的な話もあるのだろうがこちらはこちらでろくでもない。岡本氏が元ゴールドマン・サックスだとかそんなことは問題ではない。税金でマネーゲームをするな。それも厚生年金の積立や外貨準備高にまで手をつけるとは。そんなことするなら自分で運用するので厚生年金保険料返せ。脱退させろ。
そもそも政府、政治家に無駄な予算を削るつもりも工夫も一切無いのが諸悪の根源であって、財源を求め始めれば際限が無い。むしろ財源があるからいけない。「何でも良いから財源すら確保すりゃ良いだろ」などというのは論外。
もっと財源そのもの、税収を減らす努力、歳出を削減する努力をするべき。訳のわからん中華メーカーだサービスだに補助金なんかやってる場合じゃないだろ。投資するにしたってどこに投資するのか分かったものではない。そこから信用出来ない。ただでさえ政府の金の使い方が信用できないのに一体何をもってマネーゲームまで許せと言うのか。
東京都も火葬に補助金が出るようになるらしいが、日本人の葬式を中華系に握られて価格を釣り上げられ、高いからといって東京都が補助金を出す始末。補助金の原資は税金ではないか。結局、日本人が搾取され続けている。政治家はそういった構造を排除しようとしない。保守だ何だは口先だけ。高市政権でもそういう勢力は減っていない。政治家は何かと言えば「無償化」だが無償化は「税負担化」である。
何にせよどこの政党だろうが信用できる政治家などいない。毒薬の中からベストを選ぶにしても、今やるべきは暴走しつつある高市自民を止めること。選挙で勝つ=何でも好き勝手にして良い、などという認識の政治家に任せられることは何も無い。選挙をするにしても、きちんと争点や政策の方針・内容を明らかにして健全な競争の下で国民に審判を仰ぐべきではないか。
