ヤマネコ目線

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麦わら帽子はもっと見直されるべき

 書き散らし。どこぞの記事で熱中症寸前まで自分を追い込む人がいた。よくやるなあ、と思いつつもその中で紹介された麦わら帽子について書く。

麦わら帽子には理由がある

 あんまり外で作業しない人からすれば麦わら帽子はある種、ノスタルジー、エキゾチック、某海賊のイメージだろうか。かくいう私は農家のおっちゃんか、ファンタジーの中の美少女かゴム人間が被っている印象しかない。

 ただ某記事でも紹介されていたように、麦わら帽子は実用上の利点がある。使っていて先人の知恵を感じる。

 まず広いつば。麦わら帽子にもいろいろあるが、つばが広いものが多い理由は単純に広い影を作り出せるから。農作業その他、野外で日中に活動する場合、日陰はほぼ無い。じゃあ広めのつばで日陰をつくればいいじゃないか。という感じ。あんまり広いつばは邪魔に感じるかも知れないが、堤防で釣りをしたり、農地でトラクターや田植機に乗っている時はそんなことは気にする必要がない。

 ベースボールキャップなんかではこの点、日陰になる範囲がかなり狭いので単純に暑い。それも影がカバーする範囲が狭いため、少し油断すると首元や肩が簡単に焼けてしまう。麦わら帽子の広いつばは太陽光の角度によっては首もと、肩の一部を影で保護してくれるのが良い。

 そして通気性。これが良い。麦わらで編まれた帽子は適度に隙間があり、軽く、通気性が良いので頭が蒸れるのを防いでくれる。これがベースボールキャップなんかだと頭が蒸れて汗だくになったりする。麦わら帽子によってはデザインも兼ねて一部、頭頂部あたりに通気孔が空いていたりするのでより良い。

 こういった利点があって、特に農家のおっちゃんは麦わら帽子を被る。機能面で農作業に向いているからだ。他のどの帽子とくらべても麦わら帽子に勝るものがない。カールおじさんだって被っている。

SDGsの観点から

 SDGsなんて金儲けの口実、スローガンだと思っているがそれはさておき、麦わら帽子はSDGs的な観点からも良い帽子だと言える。なにせ天然繊維であり、麦を作る上で副次的に生じた素材を生かしているのだから。

 耐久性は布の帽子に比べて短いとされる(約3年。布地は約10年)が、帽子そのものの出来によってはもっと長持ちする印象がある。少なくとも私の祖父の帽子は3年以上持っている。そもそも3年単位で買い替えるとしても、元が余った天然繊維なので何の問題もない。日に焼けた麦わら帽子はこれがまた趣があって良い。

余談

 大日本帝國海軍で夏服の帽子に採用されたこともある。

 あとAmazonで「カンカン帽」で検索すると出てくるものの中には麦わらのものがあるので注意。一見それっぽいだけで素材が100%ポリエステルなものがある。特に「折り畳める」と書いているものは注意。大体、商品写真の見た目で分かる。