書き散らし。前々からやっていたゲームのシリーズ最新作、Battlefiled2042が転けてはや半年、アップデートもあったがあまり人は戻っていない。何がいけなかったのか。ちなみに私がプレイしているのはPC版。買わなきゃよかったDX版・・・。
最初に
知らない人のために一応、紹介しておくと、Battlefield(バトルフィールド)はアメリカのゲーム会社EA(エレクトロニック・アーツ)が販売するFPSゲームシリーズ。開発はスウェーデンの会社DICE(ダイス)が行っている。
Battlefield2042はそんなバトルフィールドの中で14作目にあたり、近未来の戦場でアメリカ、ロシアが激突する世界を舞台に、様々な戦場とスペシャリストと呼ばれる兵士が戦火を交える。詳細はWikipediaに譲る。
能書きはそんな感じだが、大雑把に言えばシリーズ通して
広大なマップで戦車、戦闘機、戦闘ヘリを交えた戦争ゲーム
といった感じ。一応、登場する武器や兵器はリアリティ重視な面がある。同じく人気FPSシリーズであるCoD(Call of Duty)との最大の違いは、気軽に戦車や戦闘ヘリ、戦闘機に乗れて広大な戦場で戦えること。スケール感が違う。CoDはよりサバゲーに近い。対戦人数も128人(64人vs64人、なお集まるとは言ってない)とスケールが大きい。
何が気に入らなかったか
ここからは私個人の目線で何が気に入らなかったかを書いていく。これがゲームの失敗に直結するものではないかも知れないが、私としては失敗の一因であると思う所が多々ある。
正直本当につまらなかったので早々に辞めてしまった。なのでここに書いている情報は古い点があるのはご留意いただきたい。アップデートも来ているが、wikiの掲示板なんかを見るに解決した問題もあれば、新たに加わった問題もあってプラマイゼロという印象。
バグが多すぎる
これはある意味シリーズ恒例のレベルなのだが、それにしても今作のバグは酷かった。あまりに酷くて精神衛生的に良くないし、純粋に面白く感じなくなったので早々に辞めてしまう原因になった。「最も低評価をつけられたゲームの1つ」も納得。
多くは語るまいが、一番萎えたのはリスポーン(復活)が出来なくなって、試合終了まで延々とバグった画面を見させられるバグ。試合を抜けることも出来ない。後は面白いと言えば面白いバグがあり(今は修正された)ホバークラフトで垂直なビルの壁面を登ることが出来るバグなんかもあった。現実のスポーツか何かで言えば何だろうか・・・野球で3振した瞬間、その場から動けなくなって試合終了まで放置されるような感じか。
一応フォローするならば、家庭用ゲーム機と違ってパソコンはハードウェアが千差万別であり、共通の規格を使っているもののそれら全てで問題なく完璧に動作するプログラミングは難しいものがあるのだろう。それにしたって酷いレベルのバグが残っているので評価が地に落ちた訳だが。
マップが広すぎる
一番どうにかして欲しいのはマップの広さ。対戦人数が64人から128人に倍増したので広くしたのだろうが、あまりに広い。前情報の段階で何か嫌な予感がしていたがそれが的中してしまった。
そして架空の戦場であるためか、マップの作り込みも甘い。広大なくせに遮蔽物が少ないし明らかに密度不足を感じる。となれば何が起こるか。戦車や戦闘ヘリ、戦闘機からは歩兵が丸見えになる。気軽にそういった乗り物に乗れるのがBattlefiledシリーズの醍醐味ではあるが、もちろん全員が全員乗れる訳でもないので、歩兵で出撃せざるを得ない人間は苦行を強いられる事になる。
本当にマップが広すぎるので、どのゲームモードにおいてもリスポーン(復活)位置から前線までが遠い。そこで乗り物に乗れなければ延々と前線までのマラソンを強いられる事になる。そしていざ前線に到着したと思ったら戦車砲弾で吹き飛ばされたりする。そしてまたマラソン、時には前線に到着するまでに殺されるし、時にはバグでリスポーンすら出来なくなる。萎えて当たり前だろこんなの。とにかくゲームとしてのテンポに劣る。
航空戦力が強すぎる
これは過去作から度々問題になっており、今作ではその点、最初から歩兵携行の地対空ミサイルがアンロックされていたりと良心的ではある。のだが、対空ミサイルがロックオン可能な距離は限られており、ロックオン出来ない高度に居座って延々機銃を撃ち降ろしてくる戦闘ヘリには手が出ない。ミサイルは1発でヘリを落とす事が出来ないので、ヘリは1発もらっても射程外へ逃げて回復して戻って来れば問題なく戦闘を継続できる。チャフもあるので逃げなくとも一時的な回避も可能。今は歩兵携行のテレビ誘導ミサイルがあるらしいが、当てるのが難しい上にこれも1発では落とせない。戦闘機はそもそも高度、速度の面で携行地対空ミサイルで狙えない。
昔話をすれば、Battlefield BadCompany2 (2010年、以下BFBC2) の時はもっと酷かったので改善してはいる。BFBC2の時は誘導ミサイルが存在せず、戦闘ヘリを落とすには無誘導のロケット砲を直撃させる、トレーサーダーツと呼ばれる銃を当ててそれにロケット砲を誘導させる、地対空機銃でダメージを与えるしかなかった。これまたその機銃が紙装甲であっという間に破壊されるわ、戦闘ヘリはすりばち飛行といって延々頭上を回り続けるわでまさしく悪夢だったのだが、まあ本当に昔話。
何故か無かったスコアボード
今はユーザーの要望で追加されているが、最初は何故かスコアボードが無かった。スコアボードはその試合中で何回死んだか、何人殺したか、トータルで稼いだスコアは何点かが敵チーム含めて全員見られる機能。スコアを稼ぐ方法は敵を倒す以外にもあるので、キル数=スコアではない。これまでのシリーズにはあったのになぜ最初から実装しなかったのは謎だし、自分がどれだけ成果を出しているのかが見られないのは単純にモチベーションが上がらない。スコアボードを無くした、というよりは最初から手を抜いていたのでは、とも思う。
何故か過去作より圧倒的に少ない武器
使える武器の種類がなぜか8年前の同じく現代戦を舞台にしたシリーズ、Battlefield4より圧倒的に少ない。一応、近未来の世界での話なのであまり古い武器を使っていてもおかしな話ではあるのだが、それにしてもボリューム不足を感じざるを得ない少なさ。ここも手を抜いた感がある。どうして8年前の作品より劣化するんだよ!
