書き散らし。安倍元総理暗殺事件について一部で陰謀論が出ているのでネタにする。
スナイパー説への反論
Twitterでは「山上容疑者は囮で本当は現場近くのビル屋上からスナイパーが狙撃した」などという言説が出回っているが、そういった情報の根拠の1つが「銃弾が首から入って心臓の方へ行くのはおかしい」というもの。
これは一見、それっぽい理屈に思えるが私はそうは思わない。まず銃弾が人体に侵入してからそのまま真っ直ぐ突き抜けるとは限らない。小口径高速弾、それこそNATO加盟国で共通して使われている5.56mm弾ならば貫通力が高く、首に当たった場合はそのまま貫通する可能性が高いだろう。
しかし山上容疑者が使用したのは手製の銃であり、メディアで紹介もされているが弾丸そのものはパチンコ玉のような球状である。銃の弾丸として一般的な尖頭形ではない。必然的に貫通力は弱く、回転や当たった場所の角度などを考えると人体の中で軌道が曲がる可能性は大いにある。むしろどんな方向へ曲がるか見当すらつかないレベルの話。
軍用銃の銃弾で、なおかつ尖頭形でも銃弾そのもののバランスによっては人体の中で回転する事があり得る。P-90やAK-74の使用弾薬はあえて人体の内部で弾丸が不規則な動きや回転をし、より広い範囲に損傷を与え、なおかつ弾丸が人体の内部に留まりやすいような設計がされている。何にせよ人体に侵入した弾丸がどのような方向へ進むかは、当たった場所や弾丸の物理的性質によって大きく変わり得る。
山上容疑者が犯行に使用したのが手製銃だったからには、弾丸そのものの速度も軍用銃には及ばない=貫通力がそもそも出ないであろうし、球状の弾丸であることを考慮すれば弾がどんな方向に反れようと何ら不思議ではない。なので弾丸の軌道を根拠に陰謀論を唱えるのは無知のやる事である。
第一、山上容疑者を囮として別の狙撃手が安倍元総理を狙うというような凝った事をするのであれば、その狙撃手も山上容疑者と同じ方向から狙っていなければ筋が通らない。陰謀論者は「別の狙撃手がいてビルの上から撃った」と言うが、ちゃんとした狙撃銃であれば水平かつ付近のビルよりはもう少し離れた位置、山上容疑者が近づいた方向から狙うことになるだろう。付近のストリートビューを見るに水平方向からの狙撃に適した場所が無い訳ではないし、むしろ山上容疑者が近づいた方向とは逆方向からの方が狙撃はしやすい。
狙撃銃の照準器は水平方向で撃つことを前提として設計、訓練されているのでまず「(45°以上の急角度で)斜め上から正確に撃った」という事に無理がある。斜め上から心臓を撃ち抜いたのであれば弾丸の入射角で分かるし、痕跡が必ず残る。陰謀論者が言う高いビルは安倍元総理が倒れた方向とは逆にあるので、そこから心臓を撃ち抜いた場合は弾丸が背中側から入った痕が残る。
「簡易テントがあった」だの何だのと言ってる連中もいたが、今に反論が上がって恥をかくに違いはない。彼らは自分にとって都合の良い情報を集めようと必死になっている(確証バイアス)ので、それっぽい何かを見つけるとすぐさま「これは~だ!~に違いない!」と言って勇んで広めだす。そういう事をして反証が上がって恥をかいては知らん顔をし、次に都合の良い情報を探し始める。無知蒙昧で自分が信じたい世界・知識しか信じない、「世間が知らない事を知っている俺(達)カッコいい」と思っている人間は何を言ってもムダなのだろう。
安倍元総理を未だに庇う右翼の気持ち悪さ
山上容疑者がした事は当然、許されるべき事ではない。しかし安倍元総理が旧統一教会(家庭連合)という韓国カルトと手を組んでいた事、広告塔であった事は紛れもない事実で許しがたい事であり、山上容疑者1人を悪者として安倍元総理の名誉を守れだの何だのと陰謀論まで出して必死でフォローしている連中は心底気持ち悪い。それこそ何かのカルト信者のようで救いようがない。私自身、右寄りの人間だが、だからこそああいう連中は本当に気色悪い。統一教会の工作員か何かか?
最近、閣僚3名が靖国神社を参拝したがああいった事も保守アピールのためでしか無かった訳で、そう考えると腹が立って来る*1。「安倍政権になってから霊感商法の被害が減った」というのもミスリードだったし*2、むしろ安倍元総理は広告塔として韓国カルトの拡大に手を貸し、自身の影響力を大きくするために政治的権力の増大さえ手伝って来た訳だ。
結局、民主党政権という悪夢から逃れようと逃げた先でまた別の詐欺師に捕まったに過ぎない訳で、今まで信じて来たものをこれからも信じたい気持ちは分からなくもないが、いい加減に騙されていたことを認めて間違いを糺していくべきだろう。安倍政権で日本が良くなって来たかと言われるとそうでもないし、菅政権から今の今まで、自民党・政府が国民の方を向いた政治をして来たかと言われると私は全くもってそう思わない。そりゃそうだ、彼らは韓国カルトを含む利益団体の方しか見ていないのだから。
私は安倍元総理を気の毒には思うし弔意も示そう。しかし彼が殺されなければどうなっていた事かと思うとぞっとする。自業自得としか思わないし、神格化すべきとは思わない。国葬など必要ないしカルト連立政権を支持するのは真の保守では断じて無い。何が「美しい国」なのか。甚だ不愉快。
共産主義者は別に味方じゃない
旧統一教会問題でいっきに活気づいているのが共産党系の界隈、特に日本共産党や有田芳生あたりだが、彼らが統一教会に敵対する勢力だからと言って、彼らが日本国民の味方たり得るかと言われればそうは思わない。統一教会は勝共連合、いわばアンチ共産主義を掲げていたがゆえに彼らは統一教会に対して敵対して来たに過ぎない。
「敵の敵は味方」とたまに言うが、それはあくまで一時的に共通の敵を倒すために使われる場合に限ってであり敵は敵。旧統一教会も共産主義者も日本国民によっては敵である事に変わりはない。結局、日本国民をどちらがカモにするかで争っているハイエナ2匹。どちらにも消えてほしい。
国葬は必要なのか
世界各国から要人が集まる以上、警備にそれなりの予算が掛かるのは致し方ないだろう。しかし大喪の礼より多くなると見込まれる国葬の予算には到底納得できない。右翼的には安倍>天皇陛下の扱いで良いのか・・・?それも法的根拠が無いまま国の予算で国葬を押し切ろうとする、統一教会との関係性を説明しようとしないし手を切ろうともしない、明らかに国民の方を向いていない不誠実極まりない日本政府の要望に応じたいとは思わない。「国民の黙祷」など冗談じゃない。一国民として今のまま国葬を行うことは反対である。やるとすれば岸田内閣ともに葬るべきだ。解散総選挙とセットで行え。それか自民党の党費で賄うべき。