ヤマネコ目線

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参政党の神谷代表「良いじゃないですか、総理大臣が2,3人暗〇されたって」

党首の問題発言

 参政党の神谷代表が「良いじゃないですか、総理大臣が2,3人暗〇されたって」と発言し話題になっていた。

 参政党の支持層は安倍元総理の支持層と被るイメージだが、彼らはこうした品位に欠く発言をどう捉え、どう擁護するのだろうか。暗殺、テロ行為を肯定することは民主主義への挑戦であり断じて許されないのでは・・・?参政党支持者が思い描く「日本人」とは果たしてこうした悪趣味なジョークを称賛するものなのか。その場のノリだからOK?流石にそれでも許されるレベルとそうでないレベルがあるのでは・・・。

 直近の「食料自給率100%」公約やこの動画を見れば分かるが、この党首はその場その場でウケの良さそうなことを言っているだけで考え方に芯が無い。何かにつけて「日本を舐めるな」だの「日本人なら~」だのと、「日本人であること」にしか自尊心の寄り所が無いうすっぺらい人間が、その場のお世辞程度の言葉に乗せられて支持している。それで愛国心がどうのとは笑わせる。

 熱心な支持者いわく「日本でまともな日本人の親に育てられたら参政党を支持する以外あり得ない」「参政党を批判する人間は日本人じゃない」らしいが、逆に日本においてまともな親とまともな環境で育てられた人間がそこまで盲目的、かつ思考停止で人を見る目もなく、ぽっと出の自称愛国者政党を支持できることの方が不思議である。

 「日本人ファースト」という思考は分からなくもないというか、日本政府はもっと日本国民のことを考えた政治をしろというのは否定しないが、支持者の言動を見るとこれも危うい。彼らは参政党に批判的な人間に「日本人ではない」とレッテルを貼る。

 これは自分や自分が支持する政党にとって都合の悪い意見はたとえ正当な批判であっても、所詮は外国勢力の言うこと、最初から敵対することが目的なので耳を貸す必要はないという、支持層とそれ以外を敵味方に分断させる思考。カルトが行う信者を盲目化し支配するための手法そのもの。

 旧統一教会(世界平和統一家庭連合)のように「我々こそが正しく、敵対する者はサタンの手先」と言うのと何も変わらない。カルトは敵味方を作ることで信者とそれ以外を分断し、結束を強めていく。正当な批判や処分を受けても信者に対して「これは不当な弾圧である」と被害者ぶれば、信者は同じように被害者のような気になって事実を受け入れない。

 まだまだ日本では日本人が多数であり、日本人の中で意見が対立することも珍しくは無いのだが、そこで対立する意見を持つ相手を非日本人認定することは楽なのだろう。何せ非日本人認定すれば取り合う必要は無いのだから。聞く耳を持たなくて済む。その程度の人間が支持しているということの裏返しでもある。

 そこに建設的な議論は生まれない。戦争に反対する日本人を非国民扱いしたのと何ら変わらない。進歩が無い。日本においてまともな親とまともな環境で育ったのなら、他者の意見に耳を傾け議論をするくらいの能力があっても良いと思うのだが、この辺りことごとく彼らのコンプレックスが裏目に出ている感じで興味深い。

 ちなみにこれも面白い。白系ロシア人というのはこの投稿の通り「白人」や「肌が白い」ことを指すものではない。共産主義のアカ(赤軍)に対抗していた軍閥・軍隊を白軍と呼ぶのだが、「白系」とはこれを指す。共産主義に反対する勢力のこと。

 参政党のデマや奇行については以下の記事を参考として貼っておく。残念ながら参政党支持者にはこうした荒唐無稽な主張が荒唐無稽であると見抜く力も無いし、それが果たして本当であるか自分で調べる力も無い。陰謀論者は無知な上に怠惰。

note.com

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 ジャンボタニシ農法も批判が集まれば推奨していない、知らない、見たこともないとシラを切る。小麦は戦前には無かっただの粉もん文化はGHQが持ち込んだだのいろいろと酷い。憲法改正草案といって出して来たものは怪文書。こんな人たちに政治を任せればいよいよ日本には明日が無い。

 それにしても神谷代表、小麦粉は危険であるといった主張をしながらピザを食べて満面の笑みだったり、感染対策のマスク着用を叩いたかと思えばしっかりマスクしていたり、「統一教会の思想は保守です」と書いていたり、もはやギャグなのか?悪ふざけしてどこまで政治家として成功できるかの実験なのか?

