書き散らし。岸田総理の掲げる「貯蓄から投資へ」を受け、自民党が「一億総株主」の目標を掲げる提言をするらしい。
何をバカなこと言ってるのか
まず岸田総理の言う「投資による資産所得倍増プラン」からして投資詐欺の売り口上みたいなものだと思うが、そこに自民党から「一億総株主」なる言葉が出て来た事には正直呆れたとしか言えない。次は何だろうか。「進め１億火の車！」とかだろうか。
確かに日本人の資産における貯蓄の割合が高いのは確かなのだろう。一方で世代別に見ると20代単身世帯の貯蓄中央値はたった8万円である。平均でも113万円しかない。「貯蓄なし」に至っては約43%にものぼる。*1二人以上の世帯では中央値が135万円、平均値が292万円。
30代単身世帯では多少良くなるものの、それでも貯蓄の中央値は70万円、平均貯蓄額は327万円である。これから先を考えた時、327万円の貯金から安心して投資に回せるお金はあるだろうか。貯金がない世帯は30代でも約31%いる。二人以上の世帯に関しては中央値が400万円、平均が591万円。これでも30代から先の事を考えるとどうだろうか。
世代別で調べると貯蓄の中央値が最も多いのは60代で、一口に「貯蓄が資産に占める割合が多い」と言っても世代によって大きな隔たりがある。一握りの富裕層と、政治家の先生方のような年老いてたんまり貯め込んでいる人間が「日本国民の貯蓄」のメインだ。
鶏が先か卵が先か
「所得倍増したい理由は何か。お金が無いから。」「じゃあ投資してお金増やせば良いじゃん。そのための元手はどうしようか。」「それが無いから困ってるんだよなあ～」、政府も自民党もこんな簡単な流れが分かっていない。そもそも投資に回せるようなお金がある人が少なくなっている。私は一応、投資はしているがそれが出来ないという人達の存在は理解しているし、強制すべきとも思っていない。
税制面で多少優遇された所で無い袖は振れない訳で、そこで更にギャンブルの一種である投資にお金を回そうという人間はどれだけいるか。岸田総理は「私の言うとおり日本株に投資すれば倍になって返って来ます」、とでも言いたいのだろうか。その辺の詐欺師よりもよほど程度が低い。そもそも落ち目の日本株など買うべき理由がどこにあるのか。
物価対策も何もしないし本当に岸田政権の支持率が高い意味が分からない。
*1:令和2年度の調査において
