ヤマネコ目線

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和風キノコパスタ

 書き散らし。一応オリジナルレシピ(茹で方や鰹節を粉末にするとかはリュウジのバズレシピ*1を参考にしてはいる)料理を始めてまだ1年経っていないので細かい事は勘弁して欲しい。

 鰹節のうまみ成分であるイノシン酸、キノコの持つグルタミン酸グアニル酸と塩気、バター醤油風味で味覚をぶん殴りに行くパスタ。

[ 材料 ]: 1~2人前
  • パスタ 1.4mm 100g (1.6mmでも良い)
  • エノキ  1/2株 (丸々1株使っても良い、縦に半分)
  • キノコ類 (種類、量ともお好みで。量を増やせば明らか2人前になる)
  • 鰹節 5g
  • バター 10g
  • 水 320mL (目安)
  • 醤油 小さじ2
  • 塩 (入れ過ぎなければ適当で良い)
  • オリーヴオイル (他の油でも良い)
  • 味の素 (好みで。必須ではない)
  • 刻み海苔 (好みで。彩り)
(1)鰹節を粉にする

鰹節 5g を耐熱容器に入れ、電子レンジ 500Wで1分20秒ほど加熱する。加熱できたら指で粉末状に砕く。リュウジのバズレシピで言う「池森システム」。

(2)キノコの用意

エノキは石づきを落とし、手で1本ずつにほぐす。面倒なら多少粗くても問題ない。他のキノコ類は手で割くか包丁で細く切る。「キノコが入ってます!」感を出したいのであればシメジを1本ずつに分けておく。カットシメジでも良い。

(3)キノコを炒める

パスタを茹でるフライパンと別のフライパンでキノコ類を炒めていく。オリーブオイル少々をひいて中火~弱めの中火で時間をかけてじわじわ炒める。こうすることでキノコのうまみ成分 グアニル酸 が増える。特にエノキは加熱することで増える。

 時間の指定はないがいい感じにかさが減るまでじっくり炒める。特に冷凍しておいたキノコであれば冷たくなくなるまで。ある程度かさが減ったら塩を少しかけて更に焼き、しばらくしてからごく少量の水を加えて短時間、煮る。フライパンに薄く水の層を作ってそこにキノコが吸ったオリーブオイルを出させるイメージ。

 頃合いを見て火を止め、一旦キノコはフライパンごと横によけておく(いつでもパスタを茹でるフライパンに投入できる位置へ)

(4)パスタを茹でる準備

フライパン(直径24~26cmがベスト)に水 320mL、(1)で粉末状にした鰹節、塩1つまみ程度、醤油小さじ2 、味の素少々を入れて強火で沸かす。ポコポコいって来ても焦らずちゃんと沸くまで待つ。

 この間に盛り付ける皿を用意しておく。パスタが冷めないようにお湯を張っておくとベスト。

 茹で汁に入れる味の素(グルタミン酸ナトリウム)はお好みで。キノコの種類によってはグルタミン酸が多く含まれているので入れなくても良い。特に干ししいたけを使う場合はおそらく無くて良い。*2

(5)パスタを茹でる

沸いたらパスタをひねりながら、上から抑えつけつつ入れる。先端が柔らかくなって来るのでそのまま抑えつけ、ある程度フライパンにパスタが入ったら手を離し、しばらくパスタ同士がくっつかないように混ぜながら茹でる。茹で時間はとりあえずパスタそれぞれ指定の時間で。水が少なくなったと思ったら足して良い(足し過ぎ注意)。

 茹で時間が来たら必ず1本だけ取って味見し、茹で加減がちょうど良いか確認する。必要なら追加で煮たり塩を足して調整。

(6)キノコを入れて混ぜる

茹で上がったらバターを投入してかき混ぜ、乳化させる。バターが溶けたらすかさず(3)で横に置いておいたキノコを投入、パスタに絡ませる感じでかき混ぜる。

完成

 お湯を張って温めておいた器(当然、お湯は捨てる)に盛り付けて完成。好みで海苔とかかけても良いかも知れない。茹でる時の塩を控えめにして「ゆかり」なんかをかけるのも良いか。

その他の注意点

 醤油小さじ2入っているので塩気が心配かも知れないが、パスタの味付けのための塩はしっかりめに入れないと味がボケるので注意。気になるなら醤油の量を減らしても良い。

 パスタの量を増やす時は水を単純に倍にするのではなく、気持ち少なめにする(パスタが倍の200gであれば水は1.5倍の480mLにするなど)。でないと水が多く水っぽくなる可能性がある。少なければ足せばいいだけの事。

 キノコを別で先に炒めるのは単純に私が同時に何かをするのが嫌だからで、出来る人、慣れた人はパスタを茹でるのとキノコを炒めるのを同時にしても良い。キノコを炒めるのに使うトングとパスタを茹でる時に使うトングを一緒にしてしまうと余計な油が茹で汁に入るので注意。

 エノキを必須としているのは単純に細長くパスタに絡みやすいと思っているからで、そこまでこだわらない人は他のキノコに置き換えても良い。とにかくグアニル酸グルタミン酸の供給源としてのキノコ類。食感を楽しみたい場合はあえて切りそろえない、元の形を残すのも手。イタリア料理はムラの美学

 パスタの味見をしない人もいるが(うちの親とか)、茹で加減のチェックは絶対にすべき。パスタの銘柄によっては所定の茹で時間がアテにならない事がある。特に今回のように水と塩以外のものを入れた場合は茹で時間が長くなる事が多い。

余談

 ただの理屈っぽい話。うまみ成分(グルタミン酸グアニル酸イノシン酸)は相乗効果を生むので単独で使うより複数、組み合わせて使うとより美味しい。と言われているのでこのレシピを作ろうと思った。特に鰹節はイノシン酸だけでなく様々な成分を含むので、あえて濾さずにそのまま使う。リュウジ氏の言うように粉末にしてしまえば口当たりが特に気になる事は無い。

 イノシン酸の含有量が一番多いのは”マグロ節”だがあまり聞き慣れないし、身近な鰹節で良いと思う。一度マグロ節でやってみたさはあるが。

 キノコ類はグルタミン酸グアニル酸を含み、特に干しシイタケはどちらも多く含んでいる。それ以外のキノコでも冷凍すればグアニル酸が増えるともされる。含有量はキノコの種類によって違うし、調べてもネットに書いてある事はまちまちなので、不安であれば味の素を入れる。おそらく干しシイタケやシメジを入れる場合は味の素は不要。

 塩(塩化ナトリウム)は生物的に重要な物質であり、味覚の信号は塩気に対して最も強く出る。塩に対する味覚の反応はほかの味に対する信号を増幅さえするようで、スイカに塩をかけて食べたりするのはそのため。甘みの信号が塩に対する強い反応で増幅される。

 これらの「うまみの相乗効果」と「塩とそれによる増幅効果」、「バター醤油の風味」で味覚にダイレクトアタックするのが今回のコンセプト。

*1:有名料理研究家YouTuber

*2:干ししいたけはキノコ類の中でも特にグルタミン酸グアニル酸が多い