そして使える武器が少ない分、上位の武器がアンロックされるまでは苦行が続く。上位の武器を使うためには単純にたくさん殺してたくさん壊して、という感じだがまずそれが苦行なので長続きしない。「ええ・・・次に新しい武器が使えるようになるのってこんな先なの・・・」と心が折れてしまう。選択肢が少ないと楽しみもそれだけ減る。
それぞれの銃に装着可能なアクセサリー類もアンロック制で、銃それぞれで倒した敵の数に応じてアンロックされていくのだが、これもシリーズ恒例とはいえ面倒くさい、ただストレスにしかならないシステム。とにかくボリュームが少ないくせにもったいつけたシステムで面白みがない。
滑ってる「スペシャリスト」システム
前作までは「兵科」といって、突撃兵、衛生兵、援護兵、偵察兵という4つに分かれた兵科を各自が選択し、そこから更に細かい武器選択がある感じだった。それがBF2042からはスペシャリストという分類に変わり、半分ApexLegendsのようにそれぞれ特色のある兵士を使い分ける感じになった。ただこれが中途半端かつ特定のスペシャリストが強いといった状況を生み出しており、あまり良いシステムとは思えない。
だったら兵科システムを維持したまま、CoDのパーク(特殊なスキルを選択性で付ける)システムのようなもので良かったのではないか。バトルロイヤルでも無いのに変に流行りに乗ろうとすんな。
キャンペーンがない
キャンペーンはいわゆる「ストーリーモード」。1人でストーリーに応じた戦場を渡り歩くモード。これも前作まではあったのにBF2042ではオミットされている。シリーズを通してキャンペーンはオンライン対戦の練習的な側面が強いが、それでも全くのゼロというのは手抜きに感じる。というか第二次世界大戦を舞台にした前作、BattlefieldVではそれなりに凝ったストーリーがあったのに、なぜ今作ではそれが全くのゼロなのか。良い脚本家がいなかったのか?
キャンペーンが無いという事は、裏を返せば「1人で遊べるゲームにすらならない」という事で、「バグり散らかしてゲームとしてもつまらないオンライン対戦から離れて、少しストーリーでもやるか」が出来ない。オンライン対戦がゴミ=ゲーム全体がゴミ。そりゃ500円で投げ売りされますわ(PS5版)。
射撃演習場がない謎
これも謎。8年前のBF4から射撃演習場が追加され、オンライン対戦で使用する武器や兵器の射撃演習が出来る。なのだがなぜか最新作であるBF2042ではそれが無い。挙げ句、有志が独自にサーバーを立てて公共の演習場として開放しているレベル。これも手を抜いたのではないかと思われる所。
因みに前作BFVでは射撃演習はあった。が、何故かムダにだだっ広いだけでその内容が微妙だった。出来る事は増えているが、使用できる武器はなぜかオンライン対戦と同じ条件にカスタムできない、兵士の設定もカスタム出来ない、演習に使える戦車もごく一部の種類だけと微妙にケチ臭い仕様。何なのだろうか。せっかくの第二次世界大戦モデルなんだから、演習でもIV号戦車とかティーガーとかチハとか乗らせてくれよ・・・グラフィックは一級の癖に本当にもったいない。
メインのゲームモード以外ではレベルが上がらない
過去作のマップや軍で遊べるモードがあり、たとえば第二次世界大戦のドイツ軍と、現代のアメリカ軍で戦うなんて事が可能になっている。もちろんそれだけではゲームバランスが悪いため、細かい試合や乗り物の設定などをいじってバランスを取ることも可能。
なのだがそのいかにも楽しそうなモードでは一切レベルが上がらない。メインのゲームモードにおいては1つも足しにならない。まあ「それはそれ、これはこれ」という訳だが、苦行の救済にもならないし中途半端。一時期はゾンビモードなるまあまあ面白いゲームモードもあったが、直近で入った時は改悪されてつまらなくなっていた。細かい設定を自由にいじれることもあり、サーバーによっては明らかにただの初心者狩りな所もある。
何にせよ
いろいろ理由はあるにせよ、およそ共通して言えるのはゲームとしての作り込みの甘さ。手を抜いたから転けた、そう言うしかないだろう。これからのアップデートでどこまで評価が持ち直すかは分からないが、既に発売から半年以上経過しており、正直かなり厳しい。相変わらず中国のチーターもいるようだし。