ついでに

 日本共産党の人がこういう事を言っていた。

 イランに対するバンカーバスター投下を原爆投下になぞらえたトランプ大統領の発言について言いたいのだろうが、なんというかズレている。確かに安易に原爆投下になぞらえた発言をされるのは残念ではあるのだが、これに続く投稿を見ても対米追従を批判したいという意図しか頭にない。そもそも「黙っている」というのが当人の思い込みではないか。

 そうでなくとも太平洋戦争で敗けた以上、戦勝国に何を言われようと仕方ない。確かに原爆投下は民間人が虐殺された最悪の戦禍であったが、喧嘩を売る相手を間違えて新型爆弾を落とされた上、2発目を落とされるまで大日本帝國が降伏しなかったのも事実。要は「こっちが悪かった」で溜飲が下がる話。日本共産党のような手合はしきりに戦争の反省だの何だのとうるさいイメージだが、彼らこそ日本が敗戦した事実を受け入れていないのでは?

 戦後処理や戦後経済を振り返ればアメリカに降伏したことは、ソ連に降伏する場合より確実に良かっただろう。共産主義者の大好きな国よりは対米追従の方がマシ。ロシア人からすれば原爆を投下したアメリカと日本の関係性が理解できないらしいが、正面切って戦ってやられた相手(+良くも悪くも戦後の民主主義化と経済復活に貢献し捕虜の扱いもマシ)と、不可侵条約を破って侵攻し、シベリア抑留のような捕虜に対する最悪の扱いをしたあげく崩壊した失敗国家、どちらが良い国といえるか。

 で、トランプ氏の発言と「日本人ファースト」とは一体どういう関係があるのか。今この国内においてより日本人のための政治を求める感情と、イランにバンカーバスターを投下したことについてトランプが適当ぶっこいた発言にどういった関連性があるのか分からない。問題は今であって歴史的な話はしていない。参政党支持者の歴史認識がおかしい(であろう)というのは否定しないが。

 そもそもの話、トランプ大統領の性格を理解すれば「ああ、またあのオッサン適当な認識で適当なこと抜かしてるわ」でスルーするべき話。呆れて何も言いたくないから黙っているというところもある。実際、イランに対するバンカーバスター投下は原爆投下ほど大きい話ではない。トランプ大統領は大げさな物言いを好むがあれもその一例。

 対米関係については、米兵による犯罪が裁かれなさ過ぎるという点は問題だろう。日米地位協定がこの点について著しく不平等であり、事務処理だの何だのが面倒だからと取り締まらない、正義を遂行しない日本の司法行政の怠慢は許しがたい。ただ、これについてもその他外国人の犯罪を擁護しながら言う話ではない。

余談:ただの愚痴

 東京のコンサルがこういう事を言っていた。

 元農業従事者としてはやっぱり舐められてるな、という感想。生活保護受給者は自分で稼ぐことも頼る相手もいないから生活保護受給者な訳で、こうした意見は「「まともに就労できない人間でも農業くらいなら出来るだろう」という差別的意識の裏返しでしかない。

 私自身、昨日、暑くなる前にと朝5時に起きて父と草刈りをしていたのだが、そういうことが勤労意欲の低い人間に出来るとは思わない。生活保護に至る事情は様々なので一概に就労意欲が低いというのも違うかも知れないが、他で通用しない人間が農業で通用する道理も無い。

 「朝5時に起きて草刈りなんてご近所迷惑」と思う人もいるかも知れないが、作業する場所の周囲は人家がないし、暑い時期は熱中症を避けるために比較的涼しい時間帯から作業をするのはありがち。近所の爺さんも早朝から草刈りしている。東京のオフィスでパソコン触るだけが仕事と思っているような人間には思い至らない世界がある。

 この人自身は本家(実家ではなく?)が農家らしいが、実家が農家だろうが親戚が農家だろうが兄弟が農家だろうが実際に関わって作業に従事したことが無いのであればそれは農業を「知っている」とは言えない。

 まあまあツッコミ入ってて草。