投票日も近いので、選挙に関する話題を目にする事が多くなった中、「白票に意味はあるのか」という記事を見かけた。
その問いに対する朝日新聞ゼネラルマネージャー補佐とやらの回答は要約すると「完全に無意味とは言わないが、マシと思える候補者に投票しましょう」という感じ。まあ無難な回答っちゃ回答。
実際のところは?
私の意見としては「白票は意味がない」、これに尽きる。人と議論を交わした事があるが、その人は「『今投票したい候補者がいない』という意思表示になるから意味はある」との意見だった。確かにまともな思考回路であれば、有権者が白票を投じた事にそれなりの意味を見出すかも知れない。
しかし今の政治家を見ていると彼らが白票をそういった意味に捉える、あるいは気にしているとは思えない。白票はある種の抗議の意図をもって投じる訳だが、当の相手がその意思を汲み取る能力に欠けている、あえて無視しているなら意味がない。何ら有効な意思表示にはなり得ない。
そんな事をするくらいなら、どこでも良いので自分の意見に近い政策を掲げている政党・候補者に投票した方がまだいくらか有効な意思表示になるだろう。ましてや今回は参議院選挙、衆議院の優越によって存在意義も薄い。何ならいわゆる「ねじれ国会」にしたって何ら問題は無い。どうせ与党は衆議院の優越で法案を通し続けるのだろうから。ねじれ国会になれば法案通過のスピードは落ちるだろうが、今やろくでもない法案が数多く通ってしまっているので、それが多少遅れるようになった所で問題はない。
参議院に存在意義はあるのか
一応、あるにはあるのだろう、と言うレベルに感じる。選挙結果は国民が現在の政権を支持するかしないのかの意思表示、「ねじれ国会」では法案に多少の修正を要求する力があるし、法案が通るまでの時間もかかるようになる。ただ最終的には衆議院の優越で押し切られる事が多いのも事実ではないだろうか。「存在意義が全く無い」とは言うまいも、じゃあどこまでその存在意義を認められるか?と問われれば難しい気がする。
今回の選挙に関して
岸田政権を私は支持できない、したくない。憲法改正も「今それやるのかよ。それ以外にやるべき事あるだろ」という感じ。私は憲法改正は時期が来ればすれば良いと思っているが、少なくとも今はその時期ではない。この政治情勢の中で、それも自民党の憲法改正草案で国民投票など金のムダで改悪でしかない。
それでも、選挙はどうせ自民党が勝つのだろう。だったらもう、どうでもいい。私は今の失政への抗議として自民党・公明党以外に入れる。何ならサイコロか何か振ってランダムで決めたって良い。共産、社民、れいわ、参政、NHK、維新は・・・外したいけど。あれ?選択肢あんまねえな・・・。
憲法改正に関して
余談だが自民党の公式HPから憲法改正草案をダウンロードして、現行憲法と比較した事がある。正直本当に酷いものだった。私は憲法九条なら変えてもいいと思っているし、自衛隊をやめて国防軍を明記すべきだと思ってもいるが、それはさておいてそれ以外にも改正箇所が多岐に渡る、かつ内容が稚拙・後退している。
特に日本国民の主権や人権の根幹に関わる部分が酷い。一体、どこの誰がこの国の主権者だと思っているのだろうか。国会議員は主権者たる国民の代表者として選出されている訳だが、その自覚が明らかに感じられない。自民党はただ過去の日本の栄光にすがるだけの老人の集まりだ。改憲草案からはそんな臭いしかしなかった。
もし憲法改正に賛成と言うのであれば、まず自民党の改憲草案はチェックしたのだろうな?思い込みで九条や国防軍だけと思っているなら今すぐチェックするべきであるし、チェックした上で賛成、あれで良いと思っているならどうかしている。レベルが低い。そもそも何となくチェックするのが面倒くさい、なんてのは論外中の論外。主権者がその権力の根幹に関わる部分を、チェック無しに変えられてしまうのを許して良い筈がない。