以前、少し書いたゲームがついにリリースされた。6年くらい前にKickstarterで少しばかり支援したのが、ようやく正式にゲームとしてリリースされたので少しずつプレイしている。が、マジでめちゃくちゃ気色悪い。悪趣味な自覚がある私も1日にプレイできる時間が限られるな、と思うくらい。
*下記記事後半で言及、体験版のスクショあり
ざっとした概要(兼、ネタバレ緩衝地帯)
SCORNはH.R.ギーガーやベクシンスキーに影響を受けた、非常に気味の悪い世界観のゲーム。プレイヤーはストーリーに沿ってその世界の中を探索しながら先へ進んでいくことになる。目に入るもの全てが異様な世界の中で、その世界に何が起きたのか、プレイヤー自身が何者なのかを探っていく。ホラーゲームでもあるので当然だが視点は一人称しかない。当然ながらグロ耐性は必須。
謎解きだけやっていれば良い訳ではなく、お察しの通りこれまた非常に気色悪い敵もいる。それを倒すための武器も気色悪い徹底ぶり。でも結局は銃ぶっぱなしなお、武器はあるにはあるが弾の管理などは割とシビア。そもそも世界観への没入重視でHUD(ゲームの情報表示。残弾数など)が最小限に抑えられている。何もしない画面では人間の視点と同じようにシステム的な表示は一切無い。世界観への没入度が高まるのでより気味が悪いし怖い。あといちいち余計な表示を消す必要が無いのでスクリーンショットを撮りやすい。その点は助かる。
ちなみに設定などの画面はちゃんと日本語化されていた。たすかる。別に英語読めるけど。その辺が日本語化されていないと興味が失せる人とかいるので、その辺は朗報といえる。
何が魅力なのか
全体的にと言うか、目に入るもの全てがグロテスク、気色悪いのである種の怖いもの見たさがある。不気味なものが好き、という人にはウケが良いと思う。特にエイリアン・コヴェナントの”エンジニア”などに惹かれる人は。
「未知のもの」「得体の知れないもの」でなおかつ文明的な何かがある世界観というのも大きい。かなり退廃的な世界観ではあるが、文明的には進んだ機構が随所に見られる。基本的にはバイオメカニカルな技術体系で、我々の感覚からすればかなり倫理観の欠如したような所がある。まだ最後までプレイ出来ていないが、少なくとも100分はプレイした時点でもう、倫理観の欠如は確実。正直、生半可な耐性の人はプレイしていて気分が悪くなるかも知れない。YouTubeも多分、広告剥がされるレベル。
下リンクはKickstarterのページ。もう支援は終わっているがコンセプトアートなどが見られる。
https://www.kickstarter.com/projects/1777595379/scorn-part-1-of-2-dasein?lang=ja
↓ここからネタバレ・グロ要素あり↓
スクリーンショットは全てゲームのプレイ画面をそのまま撮影したもの。
まだ最後までプレイ出来ていないが、少しだけスクリーンショットを貼っておく。あえて時系列は一致させない。
謎の建造物。まずもって建築様式からして人間のそれではない。有機的で曲線を基調としており、何らかの意図をもって何者かが建築したことは分かるが、何を目的としたデザインなのかが分からない。装飾的な凹凸が随所に見られ、それらは生物の一部を加工したようにも見える。
祭壇のような構造物。左手にはサソリの尾のような鈎のついたクレーン状の構造物がある。もちろん、このクレーンも近くで見るとバイオメカニカルでグロテスクな構造になっている。
祭壇の上は何らかの建物があったのが崩壊しているようで、自然光らしき光が差し込んでいる。この世界に「青空」は無さそうだ。建築物と言えば建築物なのだが、よく見れば太い骨や血管のようなパイプ、肋骨のような骨組みが露出している。進んだ文明なのか野蛮なのか分からない。これを建築した者達はそのあたりの感覚が我々と異なるだけなのだろうか。
画像なので伝わらないが、この風景を撮影した時にどこから聞こえるのか分からない得体の知れない、しかし確実に生き物の声がかなり響き渡っており非常に不気味だった。というか謎解きしてる間もずっと鳴いててうるせえ!
濃い霧の中に浮かび上がる不気味な橋。このような霧は確かにベクシンスキーを彷彿とさせる。それよりも濃くて嫌な感じの霧だが。橋自体はまた人間で言えば腕の骨のような構造で成り立っており、血管のようにも見える太いパイプがたれ下がっている。
*明るさ補正済み
その辺に転がっている肉で出来た繭のようなものにふと目をやると、明らかに人間のような形をした骨が転がっていた。頭蓋骨の顎の形を見るに人間ではなく、腰付近は繭の中にある殻状の骨と一体化しているようにも見える。そして同じような繭がいくつもその辺に打ち捨てられている。壁もただの壁ではないことが分かるだろう。
謎の部屋。太い肉の柱のようなものの周囲に、肉と骨で出来た円柱が複数生えている。壊れたブラインドのような窓から差し込んだ光が肉の柱に光沢があることを教えており、何らかの生体組織が培養されているような印象を受ける。何というかバイオハザードを彷彿とさせる。
巨大なパイプが繋がれた、巨大な骨で出来たような構造物。有機的でありながらも機械的。室内なのだが霧が濃い。
見た目からして嫌な予感しかしない謎の機械。遠目に見ればサソリっぽくも見える。まるで自然とそこから生えてきたかのような根本から、何かをくぼみに入れて抉るために生まれて来た生物のような形状をしている。油圧シリンダーのような形状も見えるがどうやって動いているのかは不明。
見た目からして嫌な予感しかしない機械その2。明らかに何かをくぼみに入れてゴリゴリやるための機械。機械の手前下方に頭を抱えた死体のようなものが見える?いやぁ・・・気のせいじゃないっすか・・・。ひょっとしてここって"彼ら"の文明で言う刑務所か何かなのだろうか。
あっ・・・(察し)。夥しい数の”彼ら”の死体が謎の機械へと搬入されている。ここはアウシュビッツのような所なのか。まだ最後までプレイしていないので断言は出来ないが、ここを作った連中は同族か何かの死体を使って良くないものを培養していたのではないか。個人的に”風の谷のナウシカ”のシュワの墓所のヒドラ培養槽が連想される。よく見るとベルトコンベアのようなものがあるし、死体の中には胸の膨らみがあるものと無いものがある。彼らの種族でも性別やそれによる身体的特徴はあるらしい。
なお、「Scorn」は英語で(怒りを込めた激しい)侮蔑、蔑みを意味する。極めてなにか生命に対する侮辱を感じます上の施設を見るに、生命を弄ぶことを是とした冒涜的なものは確かに感じられる。
にしても、死体が白骨化していない事から察するにここが滅んでからそう、時間が経っていないのだろうか。壊れた肉の繭から覗く死体は白骨化していたが、それ以外の死体は少なくとも肉がついていた。それとも、死体を分解する微生物等が存在しない世界なのか。では何が原因で白骨化した死体があったのか、という事になる。
み ん な も や っ て み て ね ♪ 寝る前に